リフレーミングとは?就活で役立つ心理テクニックを紹介!
はじめに
- リフレーミングは物事を別の枠組みで捉えてポジティブに切り換える技術
- 考え方の技術であるため練習することで誰にでも扱える
- モチベーションの向上や自信の回復など精神面のメリットも多い
- 書き出して整理するリフレーミングノートは就活や自己分析にも役立つ
- リフレーミングは人生全般においても役に立つ考え方の技術
就活では自己アピールだけでなく、気持ちのコントロールも重要です。しかし面接やディスカッションの場面は緊張や不安も大きく、ネガティブな気持ちになる人も多いでしょう。そのような場面では、ネガティブをポジティブに切り変えるリフレーミングの技術が有効です。本稿ではリフレーミングの意味や使い方について、簡単に解説します。
リフレーミングとは?
リフレーミングは本来、フレーム(枠組み)の架け替えを指した言葉ですが、フレームの架け替えには見方を変えるという意味があります。例えば時間や分量の考え方でも「あと○○しかない」と「まだ○○もある」では、感じ方が全く異なります。本稿で説明するリフレーミングはこのように、物事の枠組みを変えることで見方を変える心理学の技術です。心理学と言っても難解な論理ではなく、練習すれば誰にでも扱える技術です。以下の項目ではリフレーミングの種類や手法について、より詳しく触れて行きます。
状況と内面のリフレーミング
リフレーミングで捉える枠組みには種類があります。状況と内面の2種類です。状況のリフレーミングでは人物や物事など、物理的な状況を枠組みとして捉え、これを見直します。内面のリフレーミングでは自分自身や関係する人の内面のほか、出来事などの内容を枠組みとして捉え、これを別の枠組みを通して見直します。これらの例を下記の表にまとめました。
リフレーミングの種類 | リフレーミングの効果 |
---|---|
状況のリフレーミング | 仕事の失敗→新たなスキルや学びのチャンス 学習の遅れ→慎重に学んでいる ※状況を見直してポジティブな気持ちに切り替えられる! |
内面のリフレーミング | 口下手な人→聞き上手な人 おしゃべりな人→活発な人 ※短所を見直すことで長所を見つけられる! |
5つのリフレーミング手法
リフレーミングの方法論には、言葉・As IF・時間軸・解体・Wantといった5つの手法があります。これら5つの手法と効果について下記の表にまとめました。
リフレーミングの手法 | リフレーミングの効果 |
---|---|
言葉のリフレーミングは、言葉の意味や定義をポジティブに変化させる言い換えの手法 | うるさい→元気 臆病→慎重 八方美人→人付き合いが上手 ※ポジティブに言い換えられる |
As IFのリフレーミングは、もし○○であれば、例えば○○ならなど、仮定や可能性で発想を転換する手法 | あと5日しかない→まだ5日もある もう半分しかない→まだ半分も残っている もし彼が私の立場であればと仮定する ※ポジティブな印象に変えられる |
時間軸のリフレーミングは、過去・現在・未来といった時間軸を使って考え方を変える手法 | 締め切りから逆算して今やることを考える ミスが早くてよかったと前向きに割り切る ※感じ方の変化だけでなく正確な残り時間も把握できる |
解体のリフレーミングは、物事の情報を細かく解体して捉え直す手法 | 例えば「繁忙期で忙しい」という物事を分解すると→仕事の内容、締め切りの順番、作業時間など、より細分して整理できる |
Wantのリフレーミングは、自分自身に「どうしたいのか」を問いかけて気持ちを整える手法 | 例えば人間関係の悩みを「どうしたいのか」を考えることで→人付き合いを円滑にしたいと気付き→そのためには何が必要かを考えられる |
リフレーミングのメリット
リフレーミングによるポジティブな考え方への切り替えは、モチベーションの向上、自信の回復、コンプレックスの克服などのメリットが期待できます。以下に詳しく触れて行きます。
やる気やモチベーションの向上
リフレーミングは、やる気やモチベーションの向上にもつながります。例えば仕事や学習もリフレーミングの技術を活用すれば、より有意義な目標や新たな価値観を発見でき、気持ちを切り替えられます。
自信の回復
仕事でミスをしてしまった時や落ち込んだ時にも、リフレーミングを活用することで考え方や感じ方を前向きに変えられます。この切り替えは自信の回復だけでなく、やる気や行動力の向上にもつながるでしょう。
弱みやコンプレックスの克服
自分の容姿や性格などに弱みやコンプレックスを持っている場合も、リフレーミングを活用することで、これらを個性として考えられます。自分の個性と向き合い、再認識できれば、自分自身の魅力も再認識できるでしょう。この考え方は自尊感情や自己肯定感の向上にもつながります。
就職活動にリフレーミングノートを取り入れる
就活の挫折や不安もリフレーミングを使ってポジティブに捉え直すことで、自信やモチベーションを高められます。このような情報を書き出し、まとめたものをリフレーミングノートと言います。リフレーミングノートは自分や他者のネガティブな実情を書き出し、それらを別の枠組みで捉え直す過程を書き出したノートです。この技術と情報は就活でも大いに役立ちます。簡単な作成例を下記の表にまとめました。
リフレーミングノートの作成例 | ||
---|---|---|
リフレーミングの種類 (状況と内面) |
リフレーミング前 (ネガティブな実情) |
リフレーミング後 (ポジティブに転換) |
状況のリフレーミング | 就活が遅れている 面接で失敗した 企業からの内定がない 春までもう半年しかない |
就活を慎重に進めている 面接から学びがあった 合わない企業とわかった 春までまだ半年もある |
内面のリフレーミング | 自分は口下手だ 自分は飽きっぽい性格 自分は意志が弱い 不安で自信が持てない |
自分は聞き上手だ 自分は好奇心が旺盛 自分は柔軟性がある 今が踏ん張りどころだ |
リフレーミングノートを自己分析に活かす
自己分析や自己アピールも、リフレーミングノートによる情報の書き出しや発想の転換は大いに活用できます。自分の強みや成功実績は何であり、自分の弱みや失敗談をポジティブに伝える方法などは特に、リフレーミングの技術で解決できます。ぜひリフレーミングの技術を練習して、面接トークに活かしてください。
こちらの記事、脱!20代フリーター|人生を勝ち取るための就活方法を解説では、就活における不利なイメージの払拭について解説しています。また、就活生必見!面接で緊張しない方法を伝授では、面接で緊張しない方法について紹介しています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
今回は物事を別の枠組みに捉え直してポジティブに切り換える技術、リフレーミングについて解説しました。考え方の技術であるため多少練習は必要ですが、メリットも多く、誰にでも使える技術です。この情報を書き出すリフレーミングノートは就職活動の自己分析や面接の自己アピールでも大いに役立ちます。リフレーミングは就活だけでなく、人生全般においても役立つ技術です。毎日を前向きにするためにも、ぜひリフレーミングを身近な技術にしてください。