就活生必読!四季報が企業研究にオススメな理由と読み方
はじめに
企業研究と言えば就活サイトや企業の公式サイトのみに頼りがちな就活生の皆さんに、オススメの方法があります。それは四季報を読むことです。四季報はただ単に業務内容や福利厚生が載っている就活サイトとは違います。企業研究で差をつけたかったら四季報を読んでみましょう。この記事では就活に役立つ四季報の読み方をわかりやすく解説します。
四季報とは
四季報とは、東洋経済新報社出版から出ている全上場企業に関するデータブックです。豊富な情報量とその正確さ、客観性は折り紙つきで、投資家だけでなく広く読まれています。
四季報はネットのなかった時代から就活のバイブルとして活躍していました。歴史は古いですが現代でもメリットは多いのです。今はオンラインバージョンもあります。就活生が読むなら会社四季報と就職四季報の2種類がオススメです。
企業研究について基本的なところから知りたいという方はこちらの記事企業研究のやり方(就職・転職活動での具体的な方法、どこまで?意味ない?の疑問に答えます)に詳しく書かれていますので是非ご覧ください。
会社四季報の読み方
さまざまなデータを読み解くことで、長期的視野で企業を知ることができるのが四季報の特徴です。ここでは就活生が見るべきポイントをピックアップして解説します。図のオレンジ色の部分がそれに当たります。
企業のプロフィール
設立年、上場年、そして特色の欄は必読です。また、連結事業という欄にも注目しましょう。企業本体だけでなくどのような子会社があるか、その子会社はどれ位もうかっているかがわかります。
業績
業績とはその企業がもうかっているかどうかです。売上高も大事ですが、売上高からコストを差し引いた営業利益も重要です。いくら売上高が大きくでもコストがかさんで利益が少なくなっていたら要注意と言えます。
また四季報には2期分の予想も載っているのでこちらにも注目しましょう。
財務
財務という欄の中には自己資本比率というものがあります。自己資本比率とは総資本のうち返済不要の自己資本がどれだけ占めているかを表しているものです。これが高い企業は倒産しにくい、財務が健康的だと言えます。具体的には自己資本比率が30~50%あれば財務状況が安定していると考えられます。
財務についてもっと詳しく知りたいという方はこちらの記事企業研究に役立つ財務諸表の読み方。用語解説から分析のコツまでに解説されていますので是非ご覧ください。
株主
そもそも企業というのは株主のものです。株を多く所有している人の意見に企業の経営は左右されます。受けたい企業が誰のものなのかに注目しましょう。社長や役員の持つ株式が全体の15~20%以上なら健全な経営ができていると考えられます。
就職四季報の読み方
会社四季報から就活に役立つ情報をピックアップしているのが就職四季報です。有料・中堅企業版や女子版など4種類があります。企業研究をするにあたってはまずは総合版がオススメです。ここでは総合版の読み方を解説します。
有給休暇
会社案内に載っている有給休暇は最大限取れる日数ですが、就職四季報には実際にどれだけ有給休暇が取得されているかが書いてあります。制度として有給休暇があっても実際には取りにくい雰囲気の企業も中にはあるので、ブラック企業かどうかの判断材料として使えます。
残業時間
有給休暇同様、実際にその企業の社員がどれだけ残業をしているかが載っています。残業が月30~40時間を超えるとかなり多忙な職場だと言えるでしょう。ただし、業績が急成長しているせいで残業が発生している企業もありますので、他の数字と併せて見て、検討する必要があるでしょう。
情報開示度
項目の中に「NA」という表示があったらそれは「No Answer」の略です。企業が回答を拒否しているという意味です。数値が低いなどといった理由で、知られたくない情報が多い企業には何か事情があるかもしれません。
採用実績
文系理系、男女などどのような割合で採用されているかがわかります。また、従業員数の割に多すぎる採用がおこなわれていたら、大量離職が起きている可能性も読み取れます。
四季報オンライン
辞書のように分厚い四季報を持ち歩くのはちょっと…という方にはオンライン版の四季報もあります。1か月1,000円かかりますが、紙の会社四季報が1冊2,500円することを考えたらお買い得かもしれません。
まとめ
一度入社したら長期間同じ企業で働くことを想定している就活生がほとんどでしょう。長く働く上で、企業の経営状況などを正確に知っておくことは大変重要です。いいことばかり書いてある会社案内や就活サイトにはない情報が四季報にはあります。企業研究に上手に活かしたいものです。
最後のチェックポイント
- 四季報はネットがない頃からの就活のバイブル
- 会社四季報と就職四季報の2種類がオススメ
- 会社四季報には業績や財務などの情報が載っている
- 就職四季報には有休取得状況などが載っている
- 今はオンライン版の四季報もある