就活は平均何社落ちる?選考の通過率と受かる方法を解説
はじめに
- 就活では1人あたり平均10~20社程度エントリーし、1~2社受かる
- つまり1人あたり平均8~18社は落ちる
- 選考フェーズごとに異なるが、おおむね通過率は30~50%程度である
- 選考フェーズごとに企業にみられるポイントが違うため、事前準備は入念にしよう
- 自己分析が就活における重要な軸となるので、しっかりおこなおう
就活では平均何社落ちるもの?
就活では何社くらい落ちるものか、気になる人も多いのではないでしょうか。
内閣府の2023年卒学生における調査では、1人あたりおよそ10~20社程度へエントリーしているとのことです。1社内定のみならず、複数社内定した人も多くいます。
つまり1人につき10~20社程度エントリーし、そのうち8~18社程度は落ちる計算になります。
ただし、30社以上受ける人もある程度人数がいるようですので、落ちた数がさらに多い人も珍しくはないといえるでしょう。
参考:内閣府 – 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 調査結果報告書
理系と文系では事情が異なる
ただし、これは学生全体でみた数です。理系では、学生時代に研究した専門分野を活かして就活をおこなうため、業種を絞って企業に応募する人が多く、したがって文系より受ける数が減る傾向にあるようです。
理系の場合
理系の場合ではプレエントリーから数えると平均11.1社エントリーし、内定は平均2.1社となっています。
参考:社団法人全国求人情報協会 – 2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査
文系の場合
文系の場合ではプレエントリーから数えると平均22.3社エントリーし、内定は平均2.3社となっています。
理系と文系では、最終的に内定を得る数はほぼ差がないものの、エントリーする企業の数には差が出ています。
このことから文系の方は、エントリーを検討する企業の幅を最初からある程度広げておいた方がよさそうだといえるでしょう。
参考:社団法人全国求人情報協会 – 2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査
選考フェーズごとの通過率
次は選考フェーズごとの通過率を解説します。フェーズごとに通過率は変わってくるようです。
ES(エントリーシート)の通過率
就活サイトでエントリーをすると、まずはエントリーシート(ES)を提出しなければなりませんが、このES提出における通過率は一般的に約50%といわれています。しかしこれはあくまでも目安であり、企業によって異なります。
最初の関門ですが、ここで落ちる数は意外と多いものです。
通らなかった場合も、必要以上に落ち込まず、ポイントを押さえて次の応募に備えましょう。
グループディスカッションの通過率
企業によってはグループディスカッションを実施することもあります。
ここで通過する人数は企業の採用方針によって大幅に変わるため、一概に通過率を挙げることは難しいです。
企業によってほぼ全員通過することもあれば、また別の企業では一部の優秀な応募者のみ通す場合もあります。
適性検査やWebテストの通過率
SPIなどの適性検査やWebテストなどの記述・筆記問題では、企業にもよるものの通過率は一般的に約50%といわれています。
問題自体はそこまで難しい訳ではないですが、こちらも意外と通過率が高くはありません。
一次面接の通過率
一次面接の通過率は一般的に約30%前後といわれますが、これは企業によってさまざまといえます。
たとえば中小企業の場合だと、大企業より応募者数がどうしても少なくなるため、通過率が30%より大幅に高い場合も出てくるでしょう。
二次面接の通過率
二次面接の通過率について、こちらも企業によりますが、一般的には40~50%程度といわれます。二次面接において面接官は主に「自社とのマッチ度」をみています。企業研究と自己分析をしっかりおこない、面接当日に「自分の能力が企業にとってどう役立つか」をアピールしないといけない正念場といえます。
最終面接の通過率
一次面接または二次面接のあとに実施されるのが最終面接で、役員や社長が面接官となることもあります。
通過率は企業によりますが、一般的には約50%程度といわれます。
50%と聞くと低いと感じる人もいるかもしれません。「最終面接は意思確認だけの場だからほぼ受かる」と考えている人も多いようですが、これは間違いです。
応募者の意思の確認とともに、企業とのマッチ度を二次面接以上にみられるため、合わないと企業に判断されればこのタイミングで落ちることも十分あり得ます。
選考フェーズごとの受かるポイント
次からは、選考フェーズごとの「通過するためにしておいた方がいいポイント」を解説します。
ES(エントリーシート)で通過するためのポイント
落ちる原因はESの作りこみ不足であることがほとんどといえるでしょう。
ESをきちんと作成するためには、自己分析をしっかりおこない、自己PRやガクチカを作りこむことが必要です。
自己分析を深めることは、ES作成だけでなく、企業研究と選定における自分軸をはっきりさせることにつながりますし、面接に進んだあとに自分の長所や就職後のアピールポイントを伝えるためにも重要な作業です。
また、ESで通過しなかった場合は、振り返りをおこない失敗した箇所をブラッシュアップしていくことも有効でしょう。
まとめると以下のようになります。
- 自己分析をしっかりやり、自分の強みと自分軸を理解する
自己分析を深くおこなうことには非常にメリットがある。企業研究における自分軸の設定やES提出の自己PR、面接での自分の長所アピールなどが自身をもっておこなえるようになる。
- PREP法を使い、整理した文章でアピールできるようにしておく
文章を整理するのにPREP法が有効である。下に参考ページを掲出しておく。
- 次の応募におけるESは改善して提出する
落ちたものは仕方ないので、次の成功につなげるべく取り組もう。
グループディスカッションでアピールするためのポイント
グループディスカッションでは、複数の応募者や面接官の前で自分の考えを短時間でまとめ、うまく話さなければなりません。人前での発表でうまく話すには、とにかく実践を通してコツをうまくつかむことが重要なので、事前に練習をするのがよいでしょう。
しかしながら、グループディスカッションでどのようなテーマが出るか事前に知らされていないことも多く、練習不足に感じてしまうこともあるでしょう。
その場合は実地で練習するような意識の切り替えで、果敢に挑むのも手です。
「習うより慣れろ」という言葉がありますが、実際の現場での行動が一番コツをつかめます。荒療治ではありますが、急にコツを掴めて緊張せず話せるようになったというケースもあります。
適性検査やWebテストで通過するためのポイント
SPIや筆記試験における対策本が発売されていますので、こちらを解いてトレーニングしておくとよいでしょう。
また、心理系の質問がある場合もありますが、これはあなたのことを知りたいためにおこなうものです。よく思われたいあまりに自分を大きく見せようとしたくなるかもしれませんが、「ウソをつかない」ように回答するよう気を付けましょう。虚偽の回答は避けましょう。
一次面接で通過するためのポイント
ESなどの書類選考をパスした後は面接という難関が待っています。気を抜かずに事前準備をして挑みましょう。
当日は身だしなみを整えて企業を訪問し、基本的な会話のマナーを押さえておきましょう。
ES作成時の自己分析の深堀りをやっておくと、面接でも焦らずに自己PRができるようになるので、最初にしっかりやっておくことが望ましいです。
二次面接で通過するためのポイント
二次面接では企業とのマッチ度を主にみられます。
つまり「自分のどういった部分が企業にとって役立つのか」という自己アピールをできるようになることが肝心です。企業研究と自己分析を進め、自分の考えをしっかりまとめ、当日自信をもって話せるようにしておきましょう。
最終面接で通過するためのポイント
前項でもお伝えしましたが、「最終面接は意思確認だけの場だからほぼ受かる」と考えている人も多いですが、これは間違いです。
最終面接では企業とのマッチ度を二次面接以上にみられるため、気を抜かず、自分の考えをしっかり話せるよう事前準備してからとりかかりましょう。
また、応募者本人の最終的な意思確認の場でもあるので、「御社が第一志望です」といえるようにしておきましょう。
まとめ
就活では1人あたり平均10~20社エントリーし、1~2社内定するという調査結果があります。
つまり就活では平均8~18社程度は落ちるものだということです。落ちてしまっても必要以上に気にすることはないので、次の応募に向けて前向きに取り組みましょう。
また、それぞれの選考フェーズごとに通過率は異なりますが、ES提出から最終面接までそれぞれ30~50%程度の通過率だといわれています。
選考フェーズごとに企業が注目するポイントは異なるため、対策もフェーズごとに異なります。事前に十分準備をして挑みましょう。
とくに「自己分析」はESを作成するときや、面接での自己PRだけでなく、企業研究をおこなうときの自分軸の設定に大いに活躍します。
自己分析をやりこみ、自分がどのような企業でどのような働き方をして自己実現したいかを言葉にできるようにしておくと、就活のあらゆる場面で大いに役に立ちます。これから社会人になるにあたって、今一度自分を振り返るよい機会となるでしょう。