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ベンチャー企業の定義とは?スタートアップとの違いも解説

date2024年08月20日
ベンチャー企業の定義とは?スタートアップとの違いも解説
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はじめに

  • ベンチャー企業とは、新たな発想を独自の技術で実現し、革新的な商品やサービスを提供する企業のことである
  • スタートアップ企業は、ベンチャー企業と同じ目標を掲げ、さらに短期成長を目指す特徴がある
  • ベンチャー企業で働くメリットは、新しい分野へ挑戦でき、成果次第で昇進・昇給の可能性がある
  • ベンチャー企業で働くデメリットは、不安定要素があり業務過多や制度が整っていない可能性がある
  • ベンチャー企業へ就職する前には、企業研究を充分に行う必要がある

最近よく耳にするベンチャー企業という言葉、なんとなく「革新的なことをしている企業」とか「若い人たちが活躍している」などのイメージをもっている方も多いでしょう。イメージだけで就職するのは大変危険です。
実際にどのような企業なのか、そこで働くメリットやデメリットを正しく理解する必要があります。
この記事では、ベンチャー企業についてわかりやすく解説しますので、ぜひお役立てください。

ベンチャー企業とは?意味や定義を簡単に

ベンチャー企業とは、大企業が参入しにくい分野で、革新的な視点をもって、独自の技術を活かした商品やサービスを提供している企業をいいます。設立後の経過年数が短い中で躍進していることもポイントです。傾向として新規参入した企業が多いことから、従業員数は少なく、若い人材が多いという特徴をもちます。

成長すると「メガベンチャー」と呼ばれる

ベンチャー企業は設立したばかりと思われ、小規模もしくは中規模の企業をイメージされる場合があります。しかし、革新的な商品やサービスを提供し続けて、社会に広く認知されることで成長した企業があります。知名度や実績をあげた企業は「メガベンチャー」と呼ばれ、中小企業の枠を超えて大企業に成長したベンチャー企業といえるでしょう。

有名なベンチャー企業

有名なベンチャー企業というと、楽天やメルカリが思い浮かびます。どちらも、これまでになかった販売形態やサービスを提供して、社会に革新をもたらしました。今では日常的に利用しているインターネットショッピングも、楽天創業時にはまだまだ認知されていない状況でした。メルカリでは、商品の循環をエンドユーザ同志をつなげることで実現させました。新たな視点から躍進した企業といえるでしょう。

混同しやすい企業形態と類似名称

ベンチャー企業と混同されやすい企業形態にスタートアップ企業があります。スタートアップとベンチャー企業はどこが違うのか?また、ベンチャー企業は中小企業ではないのか?などの疑問にお答えします。

スタートアップ企業とベンチャー企業の違い

スタートアップとは、既存のビジネスではなく新しいものを提供して、革新をもたらすことを目標に起業することをいいます。ベンチャー企業と目指す先は近いです。また、法律による明確な区別はされていません。
ベンチャー企業は、中長期的な成長を目標とします。しかし、スタートアップ企業は短期間で成長することを目標とする点が異なります。

中小企業とベンチャー企業の違い

中小企業は、中小企業基準法という法令で、業種ごとに資本金や従業員数に規定があります。たとえば、サービス業なら、資本金5千万円以下、従業員数100人以下などです。
ベンチャー企業もこの枠組み内であれば、中小企業という認識になります。中小企業の中でもベンチャーな事業形態をもつ企業がベンチャー企業と区別して呼ばれます。

参考:中小企業庁|中小企業基準法

社内ベンチャーとは?大企業からベンチャー

社内で新たな発想が生じ革新的な事業展開をしたいとき、既存のままではできないことも、別部署を立ち上げることで可能となります。これを社内ベンチャーといいます。
大企業には参入しにくいベンチャーですが、社内ベンチャーを実現することで、大企業からベンチャーが生まれることもあるでしょう。

ベンチャーキャピタルとは?

ベンチャー企業を知るうえで重要な役割のある「ベンチャーキャピタル」とは、成長著しいベンチャー企業に資金調達を行う、組織や企業のことをいいます。
日本ではまだまだ充実しておらず、大きな組織もありません。金融機関や証券会社・保険会社などが、ベンチャーキャピタルを担い、ベンチャー企業を応援しています。

ベンチャー企業で働くメリット・デメリット

一言でベンチャー企業といっても、業種も事業形態や規模もさまざまです。以下で述べるメリット・デメリットを参考に、自分が働きたいと思う企業はどのような企業なのか、自分が就活して大丈夫なのかを明確にしましょう。

ベンチャー企業のメリット

    ベンチャー企業のメリット

  • 新規分野に挑戦している
  • 少数精鋭のため、一人の従業員に与えられる裁量権が大きい場合もある
  • 少人数の場合、経営陣との距離が近くなる
  • 成果次第で昇給・昇進できる 可能性がある

新規分野に挑戦することで開拓者意識が芽生え、大きな裁量権が与えられることで、意欲的に業務を遂行できることは魅力的といえます。また、経営陣と近いことで、業務方針も理解しやすく学びもあります。
成果をあげれば返ってくる結果があることもメリットといえるでしょう。

ベンチャー企業のデメリット

    ベンチャー企業のデメリット

  • 少人数の場合、一人で担当する業務が多くなる
  • 安定した利益が上がらないと、収入が不安定になる
  • 社風が合わないとミスマッチを生ずる
  • 福利厚生などの制度が整っていない場合がある

革新的なビジネスであるがゆえに、社会に浸透するまでには多くの問題があります。安定した収益が望めない、従業員を増やせない状況ではかなりシビアな勤務状況といえるでしょう。また、小人数がゆえに社内の雰囲気は重要です。教育制度や福利厚生などの制度が整っていない可能性もあり、安心して働けるとはいいにくい場合もあります。

ベンチャー企業に向いている人

ベンチャー企業の特徴やメリット・デメリットがわかったところで、自分はベンチャー企業で活躍できるタイプなのかを確認しましょう。

変化や挑戦を楽しめる

どのようにしたらできるのかを、悩むのではなく、楽しめるタイプは向いています。発想の転換・新しい視点の追求・異なる意見への柔軟さを持ち合わせ、変化させるための挑戦に喜びを感じる人です。
ベンチャー企業では、固定概念にとらわれずに常に前向きでいることが求められるでしょう。

自分を成長させる意欲がある

探求心をもち、自分を変える意欲のある人で、そのための努力も惜しまないタイプは向いています。
ベンチャー企業では、こうあるべきだと思い込むことはせず、常に自身の成長を意識できる方が必要とされるでしょう。

経営者意識がもてる、企業ビジョンが共有できる

勤務する企業の成長を自分事として受け止められるタイプは向いています。革新的な商品やサービスを社会に浸透さることは容易ではありません。少数精鋭で事業展開をするベンチャー企業では、一人ひとりの意識が重要といえます。
また、経営陣とも近い利点を利用して、将来起業を考えているなら、そのための準備にもなります。

ベンチャー企業に向いていない人

ここからは、ベンチャー企業に向いていない人の特徴です。自分が当てはまると感じたら、成長過程の企業ではなく安定した企業の選択をオススメします。同じベンチャー企業でも、成長中の企業と広く認知され安定した企業があります。

安定志向が強い

収入や勤務時間・休日などが、ある程度決められた中で仕事をしたいと希望するタイプです。ライフワークバランスを大切にする場合も、ベンチャー企業には向かないといえるでしょう。少人数のベンチャー企業の場合、一人ひとりへの業務過多や残業も多い傾向にあります。ボーナスなども収益が上がらなければ望めないこともあるでしょう。安定した生活を望む方には向かないといえます。

臨機応変が不得手

突然のトラブル対応など、臨機応変な対応が不得手なタイプです。少人数のベンチャー企業の場合、営業や事務から採用まで担当割が明確でなく、さまざまなことを一人で対応する必要があります。応用力が求められ、臨機応変に行動しなくてはなりません。このようなことが不得手な方には向かないといえます。

専門性を重視

自分のもつ専門スキルや担当する業務に対して、スペシャリストでありたいと考えるタイプです。たとえば、営業や販売は苦手だけれど、事務なら問題が起こっても対応できると、担当する業務の経験と実績を積み重ねた人です。このような方も、業務内容や部署が明確に区別されていない、ベンチャー企業には向かないといえるでしょう。

ベンチャー企業へ就職する前に確認すること

ベンチャー企業は、さまざまな業界・業種・企業形態、さらに企業規模も異なります。その中から志望企業を探す必要があります。また、採用活動の時期も早い傾向がありますので、入社後のミスマッチを防ぐためにも企業研究は重要です。企業研究で確認するポイントを紹介します。

社内体制

はじめに制度が整っているか確認しましょう。福利厚生はどこまで対応しているのか、残業規定は法令の範囲内か、給与規程では「ボーナスは利益に応じて支給」の記載の有無などです。ベンチャー企業に魅力を感じて努力したいと思っても、不安要素が大きいと継続は難しくなります。自分が許容できる範囲なのかを確認しましょう。
また、従業員数が極端に少ない場合も、業務過多や経営陣との意思疎通ができない場合などは、継続勤務に支障をきたす恐れがあります。

業務内容

革新的なビジネスに挑戦するベンチャー企業だから、どのような業務内容かわからないとは思わずに、扱う商品やサービスが自分にとって興味のもてるものかの確認をしましょう。建築に興味があるのに服飾系のサービスを提供する企業に入社しても、積極的になれない場合もあります。業務内容の詳細までは確認できなくても、自分との共通項を見つけることも大切です。

成長ステージ

ベンチャー企業は成長度合いに応じて、草案期・起業期・拡販期・安定期があります。変化や挑戦を楽しめるのは拡販期でしょう。安定期に入るとさまざまな事柄が整いはじめ、入社後の不安も減る時期といえます。自分はどのステージに関わりたいのかの見極めも重要です。

まとめ

起業しやすい環境と技術の革新など多くの可能性を秘めた現代では、多数のベンチャー企業が誕生しています。魅力的なところも多く、やりがいを感じる仕事と出逢える可能性もあるでしょう。しかし、新規参入した企業がすべて成功するわけではありません。冷静な判断が肝要となります。

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