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【履歴書】正しい職歴の書き方|ケース別記載例あり

date2024年01月12日
【履歴書】正しい職歴の書き方|ケース別記載例あり
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はじめに

履歴書の職歴を書く上でのポイントをご説明します。今までのご経験によって職歴の記載方法も異なってきます。正社員への応募の場合、アルバイトの経験は通常記載しませんが、書いた方が採用担当者へのアピールに繋がる場合もあります。長く働いていると職歴があいまいになる場合もあるかと思います。職歴を忘れてしまった場合の対処法についてもご紹介していきます。ポイントを抑え、採用担当者にアピールポイントを正しく伝えられる職歴を記載できるようにしていきましょう。

この記事のほかにも、履歴書について多方面から解説した記事をご用意しています。履歴書の書き方について網羅したい方は、履歴書の書き方(準備~お渡しまで全網羅)の記事もあわせて参考にしてください。

正しい職歴の書き方

正しい職歴の書き方

学歴と職歴の間は空ける

学歴と職歴の間は空ける

『学歴』の最後の行の次の行の中央に「職歴」と記載しましょう。職歴の記載の書き始めやスペースのバランスは『学歴』と合わせると良いでしょう。

西暦or和暦のどちらでもOK!

履歴書に使う「年」の記載については、「20〇〇年」などの西暦、「平成〇年」などの和暦のどちらを使用しても問題はありません。注意するべきポイントは、生年月日や学歴欄も含め、履歴書全体で表記をどちらかに統一することです。履歴書を受け取る採用担当者が時系列を把握しやすいように書くことは非常に大切なマナーです。見やすい表記を意識して取り組みましょう。
もう1つのポイントは、和暦を使用する場合は、元号を省略せずに記載することです。
元号とは「令和」や「平成」、「昭和」などのことです。一般的な書類などでは、平成を「H」、昭和を「S」などアルファベットで表記することがありますが、履歴書においてはこれらの表現は不適切です。記載する際は、「平成9年」「昭和61年」など、正式な元号を記入しましょう。

企業名は省略せず、正式名称で記載

企業名や部署名を書く時は、長い名前であっても省略せずに記載しましょう。例えば「株式会社」の場合は、「(株)」などと省略せず、「株式会社」と正式名称で記載します。前株か後株かも正しく書きましょう。わからない場合は対象企業のコーポレートサイトなどで調べるとよいでしょう。
所属の部署名や課の名前などを表記する場合は、長くなるケースがありますが、1行に収まらない場合は、2行以上を使用して書きましょう。

時系列に1社ずつ、行を分けて記載

時系列に1社ずつ、行を分けて記載

転職の経験がある場合は、時系列順に1社ずつ、「会社名+入社」「配属先や業務内容」「〇〇年〇月(退職年月日)+退職」と行を分けながら書いていきます。勤務していた期間が短い場合でも、原則として職歴はすべて記載しましょう。

空白期間があると、何をしていたのか採用側も気になってしまいますし、最悪の場合は経歴詐称につながりかねません。

退職した場合

既に退職済みの会社について記載する場合は、退職年月と共に「退職理由」も併記します。「一身上の都合により退職」、もしくは「契約期間満了のため退職」のように記載しましょう。

一身上の都合により退職
契約期間満了のため退職

また会社の経営不振からの人員削減により退職せざるを得なかった場合は「会社都合により退職」となります。業績が悪くなって来ていることを判断して自分で転職した場合は自己都合となります。

会社都合により退職
一身上の都合により退職

在籍中の場合「所属部署」の1行下に「現在に至る」と記載

会社に在籍している状態で転職活動を行っているなどの場合は、現在の所属企業・所属部署を書いた後、1行下に左詰めで「現在に至る」と表記しましょう。

退職予定の場合

在職中の場合は職務経歴欄の最後の行に左詰めで「現在に至る」と記載をしますが、退職予定の場合はその右側に退職予定年月日を書き、「退職予定」と記載します。

現在に至る(20××年×月×日 退職予定)

職歴の最後は「以上」で締める

職歴の最後は「以上」で締める

履歴書の学歴・職歴を全て書き終わったら最後に「以上」と書きます。「以上」は職歴欄の一番右下に書くようにしましょう。

部署異動した場合の記載方法

基本的には異動部署名・異動年月を記載しましょう。特に1社での勤続年数が長い場合、異動暦も細かく書くとどのような経験をして来たかをしっかりと伝えることができます。ただし、異動暦がたくさんある場合は主な配属先情報のみにまとめるか、アピールしたい配属先情報のみにまとめるなどしましょう。例えば人事から営業に異動した場合は必ず記載しますが、営業1課から2課への異動など業務内容に大きな違いが生まれない場合は省略しても良いでしょう。部署名だけでは仕事内容が分からない場合は、簡単な仕事内容を記載するようにしましょう。

平成◯◯年◯月 ◯◯株式会社 入社 A部署配属
         業務内容などの説明を記入
平成◯◯年◯月 B部署へ異動
         業務内容などの説明を記入
平成◯◯年◯月 C部署へ異動
         業務内容などの説明を記入

昇進や賞罰の記載方法

昇進や賞罰の記載方法

昇進や賞罰の有無は、基本的には必ずしも記載する必要はありません。ただし、履歴書に「賞罰欄」が設けてある場合は、賞罰についてはもれなく記載しましょう。

昇進の場合は、会社名と部署名の後に、「係長に昇進」などと追記しましょう。役職を職歴欄に書く際は、「部長」「課長」など、会社から正式な辞令を受けたものにとどめ、「プロジェクトマネージャー」などは、詳細な実績とともに、職務経歴書の方で記載しておきましょう。なお、「昇格」の場合も、「支店長」や「副店長」など、役職名があるものであれば、記載してもOKです。

賞罰として記載してもよい表彰歴・受賞歴の基準としては、全国レベルや国際レベルでの賞や、都道府県や国からの表彰などが該当します。記入の際は「学歴」「職歴」と同様に1行を使って「賞罰」の欄を作り、賞の正式名称と受賞年月日を併せて記載しましょう。「営業成績1位」などの社内表彰については、職務経歴書でアピールしましょう。

職歴(転職)が多く書ききれない場合

転職などで経験社数が多くて職歴が書ききれない場合は、入社年月・退職年月を記載し「詳細は職務経歴書に記載。」などとするようにしましょう。

応募企業によっては書類で会社の在籍期間を確認されます。応募職種に関連する職務経験については詳細を記入すると良いでしょう。関連する経験を既に持っていることは評価につながります。

職務経歴書について解説している記事もあります。履歴書と職務経歴書の役割の違いや項目比較、注意点についてもまとめています。気になる方は履歴書と職務経歴書、違いは? 書き方は?の記事も参考にしてください。

職歴なしの場合

職歴なしの場合

職歴がない場合は「なし」と記入しましょう。「なし」は職歴欄の一番左端に記載します。 当然のことながら、虚偽の経歴を記載するなどは絶対にしてはいけません。

新卒(学生)の場合

新卒の職歴欄は「なし」と書きましょう。学生時代にアルバイトをしていても、履歴書の職歴欄に書く必要はありません。採用担当者も新卒の履歴書の職歴欄は「なし」と書かれることを想定しているので、一般的には「なし」で問題ありません。職歴欄の1行目の中央に「職歴」と記入し、2行目に「なし」と記入します。その際、「なし」と書く場所は左詰めに記入しましょう。職歴欄を空欄のままで提出するのは印象が良くありません。一般的に履歴書には空欄がない方が良いとされているため、空欄を作らないようにしましょう。必ず「なし」または「特になし」という文字を入れるようにしましょう。

もしもインターンシップやアルバイト経験で特別にアピールしたい内容がある場合は、自己PRの欄に記載しましょう。

自己PRについて解説している記事もあります。アピールポイントの選び方の注意点を学歴別、働き方別、そして職種別にそれぞれ例文を示しながら紹介します。気になる方は履歴書の自己PRの書き方を解説!短文で分かりやすく書くポイントなどの記事も参考にしてください。

雇用形態別の書き方

雇用形態別の書き方

雇用形態によって職歴をどこまで詳細に書くべきかが変わります。働き方によってどのように書き分ければ良いのかご紹介していきます。

アルバイトの書き方

アルバイトで働いていた方の職歴欄の記載は応募先に合わせて記載の必要有無が変わります。必ずしも全て記載する必要がないので、どのような場合に記載し、どのような場合に記載しないのか把握しましょう。

会社名や仕事内容については、記載が必要ない場合もあります。特に正社員から正社員への転職の際など、社会人経験が長く職歴の記載項目が多くある場合は記載の必要はないでしょう。ただし、次に該当する場合は積極的に書くとアピールにつながります。

アルバイトの職歴を記載した方が良い場合
正社員の応募以外はアルバイトの経験を記載します。

  • アルバイトへ応募する場合
  • 派遣社員へ応募する場合

正社員への応募でもアルバイトの職歴を記載した方が良い場合
正社員への応募でも次のような場合は記載をすることをオススメします。

  • 応募先の仕事内容がアルバイトの仕事内容と合致し、経験として評価される場合
  • 正社員での就業経験がない場合
  • 正社員で働いた後、アルバイトで働いていた期間が長い場合

近年は業種によっては即戦力を求める傾向にあるので、アピールポイントになることは記載しましょう。特に正社員の経験が無い場合は、応募先企業の業界や業種と異なるアルバイト先であってもアピールした方がよいでしょう。同じアルバイト先で長く仕事を続けていたり、社員同等の仕事を任されていたりした場合は、十分なアピールポイントになります。

アルバイトの書き方
アルバイトを職歴欄へ記載する場合は、社名のあとに(アルバイト)と書きましょう。採用担当者が見た際にアルバイトとして働いたのか正社員として働いたのか分かりやすくするためです。

アルバイトの履歴書職歴欄の書き方例

○○株式会社 ○○店 入社(アルバイト)
○○株式会社 ○○店 退職

また、短期でアルバイトをしていてアルバイト先が複数あるといった場合は、下記のようにまとめて記載しましょう。

短期アルバイトとして10社で勤務。主に飲食店、軽作業、運送業で現場スタッフとして従事

パートタイムの書き方

パートタイムで働いていた方の履歴書の職歴欄の書き方についてご紹介します。正社員として十分な期間在職経験がある方はパートタイムの経験は記載する必要はありません。しかし、アルバイトと同様にパートタイムの仕事の経験が応募先企業で活かせる内容の場合は、記載することで経験をアピールすることができます。また、応募先の仕事内容と全く違う仕事内容であったとしても経験が長い場合は、継続勤務ができる人だという評価につながることもあるので記載するようにしましょう。

パートタイムの履歴書職歴欄の書き方例

○○株式会社 ○○店 入社(パートタイム)
○○株式会社 ○○店 退職

業務内容も添える場合の書き方例

○○株式会社 ○○店 入社(パートタイム)
           ホールスタッフとして勤務
○○株式会社 ○○店 退職
○○株式会社 ○○店 入社(パートタイム)
           営業事務として勤務
○○株式会社 ○○店 退職

派遣社員の書き方

派遣社員経験がある場合の職歴欄の書き方についてご紹介します。もし正社員として働いていた期間があれば、正社員の職歴を優先してスペースを割くようにしましょう。採用担当者は派遣社員の経験よりも、正社員としての職歴を重要視する傾向があります。派遣先の就業期間が短く複数となり、詳細を書くと職歴欄が埋まってしまうこともあります。その場合はコンパクトに収まるように工夫をして書きましょう。

派遣社員の職歴を記載する際の注意点は、派遣元の会社名と、実際に働いていた派遣先の企業名の判別ができるよう分けて記載することです。

また、派遣先の企業については「入社」や「退職」ではなく、「就業」や「派遣期間満了」と記載するのもポイントです。 「派遣期間満了」と書くことで、派遣元と派遣先の契約という不可抗力によって職場が変わっているということが伝わります。派遣社員の場合は原則的に契約期間満了まで働くこととなっていますが、もしも「ご自身の体調」、「別の職場へ転職」などの自己都合で退職をした場合は「一身上の都合により退職」と記載しましょう。

記載例1)
平成26年 4月株式会社○○○に登録
      株式会社▲▲▲▲人事部に派遣社員として就業
      採用事務を担当
平成27年3月派遣期間満了。

記載例2)
平成26年 4月株式会社○○○に登録
      株式会社▲▲▲▲経理部に派遣社員として就業
      請求書の月末処理を担当
平成28年12月一身上の都合により退職。

契約社員の書き方

契約社員経験がある場合の職歴欄の書き方について紹介します。契約社員は正社員と同様にフルタイムの働き方をしている人が多く、正社員との違いは契約期間が定められていることによる責任の重さや仕事上の立場であることが多いです。契約社員として仕事をした後に正社員登用となった場合は、実績が評価された結果だと受け取ってもらえる可能性が高いので併記してアピールしましょう。会社によって「嘱託社員」「準社員」「臨時社員」などと呼ばれていることもありますが、法律的定義のない会社ごとの独自呼称なので、契約社員で統一して書きましょう。

記載例1)
平成29年 7月○○○株式会社入社(契約社員)

記載例2)
平成29年 7月○○○株式会社に契約社員として入社

掛け持ち期間の記載方法

掛け持ち期間の記載方法

同一期間に複数の会社で勤務した経験がある、もしくは現在している場合は、両方の会社について記載をしましょう。入退職の表現がわかりづらくなりやすいので工夫して記載するようにしましょう。

現状掛け持ちしている場合

平成29年 5月 〇〇株式会社入社(パートタイム)
平成30年 6月 株式会社△△入社(パートタイム)

過去の掛け持ちの場合

平成29年 5月 〇〇株式会社入社(パートタイム)
平成30年 12月 〇〇株式会社退職
平成30年 6月 株式会社△△入社(パートタイム)
令和1年  10月 株式会社△△退職

2つ掛け持ちをしていて一つを辞めた場合

平成29年 5月 〇〇株式会社入社(パートタイム)
平成30年 12月 〇〇株式会社退職
平成30年 6月 株式会社△△入社(パートタイム)

時系列などわかりづらいと感じたら、1行にまとめて記載をすることも可能です。

平成28年10月 A株式会社入社 アルバイト(平成29年03月退職)

平成29年02月 B株式会社入社 アルバイト(平成30年04月退職)

また、転職理由がアルバイトの掛け持ちを辞めたいということであれば、掛け持ちの状況を履歴書に記載をした上で志望動機にそのことを記載しておくと良いでしょう。

掛け持ちしていることをあらかじめ履歴書に記載をすることで、内定後のトラブルも事前に防ぐことにつながります。

職歴を忘れてしまった場合

職歴を忘れてしまった場合

転職回数が非常に多い場合や、ブランクの期間が長かった場合などに職歴を忘れてしまうこともあるかもしれません。そんな時の対処方法についてご紹介します。

ハローワークで調べる
ハローワークでは、「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」を提出することで、雇用保険の加入履歴を調べることができます。過去に在職していた会社が雇用保険に加入していれば、この方法で各社の在職期間を調べることが可能です。ただし会社によっては、〇ヶ月の試用期間後に正式採用となってから雇用保険加入としている場合もあるので注意してください。

年金事務所で調べる
「被保険者記録照会回答表」という一覧表に、厚生年金の年金資格取得年月日(入社日)と資格喪失年月日(退職日)が記録されています。窓口での対応の他、電子申請による届出もできます。

「ねんきんネット」への事前登録が必要ですが、「被保険者記録照会回答表」の電子版もあります。窓口まで行けない時は活用してみるのも良いでしょう。

嘘を書いてはいけません!

嘘を書いてはいけません!

職歴の詐称をしてはいけません。内定後に詐称が発覚した場合勤務先の企業から解雇される場合があります。解雇に至らなかった場合も勤務先との信頼関係が失われるため、その後働き続ける上で支障が出てくる可能性もあります。自身の経歴は正直に書くようにしましょう。

詐称が分かるタイミング

  • 年金手帳・退職証明書を提出するとき
  • 雇用保険被保険者証を提出するとき
  • 源泉徴収票を提出するとき

まとめ

職歴欄を分かりやすく記載し、採用担当者に今までのキャリアが正しく伝わるように書きましょう。

応募する雇用形態やこれまでのご経歴によっても記載方法は異なります。どの記載方法が適切か検討してから記載しましょう。

転職回数が多い、異動が多いなど、採用担当者が疑問に思うような点については履歴書でもなるべく疑問点を払拭できるように記載し、スペースの都合で書けない場合は職務経歴書で説明するようにしましょう。

書き終えたら、ひととおり目を通しましょう。読みやすくストレスにならないか、誤字脱字がないか、西暦表記や元号、企業名に間違いないか確認しましょう。

最後のチェックリスト

  • 雇用形態(アルバイト・パート・契約社員・正社員)別に内容を検討
  • 応募先の職務内容に関連することは詳しく記載
  • 正社員での経験の記載を優先
  • 書ききれない場合は職務経歴書や自己PR欄を有効に使う
  • 職歴を忘れてしまった場合は調べよう
  • 職歴詐称はやめましょう
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