TOEICの基本情報|試験日程から当日の過ごし方まで
はじめに
TOEICを受けると決めて最初に気になることが、いつ・どこで受けられるのか、費用や準備に必要なものは何かなどではないでしょうか。この記事では、試験日の日程から当日のスケジュールや、試験にまつわる諸々の疑問にお答えします。
TOEICとは、どんなテスト?
TOEICは世界160ヵ国で実施され、世界共通の判断基準で、英語の習熟度や英語でのコミュニケーション能力をスコア化するテストです。合否ではなく獲得スコア(0~990点)で判断します。
最初にTOEICについて簡単におさらいしましょう。
種類と概要をおさらい
TOEICには、TOEIC Bridge TestsとTOEIC Testsの2種類があります。どちらも評価範囲は、聞く・読む・話す・書く、の4つの技能です。一般にTOEICと呼ばれるテストは、TOEIC Tests L&R (Listening&Reading)のことを言います。
どれを受けるか迷ったときは、仕事に活かしたいならTOEIC Testsを受けましょう。ステップアップの最初のスコアが知りたいならTOEIC Bridge Testsからはじめてみましょう。
- TOEIC Testsの種類
TOEIC Bridge Tests:初心者~中級者向け
TOEIC Tests:世界共通テスト
一般的にいわれるTOEICは、TOEIC Tests L&R(Listening&Reading)を指す
- TOEIC Testsの評価範囲
Listening&Reading 聞く・読む
Speaking&Writing 話す・書く
それぞれ4つの英語技術を評価する。
獲得スコアでできること
企業は、世界共通の判断基準を信頼し、獲得スコアでその人の実践的なビジネス英語力がどのくらいあるか、また、海外部門でどの程度活躍できるかの判断材料としています。履歴書記載は600点以上、海外で活躍するには700点以上が目安です。以下図は、獲得スコアの目安となる英語でのコミュニケーション力とできることをまとめました。
獲得スコアによるコミュニケーション力の目安と企業が望むスコア
獲得スコアでできるレベルの目安と企業が望むスコア
躍進するIT業種では、エンジニアもTOEICスコア獲得を目指しています。他にもエンジニアが取得を目指す資格や、転職に有利な資格について記載した記事です。システムエンジニアになるには資格なしはまずい?難易度別に取得メリットも解説。と転職で有利な資格と取得する時に注意したいこと。こちらも参考にしてください。
TOEICの日程(試験日から結果発表まで)
TOEICを受験するにあたっての疑問を、試験日の確認方法から結果発表まで、順を追ってご説明します。
試験日を実施日から検索する
TOEICは年間を通して、毎月のように行われています。受験に向けた学習スケジュールを立てる際にも実施日の確認をしましょう。TOEIC年間スケジュールは公式サイトの「年間テスト日程」より確認できます。
試験日を実施地域から検索する
TOEICは、全国80都市で実施されています。住まいの近くなど受験しやすい実施地域からも試験日を確認できます。こちらも公式サイトの「受験地別テスト日程」から確認できます。記事末尾に公式サイトの案内を記載してあります。
受験費用はいくらかかる
TOEIC Tests L&R公開テストの受験料は7,810円(税込)2023年現在です。支払方法は、クレジットカードやコンビニエンスストアでの支払いなどに対応しています。
目標スコアを段階的に上げながら複数回受検するなら、割引制度の利用が有効です。TOEIC Tests L&Rの受験申し込み後、半年後から3ヵ月間内の再受験料が7,150円(税込)に割引され、次回以降も期間内であれば繰り返し利用できます。
申し込みはいつからできる
試験日の2ヵ月ほど前より申し込みが開始されます。年間テスト日程を検索すると、申し込み開始日・期間が表示されます。受験したい日程が決まったら、期間内に忘れずに申し込みましょう。ネット申し込みの後、試験日の2週間ほど前に受験票が発送されます。1週間前には手元に受験票があることを確認しましょう。
TOEICの結果はいつわかる?
テストのスコア表示は、試験日のおおよそ17日後に、申込時に登録したe-mailアドレスに案内メールが届き、申込時のIDでログインすると確認できます。テスト結果は、リスニング5~495点・リーディング5~495点・トータル10~990点のスコアで表示されます。
試験日から19日後にデジタル公式認定書が発行され、30日以内に公式認定書が発送されます。
スコアに有効期限はない
TOEICスコアに有効期限はありません。しかし、公式認定書の再発行は試験日から2年以内です。また、企業や団体に公開テストのスコアを提出するための、スコア確認サービスの利用も試験日から2年以内ですので注意が必要です。
TOEICの試験範囲と問題数
TOEIC L&Rの試験範囲は、リスニング100問(45分間)リーディング100問(75分間)で、合計2時間で200問に答えるマークシート方式のテストです。解答は問題用紙とは別の解答用紙に記載します。詳細は以下の表をご覧ください。
TOEIC L&Rの出題傾向 | ||
---|---|---|
パート1 リスニング問題 | 写真模写問題 6問 | 1枚の写真について、4つの短い説明文が1回放送されます。4つのうち、もっとも写真の状況と合うものを選択する問題です。 |
パート2 リスニング問題 | 応答問題 25問 | 1つの質問または文章と、その解答例3つが1回ずつ放送されます。設問にもっともふさわしい答えを選ぶ問題です。 |
パート3 リスニング問題 | 会話問題 39問 | 複数人(2~3人)の会話を聞き取り、問題用紙に印刷された解答の中からもっとも適当なものを選ぶ問題です。 |
パート4 リスニング問題 | 説明文問題 30問 | 長文のアナウンスやナレーションのようなミニトークが1回放送されます。問題用紙に印刷された4つの解答例からもっとも適当なものを選ぶ問題です。 |
パート5 リーディング問題 | 短文穴埋め問題 30問 | 穴のある不完全な短文を完成させる選択問題です。4つの解答例からもっとも適当なものを選ぶ問題です。 |
パート6 リーディング問題 | 長文穴埋め問題 16問 | 単語や句、一文が抜けている1節ほどの文章を読み、抜けている部分を埋めるのにふさわしい選択肢を選ぶ問題です。 |
パート7 リーディング問題 | 読解量の多いリーディング問題 1つの文章 29問 複数の文章 25問 | 文書内に数問ずつ設けられた問いに対して、4つの選択肢の中からもっとも適当なものを選ぶ問題です。文章内に新たな一文を挿入するための適切な個所を選ぶ問題もあります。 |
TOEIC直前の過ごし方
受験に向けて努力を続けた数ヵ月、最後に失敗しないために直前の過ごし方は大切です。前日の準備と当日のスケジュールについて解説します。
前日の準備をしっかりと
前日準備のポイントは3つです。落ち着いて試験に集中するための準備なのでしっかりとおこないましょう。
1つ目は、忘れ物に気づいて慌てることのないように、持ち物リストを参考に前もって用意をしましょう。
2つ目は、当日の服装です。季節のよっては会場内の空調も稼働しているでしょうが、暑さ・寒さに対応できる服装を選びましょう。
3つ目は、会場確認と交通機関の確認です。会場までの経路を把握して、受付時間に間に合うように余裕のある時間設定をしましょう。
- 受験票
- 証明写真1枚
- 本人確認書類(免許証・マイナンバーカードなど)
- 筆記用具(鉛筆・消しゴム)
- 腕時計
- マスク(任意)
当日のスケジュールを把握しよう
TOEICは午前と午後にわかれて1日に2回試験日程が組まれます。自分が受験する時間帯の受付時間を確認して遅刻しないように気をつけましょう。
午前開始 | 午後開始 | |
---|---|---|
受付 | 9:25~9:55 | 14:05~14:35 |
試験説明 | 9:55~10:20 | 14:35~15:00 |
試験 | 10:20~12:20 | 15:00~17:00 |
解散予定 | 12:35 | 17:15 |
TOEICは一度で完結しない
冒頭でも述べた通り、ビジネスパーソンがTOEICスコアを業務に活かすためには600点以上が必要です。高いハードルともいえるでしょう。多くの人は一度で高い目標スコアを達成するのではなく、確実に身につけるための学習を続けながら、複数回チャレンジしてスコアを上げていきます。スタート地点でスコアが低くても、伸びた分だけ頑張りをアピールできるので、高い最終目標と小刻みな目標のW設定が有効です。
社会人が働きながら資格をとるためには工夫が必要です。働きながら資格取得のコツを紹介した記事です。社会人が働きながら資格を取るには?資格取得のメリットやおすすめ資格も紹介 。不安で踏み出せない方は、ぜひ参考にしてください。
まとめ
TOEICスコアは、自分の英語を使ったコミュニケーション力がどのレベルにあるか一目でわかります。テストを受けることで、聞く・読む・話す・書く、のどこが苦手かも発見できるため、苦手分野の克服にも役立ちます。
グローバル社会を生き抜くための英語力アップは必須です。TOEICはチャレンジする価値のある資格試験なので、しっかりと準備をして挑戦しましょう。
以下に試験日を確認するための公式サイトを記載しますので、ご活用ください。
参考:TOEIC|年間テスト日程
参考:TOEIC|受験地別テスト日程
最後のチェックポイント
- TOEIC Testsは獲得スコアで評価される
- 世界共通の判断基準が信頼され、企業は社員の評価基準にしている
- 試験日は実施日からと実施地域から選べる
- 約2ヵ月前から申込が開始され、結果も約1ヵ月で公式認定書が発送される
- テスト範囲はリスニング・リーディング問題あわせて200問2時間