リクルート

留年は就活に影響する?理由の伝え方や対策を解説

date2024年06月21日
留年は就活に影響する?理由の伝え方や対策を解説
タグ:

はじめに

  • 留年して就活した場合は新卒扱いになる
  • しかし留年は就活において基本的にマイナスの影響がある
  • マイナスを払拭するには「留年に関する質問にしっかり答える」ことが重要だ
  • 留年がとくに就活に影響する業界があるので注意しよう
  • 周りと比較して焦りそうになるときはしっかり準備をおこなおう

留年は就職に影響する?

留年してしまった場合、就活に影響するかどうかを気にする人は多いでしょう。
結論からいうと、留年は就活に影響があります。しかし、マイナスの影響を払拭する方法も存在します。
ではどのように対策すればよいのでしょうか。次項より詳しく解説します。

基本的にはマイナスと受け取られる

留年したという事実は、基本的にはマイナスイメージで面接官に受け取られてしまいます。
しかし、業界や企業により留年の評価判断は異なることが多く、また、留年しても就活を成功させ新社会人になった人が大勢いるのも事実です。

企業によっては内定取り消しになることも

内定が決まってから留年することが判明した場合、企業によっては、その年の人材補充ができないために内定取り消しになることもあり得ます。逆に、卒業まで待ってくれる場合もあり、これは企業により対応が変わってきます。
そのため、内定している企業があって留年した場合、まずは留年が判明したことを速やかに企業に報告しましょう。

とくに不利になる場合

留年を2回3回と繰り返している人は「同じ失敗を繰り返す人」と受け取られるため、かなり印象が悪くなります。留年数が多い人は注意しましょう。

留年に至った理由

留年に至った理由は人によってさまざまです。
単位不足で留年してしまう人が多いことは想像に難くありません。しかしほかにも、卒論が間に合わなかった、病気での長期療養、サークル活動に全力で取り組んでいた、留学していたなど、人によって留年の理由は違ってきます。
しかしながら、どのような理由であれ、留年での就活で大事なのは「留年した理由を前向きに説明できる」ことです。
なぜなら企業は「自社で活躍できる人材を欲している」からです。つまり、留年の経験も己の糧とできる人材を求めています。ここをよく理解して、就活対策をしていきましょう。

就活のために意図的に留年する人も

さらには「就職先が決まらず、次の年度にもう一度就活をするため」留年を選んだという人も中には存在するようです。
「留年して就活する人もいるなんて、メリットがそれほど大きいのか?」と感じる人もいるかもしれません。留年しての就活はたしかにメリットがある一方、デメリットもあります。次項で解説します。

留年して就活するメリット

留年して就活をするメリットには、次のようなものが挙げられます。

  • 新卒として就活ができる
  • 一度就活を経験しているので慣れている
  • 就活に力を入れる余裕と時間がある

新卒採用の求人に応募ができることは、既卒の求人と比較して求人の数が桁違いに多いため、一番のメリットといえます。また、一度就活を経験しており慣れていることもメリットといえるでしょう。
単位がほとんど取れている人や就活のために留年した人は、就活に力を入れる余裕と時間があるというアドバンテージがあります。

留年して就活するデメリット

一方、留年して就活するにはデメリットも多くあります。次のようなものです。

  • 留年分の学費がかかる
  • 家族の理解が得られないこともある
  • 同級生が先に社会人になるため焦ってしまう
  • 留年についてあまりよいイメージをもたない企業も多くある

留年すると、留年した年数分の学費が余計にかかるので、数十万から数百万の費用が新たに発生することになります。これは一番のデメリットといってよいでしょう。費用の負担や経歴が悪い意味で増えるといった理由から、家族の理解が得られないこともあり得ます。
意外とマイナス要素になるのが、同級生が先に社会人になり、周りと比較して就職が遅れてしまうことです。行き先が決まっている他人と比べてしまい、焦ったりモチベーションが下がったりすることがあります。
また、この記事の最初で述べた通り、留年にマイナスイメージをもっている企業も多くあります。

留年が影響する業界って?

留年が就活に顕著に影響する業界と、逆にあまり影響しない業界が存在します。
しかしどちらも「なぜ留年したか」「留年している間何をしてきたのか」を自分の言葉で話せることがもっとも重要です。次項で解説します。

「留年している間に何をしてきたのか」を説明できることが大切

留年が影響する業界や企業を気にする前に、留年した場合の就活でもっとも重要なことは、「留年している間に何をしてきたのか」「その経験を仕事にどうやって活かすか」を前向きに説明できるようになっておくことです。

なぜなら、採用活動をおこなう企業にとって、留年の有無は最重要項目ではないからです。企業は「自社で活躍してくれる人材かどうか」を知りたくて、書類選考や面接をおこないます。
そのためには「留年という経験をどう今後に活かすか」という自分なりの視点が必要であり、そのうえでしっかり言語化して採用担当者に伝える必要があるのです。

たとえば「留年したがその間に長期インターンに行き、学生生活だけではわからなかった社会人生活を体験した」といったような回答は、プラスに受け取られる可能性が高いといえます。この例のように、留年で何を学びどう仕事に活かすかを具体的に説明できると「過去の経験を未来の仕事に活かせる人材」と評価され、採用率が高まるでしょう。

ただし、それでも留年がマイナスになりやすい業界と、あまり影響しない業界はたしかに存在します。

留年が影響する可能性が高い業界

留年が影響する可能性が高い業界は次の通りです。

  • 金融業界
  • 商社
  • インフラ業界

これらの業界はどれも「納期がシビア」という特徴があるため、留年した事実は「期日までに任務を遂行できない人」と捉えられる可能性が高いと考えられます。厳しい目を向けられることが多いでしょう。

留年があまり影響しない業界

逆に、留年が評価にあまり影響しない業界もあります。

  • ベンチャー企業
  • 外資系
  • 公務員

ベンチャー企業や外資系は学歴よりも実際の職務遂行力を重視するため、あまり学歴にこだわらない傾向があります。
公務員は募集要項の応募資格に「大卒以上で30歳以下」というような条件が書かれており、留年の有無はとくに記載がありません。留年には比較的寛容なようです。
ただし、公務員に内定してから留年が判明した場合、内定取り消しになることが多いようです。必ず連絡をとりましょう。

留年について面接で質問された場合は?

採用の選考の過程では、留年の理由を質問されることがあり得ます。
就活の面接は、事前準備が成否を分けるといっても過言ではありません。想像していなかった質問にうろたえてしまい、うまく答えられない事態もあり得ます。
事前に質問とその答えを想定したり、面接の練習をしたりするのは、面接を成功に導く助けになる対策です。
面接での答え方のコツを次項より解説します。

留年の理由を伝えるコツ

前項でも触れた通り、「留年中に何をしていたか」「留年で得た経験をどのように仕事に活かせるか」を自分の言葉で説明することが大切です。
いくつか押さえるとよいポイントがあります。このセクションでは留年理由の回答を練るためのポイントを解説します。

ポジティブな考えをアピールする

留年した理由をについて答えるとき、ネガティブな言葉や「何もしてこなかったです」というような後ろ向きの回答は、面接官の評価はマイナスになりかねません。
面接は「留年はしたが、この経験を通して学んだ・身に着けたことをこれから仕事に活かす」ことをアピールする場です。留年の間に何をしていたのかをポジティブな言葉でしっかりと表現できるように、事前に答えを考えておくとよいでしょう。

回答例

「留年したのは、単位があと少し足りなかったからです。去年と違って使える時間が増えたことを活かしたく、空いた時間は英会話教室にも通い、語学力を強めました。TOEICの800点超えという目標をクリアしました。この努力と成功の経験、粘り強さを仕事にも活かしたいです」

ウソをつかず正直にいう

留年にコンプレックスをもっている場合、留年したことをごまかそうとしたりウソをついたりしてしまう人も中にはいることでしょう。
しかし、就活や面接の場ではウソをついてはいけません。留年した事実をウソで誤魔化してしまうと、経歴詐称にあたります。
ましてや、相手は「これから一緒に仕事をすることになるかもしれない人」なのです。誠意をもって面接に取り組みましょう。

回答例

「単位は足りていたものの、卒論が提出日に間に合わず、留年することになりました。卒論はその後すぐ完成し、今年度卒業見込みです。時間ができたので、卒論で扱った歴史上の人物の知見をさらに深めるために、ゆかりの地や寺社を訪問しました。これまで生まれ育った土地から出たことはほとんどなかったのですが、旅行が楽しいことに気づき、旅行業界を志望するきっかけとなりました」

留年を人のせいにしない

たとえば「親の経済的事情で1年休学したから就活が遅れた、親のせいだ」などとして、留年を人のせいにする考え方もあるでしょう。
しかしこの言い分は、面接官に「この人は他責思考だ」と判断されてしまい、不採用になる可能性が非常に高くなります。
職場の同僚や上司と協力して仕事を遂行できず、失敗したときは常に他人のせいにする人物と受け取られるからです。
留年した理由を聞かれた際は、自分が留年を選んだ理由をしっかり述べましょう。

回答例

「経済的事情で1年休学した時期があり、1年卒業が遅れる見込みとなりました。休学時は御社の支店で週4、5日フルタイムのアルバイトをしており、バイトリーダーを任されるまでになりました。信頼されたことは嬉しかったです。御社で仕事をこれからもしたいと考えるようになり、正社員採用に応募いたしました。本日はよろしくお願いいたします」

まとめ

留年してしまった場合の就活は、基本的にマイナスの影響があります。マイナスの影響をリカバリーして就活を成功させるためには「留年の間、何をしていたか」「留年中の経験をどのように仕事に活かしていくか」を回答できるようになることがもっとも肝心です。
たとえ「単位を落として留年してしまった」ことが理由であっても、留年中にとった行動や新しい経験をポジティブに面接官に話すことで「意欲的な人物だ」とアピールすることは可能です。
また、留年がマイナスになりやすい業界はあるものの、あまり関係ない業界も存在します。業界研究や面接対策などを入念におこない、留年した場合でも就活を成功させましょう。

IT業界に挑戦したい23年卒の方、私たちの仲間になりませんか?
【会社選びは、仲間探しだ】IT業界に挑戦したい23年卒の方、私たちの仲間になりませんか?
株式会社セラク 開く