就活の鍵!ビジネスの最重要スキル問題解決能力とは?
はじめに
問題解決能力は、さまざまな場面で聞く機会の増えた言葉です。しかし重要とは知りつつも、具体的にどのような能力か、身に付け方や伸ばし方に疑問のある方もいるかと思われます。本記事では、問題解決能力とは何か、問題解決能力が高い人の特徴やメリット、自己PRへの活かし方などを紹介します。
問題解決能力とは
問題解決能力とは、問題を発見し、その原因を解決するために必要なスキルのことです。ビジネスにおいても、到達目標や組織内の解決課題など、さまざまな問題が存在するため重視されています。そのため新卒・転職のいずれにおいても、問題を見つけ出し、解決策を導き出す問題解決能力は、今や就活・転職活動の鍵ともいえる重要なスキルです。
問題解決能力の高い人の特徴
問題解決能力にはPDCAサイクルや論理的な思考力、計画性や行動力などが含まれており、ビジネスの応用範囲も広く有用な能力です。ここでは問題解決能力が高い人に伴う特徴を、4つのメリットに分けて解説します。
発見力と分析力
問題解決能力には、問題点を把握し、論理的に分析することで、原因を発見する力が含まれます。そのため問題解決能力の高い人は、問題の本質である原因を見極め、解決すべき課題を見出せる特徴が備わっています。
解決への計画力
問題解決能力には、問題点への対症療法に留めず、原因を根本的に解決する力も含まれます。問題解決能力の高い人は特徴として、自分の能力や周囲の環境も考慮して、現実的な計画や解決策を考える力も備えます。
具体的な行動力
問題の原因を見極めて解決策を考えたら、これを実行に移すことが必要になります。問題解決能力の高い人は特徴として、具体的な行動力と問題解決目指す当事者意識の両方が備わっています。
柔軟な対応力
問題に決まった形はありません。さまざまな問題に向き合うためには柔軟な対応力も求められます。問題解決能力の高い人は、柔軟な対話力と思考力を持ち合わせ、臨機応変な対応ができる特徴を持ちます。
問題解決能力のトレーニング
前の項目でも触れましたが、問題解決能力は複数の特徴で構成されています。ここでは問題解決能力を身に付け、高めるためのトレーニング方法を4つ紹介します。
問題発見を意識する
問題にはすでに表面化している発生型、自ら課題を定める設定型、今後の発生が懸念される潜在型の、3つの型があります。これらの発見を意識することで、問題の発見と把握を速められます。この問題発見力の向上にはクリティカルシンキングが有効です。
クリティカルシンキングは批判的思考とも呼ばれますが、ネガティブな考え方ではありません。先入観にとらわれず、あらゆる角度から別の可能性はないかを考える思考方法です。日頃からクリティカルシンキングを意識することで、物事の本質を見極めて最適な結論を導き出せます。
クリティカルシンキングについてはこちらの記事、クリティカルシンキングとは?基本とトレーニング方法を分かりやすく解説で、より詳細にまとめています。合わせて参考にしてください。
論理的な分析を取り入れる
問題を把握したら、その根本的な原因を見極める必要があります。このような場面では、ロジカルシンキングを取り入れた分析が有効です。
ロジカルシンキングは論理的な思考方法のことで、漏れなく重複なく考えるMECEや、問題を書き出して整理するマインドマップなど、問題を整理する多くのフレームワークを持っています。これらを取り入れて問題を分析することで、解決すべき原因を見極められます。
提案力を強くする
問題解決能力には提案力も重要です。解決策を理解してもらうためにも、コミュニケーション面での努力や新しいツールの導入など、外部からの刺激を取り入れ、新たな視点を得ることも必要になります。
また問題解決のためには、周囲との連携や協力が必要になることも少なくありません。相談や周囲への働き掛けなど、普段から円滑なコミュニケーションを意識することで、提案力を高めるだけでなく、問題解決異能力の向上につながるでしょう。
仕事が上手く行くコミュニケ―ションについてはこちらの記事、円滑なコミュニケーションの秘訣!相手に寄り添う労いの言葉で、より詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
解決策の検討に仮説と検証を取り入れる
問題解決のためには具体的な行動が必要になりますが、その行動を空振りにしないためにも、行動に移す前に仮説を立てて検証する、仮説思考を取り入れることが重要です。本当にできるのか、労力やコストはどのくらい必要か、他の選択肢はないかなど。このように仮説を立てて検証することで裏付に必要な情報や、やるべきことが明確になるため、行動を起こすまでの期間も短くできます。
自己PRに落とし込むポイント
ガクチカをはじめ、過去に取り組んだ問題解決のエピソードは、企業の人事担当者が聞きたい情報のひとつです。ここでは問題解決能力を自己PRに落とし込む4点の構成案と例文を提案します。
自己PRについてはこちらの記事、自己PRの考え方|採用担当が会いたくなる職務経歴書の書き方【例文付き】で、より詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
構成案
問題解決能力を自己PRに落とし込む構成案を下記の表にまとめました。
自己PRの構成案 | |
---|---|
1.問題点と解決の概要 | 冒頭には、どのような問題をどのように解決したか、自分の強みが伝わるように結論から書きます |
2.背景と原因 | 問題を発見した背景や、なぜその問題が発生していたかの原因について触れます |
3.解決のエピソード | その問題を解決するため、具体的にどのような解決方法を取ったのか、結論を書きます |
4.今後の業務でどのように活かしたいか | 問題解決のエピソードから学んだことを、今後の業務でどのように活かしたいかを書いて締め括るとよいでしょう |
例文
上記の構成案を踏まえた自己PRの例文です。
私の強みはコミュニケーションを通じた問題解決能力です。
私は演劇サークルでチームリーダーを務めましたが、幅広い世代で構成されたチームだったため、個々人のやる気に差がありました。この問題についてヒアリングしたところ、明らかになった原因は言葉のギャップでした。
解決策として若者言葉の翻訳マニュアルを作成し、お礼や挨拶、名前呼びや上手くできたら誉めることをチームの取り組みとして提案しました。その結果、チーム全員が相手を尊重できるようになり、その姿勢が評価され、コンクールでは特別賞をいただきました。
私の事例では、問題解決のために不可欠な要素はコミュニケーションでした。この経験を活かして貴社でもぜひ幅広い世代の調整役を担えるよう、コミュニケ―ション技術を磨き続け、さまざまな問題解決に貢献したいと考えています。
自己PRの伝え方について、書き方についてはこちらの記事、履歴書の自己PRの書き方を解説!短文で分かりやすく書くポイントなどで、より詳しくまとめています。また面接での伝え方についてはこちらの記事、面接での魅力的な自己PRの答え方【各ケース回答例あり】で、個別の例と合わせて解説しています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
問題解決能力は問題を発見し、原因を見極め、解決策を見出す力です。さまざまな能力で構成されるため決まった形はなく、問題の分析にも解決にも柔軟な対応を求められるこの能力は、ビジネスの最重要スキルのひとつであり、活かし方も幅広く存在します。それだけに身に付ける方法も多岐に渡りますので、一朝一夕では得られませんが、意識して積み重ねることで、誰にでも着実に伸ばして行けるスキルです。まずは日々のビジネスや生活の小さな問題解決から積み重ねることで、ぜひ身近なスキルとして身に付けてください。
最後のチェックポイント
- 問題解決能力は問題の原因を見極めて最適な解決策を導き出す能力
- 発見力・分析力・行動力など多くの能力が複合して構成されている
- 問題に決まった形はないため柔軟な対応力が求められる
- 伸ばし方や身に付け方にもさまざまなアプローチがある
- 年齢や性別によらず誰にでも身に付けられる。