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内定通知書とは?法的効力の有無や注意点を徹底解説

date2025年01月21日
内定通知書とは?法的効力の有無や注意点を徹底解説
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はじめに

  • 「内定通知書」とは応募者に対して労働契約が成立した旨を通知するための書類である
  • 内定通知書の発行や手段は法律で定められていない
  • 内定通知書に法定効力はないが労働契約成立の要素として扱われることがある
  • 内定通知書は最終選考から1週間~10日以内に届くのが一般的である

就活中の学生や転職活動中の社会人で、面接を受けた後、内定通知書が届くかどうか不安になることがあるかもしれません。しかし、そもそも「内定通知書」とはどういった意味や役割を持つのか、どのような法定効力があるのかについて理解していない人も多いのではないでしょうか?また、意外と知られていない「内定」と「内々定」の違いについて、後に面接先とのトラブルを避けるためにも理解しておくことが重要です。

内定通知書とは?

「内定通知書」とは、就活や転職の面接選考を通過し採用が決定した応募者に対して、企業側が労働契約の成立を通知するための書面です。ただし、内定通知書は「労働契約の締結」を前提として通知されますが、書面の発行のみでは必ずしも契約が成立するわけではありません。
また、通知書発行の必要性については法律で定められておらず、内定通知の手段や方法は各企業が自由に決めることができます。

内定・内々定との違い

内定と似たような言葉に「内々定」があります。これらは似ているようで意味合いが異なります。つまり、労働契約書という書類を通して契約を交わす「内定」に対し、「内々定」は口頭で内定予定を伝えることを指すのです。
一般的に「内々定」は6月1日以降、「内定」は10月1日以降に出されるので覚えておきましょう。

そもそも内定通知書に法的効力はある?

内定通知書そのものに法的効力はありません。企業側が内定通知書を応募者に送付したとしても、必ず採用しなければならないという義務が生じることはありません。ただし、内定承諾書に対し、応募者が企業宛てに内定承諾する旨を返送することで「労働契約締結」が成立となり、はじめて法的効力が発生します。

【例文付き】内定通知書の記載内容

企業側が作成する内定通知書の様式にルールはありませんが、一般的に記載される事項はどの企業も似た内容になっています。
以下で内定通知書の記載内容について例文を交えて説明します。

  • 【記載内容】
  • 送付日付
  • 応募者名
  • 企業名
  • 代表取締役氏名
  • タイトル
  • 挨拶(応募に対するお礼)
  • 内定の通知文
  • 入社年月日
  • 同封書類のご案内
  • 提出書類のご案内
  • 入社スケジュールのご案内
  • 担当者連絡先

【内定通知書 例文】

内定通知書と労働条件通知書の違い

労働条件通知書とは、採用決定後に労働条件の詳細を記載した書類のことです。法律で発行することが定められており、賃金をはじめ労働時間などの必要事項を記載する必要があります。一方で、内定通知書の発行は法律で義務付けられていません。これが、内定通知書と労働条件通知書の主な違いです。

入社承諾書や誓約書などの別書類を受け取ったら?

内定通知書以外にも、入社承諾書や誓約書などの他書類が同封されることがあります。例えば、入社承諾書や誓約書は「正式な雇用契約を結ぶ」ための重要な書類です。受け取ったらかならず内容を確認し、漏れがないように記入した後、返信用封筒で書類を返送するようにしましょう。企業によって提出方法や期限などが異なるため、書類の内容を十分に把握する必要があります。入社承諾書や誓約書を提出することによって内定が正式に確定します。しかし、提出しない場合は「内定の意思がない」とみなされ、内定が取り消されてしまう可能性もあるのです。

内定通知書についての注意点

内定通知書に関わるトラブルは、迅速に企業へ連絡を入れるのが基本です。トラブルがあると正式な労働契約を結べない可能性も起こりえますので、以下のことに注意しましょう。

内定通知書が届かない場合

一般的に内定通知書が届くタイミングは、最終選考からおおよそ1週間~10日以内とされています。しかし、内定が決定しているのにも関わらず、内定通知書が届かない場合には、次の理由が考えられるでしょう。

  • 担当者が忙しくて返事が遅れている場合
  • 企業によっては内定通知書を発行しない場合
  • 企業側による手違いで届かない場合

期間を過ぎてもなお届かない場合は、企業へ連絡するとよいでしょう。ただし、連絡手段としては、企業に負担をかけないようメールで行うことがマナーです。

内定通知書を無くした場合

内定通知書は内定を証明する重要な書類となるため、大切に保管する必要があります。しかし、なんらかの理由で紛失したり、誤って捨ててしまったりした場合は、まず、迅速に企業へ再発行を依頼しましょう。再発行は企業側に手間をかけることになるため、受け取ったら大切に保管することをおすすめします。

内定を辞退したい場合

内定をもらったが、労働条件が希望に合わない場合やなんらかの理由で辞退したい場合は、電話またはメールで辞退したい旨を連絡しましょう。その際は、企業へ内定をいただいたことに対するお礼を述べた上で、「検討の結果、内定を辞退させていただきたいと思います」という伝え方で問題はありません。もし、家庭の事情や現在の仕事の都合で辞退せざるを得ない場合などは、事情を説明するとともに企業へ丁寧におわびをしておきましよう。

就職活動中で失業手当を受け取っている場合

転職活動をしている方で失業手当を受給中の場合、内定通知書を受け取ったら必ずハローワークに報告し、採用証明書を提出する必要があります。これは失業手当の受給を停止し、その後再就職手当を申請するためです。失業保険を申請した日から入社日までの期間が短いほど、再就職手当の給付金が高くなります。内定が決定したら、速やかに申請をしましょう。

ただし、再就職手当を受け取るには必要条件を満たす必要があるので、再就職手当とは?条件や受給額の計算方法をご参考ください。

まとめ

内定通知書について理解いただけたでしょうか?「内定通知書」は企業が応募者を正式に採用すると決定したことを示す重要な書類です。内定通知書には、入社承諾書や誓約書など他の書類が同封されている場合もあるため、きちんと確認した上で提出するようにしましょう。内定通知書の発行は法律で義務付けられていないため、期間を過ぎてもなお、内定通知書が届かない場合は企業へ連絡するのが無難です。
「内定通知書」の意味や内容を正しく知ることで、社会人としての第一歩を踏み出せるでしょう。

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