Webデザイナーの年収は?仕事は辛い?実態がエグい…
今回の出演者
新卒ITエンジニア
金融系ITエンジニア
新卒ITエンジニア
Webデザイナー
ITサプリについて
この記事は動画『ITサプリ』で配信している内容をもとにテキスト配信しています。ITサプリは未経験からIT業界へ転職したい方に向けて情報配信をしているYouTubeチャンネルです。IT業界で働く上で役立つ知識を発信していますので動画でもお楽しみください。
じま
今までWebデザイナーとしてやってきて、印象に残った現場はありますか?
1 印象に残った現場
まっちー
前の会社の話ですが、悪い意味で印象に残った案件があります。
夜の9時ぐらいまで残業していて「そろそろ帰ろうかな」と思った時に取引先から電話がかかってきて「帰るのを少し待ってください」と「これから2時までに素材一式を送るので、それを使って朝の8時までにデザインカンプを用意して、確認と修正をして欲しい。それからお昼の12時までにコーディングを終わらせて、2時までにブラウザチェックなどをして納品を完了させてほしい」と言われた案件がありましたね。
けい
それは請けたのですか?
まっちー
はい、請けました。
けい
チームで動いて作業したのですか?
まっちー
その時はディレクターさんがいない体制で、私1人がディレクター兼デザイナーみたいな形で、1人悲しく動いていました(笑)
2時まで素材がこないので、何となく案件の概要を聞いて、それらしいものを作り始めて。素材もらったら当てはめられるところを当てはめて、できる限り修正しながら形を整えて提出、みたいな流れでした。
じま
もちろん急にそれを言われた、ということですよね?
まっちー
そうです。多分、元の担当さんに逃げられたのでしょうね(笑)
2 悩みや苦労したこと
じま
仕事で、悩みとか苦労するようなこととか、何かありますか?
まっちー
これは私の悩みというよりも、周りのデザイナーたちから聞く話でして。「Webデザイナーに求められるスキルというのが年々広く深くなっていって困る」という話はよく聞きますね。少し前までのWebデザイナーは『Photoshop』でデザインカンプを作って、必要があれば『HTML』と『CSS』でコーディングができたら「これで一人前、仕事に困ることは無い」という感じでした。
ですが最近では、できる人数も結構増えてきていまして。もっとマーケティングの知見が必要になるとか、プレゼン能力が求められるとか「今まで無かったスキルが求められるようになって困っている」という話はよく聞きます。
けい
我々もそうですけど、1人に与えられる仕事量というのが「増えているな」という印象はありますね。
じま
今のお話では『Webデザイナー』は職種の中に「デザイン」という言葉が入っているのに「他のこともしないといけない」ということですね。時代の流れというか、人数も増えてきているということですし。
けい
「デザイン」と付いているから、僕はずっと「専門職の方なのかな?」という印象でした。「コーディングも担当されるのか」という、結構な驚きがありますね。
まっちー
会社にもよると思いますが、今まではデザイン周辺のスキルは浅くて良かったはずが、今後のためにも他に幅広いスキルを習得していく必要が出てきています。そこで、それなりのレベルを求められるようにもなってきた、というところはありますね。
3 必要な能力や資格
じま
それなりのレベルを求められている、ということでしたが『Webデザイナー』に必要な能力とか、資格とか具体的にあれば教えていただけますか?
まっちー
Webデザインの中に「デザインの資格」というものは無いです。デザインを「点数を付けて平等に採点する」というのが難しいのでしょうね。『Webデザイン技能検定』や『Webクリエイター能力認定試験』のような、Webデザインに近い感じの名前が付いた資格もありますが、中身はコーディングの資格に近いです。なので、これからWebデザイナーを目指す人は、デザイン資格を取るよりも『ポートフォリオ』を作ると良いと思います。
デザイナーはやはり実務経験とか実際に作ったもので評価されるので、就活対策としても『ポートフォリオ』の内容を充実させることが一番重要だと思います。面接の時に見せて「私はこういうものが作れます」と実務経験をアピールできるように『クラウドソーシング』などを利用して、実績を作って載せると良いでしょう。あと、会社によっては必須スキルになるので、コーディングのスキルもあると良いですね。
4 実務前の勉強法
じま
今のお話ではデザインだけでなく実務のお話も出ていました。とはいえ、いきなり実務ができるわけではないと思うのですが、勉強方法や学習方法みたいなものは何かありますか?
まっちー
確かにデザイナーは、未経験で取ってもらうのが結構難しい職種だと言われています。なので、結局は熱意が重要になりますね。架空でも何でもいいからいろいろ作って「私はデザインが大好きです、会社に入ったらすごく頑張ります」というところでアピールして、入社する。入ったところで、周りのデザイナーや先輩とかのスキルを盗みまくる。そういう方法で「入ってから頑張って成長する」というのが多いかなと思います。
5 Webデザイナーとしてのセカンドキャリア
じま
今後、自身のセカンドキャリアとかも含めて、Webデザイナーというのはどういったところに派生していくとか、どうなっていく・いきたいと思っていますか?
まっちー
「Webデザイナーを続ける」という人も多いと思います。セカンドキャリアとして考えられるのは『Webディレクター』に転向することと、デザインスキルを極めて『アートディレクター』になることですね。
あと、Webデザインと似たところになる職種で、半分デザイナーで半分マーケターみたいな感じの『UI・UXデザイナー』というのがありまして。ビジュアルデザインというよりも、操作性とかを重視する感じのデザイナー職ですね。そういう方向に進んでいく人が多いのかな、という印象です。
じま
『アートディレクター』というのは、どういった内容のお仕事になるのですか?
まっちー
『アートディレクター』はデザインのプロ中のプロみたいな仕事で、一人前のデザイナーたちに指示を出せるレベルの、すごいスキルを持ったデザイナーですね。
しろ
今AIとかいろいろ入ってきていると思いますが、Webデザイナーは今後どうなっていくのか、とかありますか?
まっちー
確かにAIだとかテンプレートもいろいろ充実してきたりしていますね。最近だと、簡単なコーディングだったらソースコードを書かずにコーディングができる『NoCode』のサイト制作とかもあったりします。なので、すごく単純なデザインだけだったら「今後、生き残っていくのが難しい時代になっていくのかな」という気持ちはあります。
ただ、私の勝手な印象なのですが、AIは既にあるものを分析して上手く再現したり、ベースのパターンを作ったりするのは得意だと思います。けれど、新しい流行を作り出すようなデザインには向いていないと思います。Webデザインには新しい流行りがありますし、技術が進化していくと、できることも増えていきます。なので、そういうところで「新しいものを作り出していく」というのは、やはり人間でないと難しいと思います。
6 Webデザイナーを目指している人へメッセージ
じま
では最後に『Webデザイナー』を目指したいという方たちに向けて、メッセージをお願いします。
まっちー
最近は、Webデザイナーになるために必ずしも「会社に入る必要はない」という時代になっていると思います。独学やWebスクールに通って、そのままフリーランスで仕事を取って独立するようなパターンの人も結構多いですね。とはいえ、個人的には、最初は制作会社でもデザイン事務所でも何でも良いから入って、先輩たちからデザインのスキルを盗む、という方が伸びていくと思います。後になって役立つ知識を得られるのかもしれませんし。
ただ、制作会社は会社によってブラックなところがあるので、それはよく見極めた方が良いと思います。またデザイナーになった後なのですが、結構苦労してデザイナーになったのに、入って1ヵ月~3ヵ月もしない内に「向いていなかった」と言って、辞めてしまう人が多いです。私もその気持ちがよく分かって、入って1年くらいの頃は「向いていないから早く辞めた方がいい」とか、結構散々に言われていました。
けい
言い方悪いですけど、それは上司の方とかに言われたのですか?
まっちー
社長や先輩デザイナーに言われていました。でも、最初は分からないのは当たり前で、経験を積み重ねていけば少しずつできるようになります。その過程で引き出しが増えていくと、どこかのタイミングで多分「楽しい!」と思える時があります。私の場合は2年ぐらいで、新しい案件が来るのが怖くなくなりました。
なので、せっかくWebデザイナーになったのなら「向いていないから辞める」とすぐに諦めないで、頑張って欲しいですね。
まとめ
Webデザイナーに求められるスキルが少しずつ多くなり、プレゼン能力やマーケティング知見などが必要となる場合があるとのことでした。最近はAIの進歩もあり、ソースコード無しでコーディングができる技術などもあるそうです。しかし、AIが得意とするのは既存のものの分析や再現であり、デザインの「新しい流行を作りだす」ことは人でなければ難しいだろう、とのお話もありました。単純なデザインだけでなく、新たなデザインを作り出していけることが、今後重要となるのかもしれませんね。
また、セカンドキャリアとして考えられるのは『Webディレクター』や『アートディレクター』への転向とのことでした。マーケティングの知見など、幅広い知識が求められるようになった影響もあり『UI・UXデザイナー』を目指すこともできるようです。デザインだけでなく他のスキルも身に付けることで、さまざまなキャリアプランを描くことができそうですね。
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