履歴書を手渡しする際のマナーって?封筒の書き方や渡し方を解説
はじめに
- 履歴書などの応募書類は適切な封筒にクリアファイルに挟んで入れる
- 封筒の表面には「履歴書在中」または「応募書類在中」と赤字で書く
- 封筒の裏面には日付、住所、氏名を記入する
- 持参したときの渡し方をマスターしょう
- 面接官に手渡しするとき、企業の受付に手渡しするときのマナー
- 履歴書を持参するときの注意点
「履歴書を送る」とひとことで言ってもいろいろなパターンがあります。今回は、履歴書などの応募書類を直接持参するときのマナーについて解説します。どのような封筒に入れるのか? 封筒の書き方は? 手渡しの方法は? など、気になる点をまとめてありますのでぜひ参考にしてみてください。
職務経歴書の書き方について悩んでいる方はこちらの記事をご覧ください。書き方のコツや職種別の書き方例、チェックポイント、送り方まで解説しています。
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手渡しの履歴書も封筒に入れよう
履歴書を持参する場合も、必ず封筒に入れて手渡ししましょう。封筒は情報漏洩や、履歴書の汚れや折り曲がりなどの破損を防ぐための役割があります。
クリアファイルを活用する理由
書類は封筒に入れる前に、あらかじめクリアファイルに入れておけば、雨や雪で封筒がぬれてしまっても大切な履歴書を守れます。
採用担当者が保管や管理がしやすく、紛失しにくくなるなど利点も多いです。クリアファイルは、必ず無地、無色のもので、2つ折りの履歴書が入るA4サイズを選びましょう。
履歴書を入れる封筒選びと書き方
履歴書のような重要書類を持参する場合、封筒選びも大事なポイントです。あなたの第一印象が決まる要素でもあります。面接官が安心して受け取れるようなマナーを身につけましょう。
封筒のサイズは?色は白?
手渡し・郵送に関わらず履歴書を入れる封筒は、A4サイズの書類を折らずに入れられる白・角形2号サイズが基本です。茶封筒は事務用として使われることが多く適切とは言えません。白の無地を選びましょう。丁寧であらたまった印象を持たせることが大切です。
履歴書を郵送する場合の詳細を解説した記事です。こちらも参考にしてください。失敗しない履歴書の郵送方法(封筒や送付状の書き方、切手代、メールの例文など)
履歴書を折るときは二つ折りまで
市販の履歴書には細長の封筒が同封されている場合もありますが、細長い封筒に入れるために履歴書を何回も折ると読みづらく、扱いづらくなるので使うのは避けましょう。
履歴書を折る際は、表側が見えるように二つ折りまでがよいでしょう。
表面に「履歴書在中」と記載する
あらかじめ履歴書在中と印字されている封筒もありますが、無地の封筒の場合は「履歴書在中」と赤ペンで書きましょう。封筒の中に履歴書だけが入っている場合は「履歴書在中」と、職務経歴書なども入っている場合は「応募書類在中」と書き分けます。書く場所は封筒表側の左下です。四角の枠で文字を囲むとよりわかりやすくなります。スタンプも市販されているので利用するのもいいでしょう。
裏面には住所・氏名・日付も忘れずに
封筒の裏面には、持参した日付・住所・氏名を忘れずに書きましょう。採用担当者が封筒に入ったままの書類を確認する際に便利です。手渡しだからといって省略せずにしっかり書くようにしましょう。書く場所は裏面の左下です。日付は履歴書に記載した西暦・和暦とそろえます。使用するペンは油性ペンかボールペンがよいでしょう。
宛名の記載は必要ない
履歴書を持参するときにかぎり、表面に宛名を書く必要はありません。受け取る人が応募先企業の担当者となるので、相手も自分宛であることを承知しているからです。書いてしまってもルール違反にはなりませんが覚えておきましょう。
書類を封筒に入れる順番
封筒に履歴書を入れる際は、履歴書(写真の添付された面を上に)・職務経歴書・その他の書類の順番に重ねて、クリアファイルに挟みます。封筒の表面と履歴書の正面をそろえておくと丁寧です。
持参したときの渡し方をマスターしよう
履歴書が入った封筒を手渡しする際のふるまいも、社会人としてのマナーが問われます。面接官や応募先企業の受付担当者に直接手渡しするときのマナーを事前に学習し、失礼のない持参方法をマスターしましょう。ここでは渡し方の基本について解説していきます。
封筒はのり付けしない
履歴書を持参するときは封筒へのり付けはしません。面接官に渡した場合はその場で中を確認して面接に進みます。また、受付担当に渡した場合も不足書類がないかその場で確認ができるでしょう。どちらも開封の手間をかけないという配慮につながります。
面接官に渡す場合
面接官に履歴書を手渡しするときは、封筒をそのまま渡してはいけません。封筒から応募書類の入ったクリアファイルを出し、封筒の上に重ねて持ち、両手で渡しましょう。面接官から見て文字が読める向きにして書類を差し出すのがポイントです。軽くお辞儀をしたあと、書類を差し出し「こちらが履歴書と職務経歴書です。本日はよろしくお願いいたします」などのあいさつをします。相手に手間をかけず、書類が読みやすいようにという心づかいが大切です。
面接官が会場にいる・同時に入室する場合
渡し方のポイントは上記と同じです。
面接官が会場で待っているときや同時に入室した場合は、面接官の指示を待って封筒から出し手渡します。待たせてしまっていると慌てることなく、丁寧な動作が好印象を与えます。
面接官からの指示がなかったときは「応募書類はいかがいたしましょうか」と自分から質問しましょう。
面接官が後から入室してきた場合
面接会場で面接官の入室を待つ間に渡す準備をしましょう。
机が用意されている場合は、封筒の上にクリアファイルに入った履歴書を重ねて机の上に置いておきます。
机がない場合は膝の上に置き手を添えて待ちましょう。
受付で渡す場合
受付に持参するときは、自分の名前をきちんと名乗ったうえで「人事部の〇〇様宛の応募書類を持参いたしました。よろしくお願いいたします」とあいさつし、封筒のまま手渡ししましょう。また、面接時に手渡しするときと同様に、封筒の文字は相手が読みやすい向きにして両手で持って渡します。
相手が採用担当者でなくても応募先企業の一員です。最大限の敬意を払って接しましょう。あなたが手渡ししたときの印象が受付から採用担当者に伝えられることもあるかもしれません。
履歴書を持参するときの注意点
せっかく頑張って書いた履歴書ですから渡すときもマナーを守って適切な方法で渡したいものです。無事に面接につながるよう、また安心して面接に臨めるようにポイントをおさえておきましょう。
ここからは、郵送の場合と混同しやすい注意点や、持参する場合に気を付けたい注意点を紹介します。
添え状(送付状)は必要ない
添え状や送付状は、書類を受け取った相手に対して、あいさつや同封した書類の内容・送り主の住所・氏名などを記載するものです。履歴書を郵送する場合は同封する必要があります。入れる場所は、履歴書の上です。開封したとき一番先に見える書類と認識しましょう。
持参する場合は、送り主は持って行った自分ですし手渡す際にあいさつもしますので、添え状を同封する必要はありません。間違えないように気をつけましょう。
郵送の場合に必須の添え状(送付状)について、詳しく解説しています。履歴書の送付状・添え状は手書き?例文で書き方を解説【テンプレート付き】こちらの記事を参考にしてください。
封筒もクリアファイルで保護する
しわひとつなく、きれいに仕上がった履歴書入りの封筒を持参する途中で、雨に降られたり混雑した電車内でつぶれてしまったりと、汚れやしわ・破損が生じる場面は多々あります。悔しい思いをすることにならないために、2枚のクリアファイルで上下から封筒を挟み保護するようにします。少しでもよい状態で志望企業先に届けられることで、落ち着いて面接を受けられるでしょう。
カバンから取り出しやすい位置に入れる
就活や面接に適したカバンは、A4サイズの書類が入るサイズといわれています。履歴書の入った封筒が、折らずにすっぽりと納まり、取り出すのも楽な大きさです。
面接官や受付の方に対面したとき、スムーズに取り出す姿は大変スマートです。カバンの取り出しやすい位置に入れる工夫をしましょう。
履歴書のコピーをとっておく
履歴書を持参してそのまま面接になるときなど、面接時間までに時間が空く場合もあります。そのようなときにコピーして持参した履歴書の、自己PRや志望動機など振り返ってみるのに役立ちます。キョロキョロとまわりを見回し、落ち着きのない態度にならないためにも、復習は有効な手段といえるでしょう。
履歴書・封筒の準備ができたら
すべての書類と封筒の準備ができたら、最後に見落としや不足書類がないかもう一度見直しをしましょう。不必要なメモや付箋が紛れていないかもチェックします。
履歴書を持参する場合はそのまま面接になることも多いです。当日、不足に気づいて慌てることのないように、封筒に入れる前のチェックは大切です。
まとめ
事前に履歴書を郵送する場合に比べ、直接持参する場合は緊張する場面が増えていやだなあ、と思う人もいるかもしれません。しかし、自分をアピールする機会が増えたととらえることもできます。コツやマナーをしっかりおさえて、万全の態勢で臨みましょう。
面接官に直接手渡しする場合と、応募先企業の受付に持参する場合、それぞれの違いをふまえてきちんと応募書類を届け、面接の成功への足がかりとしましょう。