リクルート

面接で「入社後にしたいこと」を質問されたら?

date2024年02月27日
面接で「入社後にしたいこと」を質問されたら?
タグ:

はじめに

就職活動をしていくと面接などで「入社後にしたいことは?」と質問されることがよくあります。前もって想定しておかないと即答するのはかなり難しいことです。この記事を読んでしっかり備えておきましょう。

「入社後にしたいことは?」という質問

新卒・中途・転職にかかわらず、就活面接などの場面でよく聞かれる質問はいくつかありますが、その中でも「入社後にしたいこと」という質問について取り上げていきます。この項目では質問される理由や混同しがちな志望動機との違いについて解説していきます。

また「入社後にしたいことは?」という質問以外にも「面接時によくある質問」は存在します。

質問をされる理由

面接時によく聞かれる質問で「入社後にしたいことは?」というものがありますが、どういった意図でされる質問なのでしょう? 大きく3つありますので、それぞれを解説していきます。

企業研究の深度を知るため

求職者は、その回答から自社について正しく理解しているかを判断します。しっかりと企業研究をして業務内容を明確に理解しているなら、はっきりとしたイメージをもって企業に沿った話ができるはずです。
企業研究が浅いと適当な印象や予測で返答してしまう可能性があります。就活で企業研究をおろそかにすると、面接官には見抜かれます。
志望企業の企業研究をしっかりと行い、自分がその企業で何をしたいか・何ができるのか、を自分の中で明確にしておきましょう。

希望と実際の仕事に食い違いがないか確かめるため

入社後にしたいことをはっきりとイメージできていない人は、想定していた業務内容とのギャップを感じ、早い段階で会社を辞めてしまうことが多いです。採用活動に人員や時間などのリソースを割いてせっかく採用した人間が早々に辞めてしまったら、そこにかけた労力すべてがムダになってしまいます。
早々に辞職されては企業も困るので、事前に確認する必要があるのです。

あなたの価値観や仕事に向き合う姿勢を確認するため

「入社後にやりたいことは何か?」という質問の返答からは、その人の価値観や仕事に対する姿勢がわかります。それらは入社後の配属先を考える上での大きなポイントになるので、企業側としては知っておきたいのです。
「どのような形で企業に貢献したいか」という視点で回答すると、よりよい印象を与えることができるでしょう。

「入社後にやりたいこと」と「志望動機」はなにが違うのか?

面接などで聞かれる「入社後にやりたいこと」と、履歴書・エントリーシートなどに記載する「志望動機」では何が違うのか? と疑問に思うかもしれません。
混同しがちですが、志望動機は入社したい理由を聞かれており「企業に対して何ができるのか?」ということが問われています。それに対して「入社後やりたいこと」はその後「何がしたいのか?・どうなりたいのか?」 という、しっかりとした意志があるのかを問われているという違いがあります。

聞かれた際の答え方

質問意図がわかったところで、次にして欲しいのは、実際の場面に遭遇した際、うまく回答できるように備えることです。

1.結論から述べる

結論から話すと、物事が簡潔・明確になりますので、最初に「入社後にやりたいこと」への回答を端的に伝えてから、その理由を伝えましょう。文章を書く際も同様です。
相手に必要な結論を最初に述べましょう。

2.具体的な仕事内容や事業に絡めて説明する

具体的な仕事内容や事業について「入社後にやりたいこと」を述べてください。
一般的・抽象的な表現では相手企業に対して具体的でないため、面接担当者から「うちのことをしっかり理解してもらえているのだろうか?」という疑問をもたれてしまう可能性があります。それを避けるためには、インターンシップに参加したOB訪問などをして、志望企業での経験などをまじえて回答するといいでしょう。「自分の知らない業務を覚えていきたい」といった控えめで前向きな姿勢が大切です。

3.自分がどのように企業貢献できるのかを伝える

企業の業務内容と絡めて自分の強みをどのように仕事にいかせるか、を伝えてください。自分が企業に対して貢献できることとその根拠を自己分析するといいでしょう。
学校・仕事などでの経験から学んだことや、インターンシップ・OB訪問で経験したこと、感じたことなどに付随した経験や強みなどを洗い出し、しっかりと自己分析をしてください。そしてどのように仕事にいかせるかをしっかりと考え、それを言葉にしておきましょう。
注意してほしいのは、自己PRの内容と矛盾した内容にならないように気を付けて欲しいということです。中身には一貫性をもたせることが大切です。

EX.希望を実現するためにしている・した努力を伝える

以上の3項目に加えて「それを実現させるための努力したこと・していること」があればぜひ話すようにしましょう。
入社後にやりたいことが「●●を頑張ります」や「▽△を努力します」というものよりも、結果につなげるために「どう頑張っているか」を明確に伝えるようにしましょう。そうすれば回答にも説得力が増し、採用担当者に好印象をもってもらえます。
また、入社してからの学ぶ姿勢「現場で何をどのように学ぶか」を伝えるのもいいでしょう。

例文

ここまでは質問される理由と答え方について解説してきました。ここからはエンジニア・営業・事務の3つの職業をピックアップしてみましたので参考にしてみてください。では具体的な例文を見て行きましょう。

エンジニア職希望の場合

例文

私は物流システムの開発に携わりたいと考えております。
会社説明会にて、新興国での物流システムについての開発概要を聞かせていただき、大変おもしろいシステムでやりがいのある業務と感じました。また、国家的に需要のある物流のシステム開発に携わることで、社会に貢献できるのは素晴らしいとも考えています。
大学ではWeb言語系のプログラミングを学んでおり、御社の推進するシステムを維持・運営・管理・開発する役に立てると考えています。これまで学んできたスキルや知識・経験を活用して御社に貢献したいと考えております。

ポイント

エンジニアはITや機械などそれまで学んできた専門知識や獲得してきたスキル・経験をいかして、設計や開発などをする職種です。
エンジニア職を希望する際には、自分の方向性やスキルが最初の段階で明確になっているので、具体的に「なんの開発・設計」に「どのように関わりたい」かを伝えられるようにしておきましょう。
自分が今開発・設計したいこと・ものについて、志望企業の業務内容を関連づけて説明できるとよい印象を与えることができるでしょう。

営業職希望の場合

例文

私は営業職で新規顧客の獲得を目指したいと考えております。
入社後には○○の営業をすることで、まだ顧客となっていない層へ○○という商品の素晴らしさを伝えていき、それをもって新規顧客獲得を目指していきたいと考えております。

私はこれまでの仕事でコミュニケーション力を培ってきましたので自信がありますし、また○○を10年愛用しているので、その魅力を熟知しています。コミュニケーション力と商品知識の強みをいかして、新規顧客の獲得に貢献したいと思っております。

ポイント

この例では入社後にしたいことの結論を最初にもってきて、営業職で新規顧客の獲得を目指すとはっきり宣言しています。
続いて「認知されていない層へアプローチする」と明確な行動や業務内容に言及できています。入社後のプランをしっかりと持っていることがわかるのです。
最後に、これまでの経験によるスキルや強み、また商品の魅力を熟知していることなどで商品への知識をアピールすることもできています。

事務職希望の場合

例文

私は事務職として、社員の皆さんがスムーズに業務を進めるためのサポートをしたいと考えています。
御社のインターンシップを利用させていただきましたが、事務職社員の皆さんのてきぱきとした姿を見て私も御社の一員となり業務を円滑にするために働いてみたい、と思いました。
私はMOS資格を取得しており前職でも、WordやExcel、PowerPointなどを使う業務に携わっていました。入社後は業務の効率化を実行し、社員の皆さんの仕事をサポートしていきたいと思っております。

ポイント

事務職希望の場合、社員の業務サポートができることをアピールしていきたいものです。自分にそのような経験やスキルがあれば積極的に伝えることが重要になります。
この例では、結論から入りインターンシップ参加に絡めて入社志望のきっかけを伝え、業務サポートができることをアピールしていきたいので、資格や業務経験についても伝えています。

返答する際の注意点

「入社後にやりたいこと」の質問に回答する際に、注意してほしいポイントを解説します。
自分で意図していなくても無意識に注意を欠くこともあるので気を付けてください。この項目をしっかりと心にとどめておきましょう。

ネガティブな表現に注意する

あなたが普段何気なく使っている表現であったとしても、ときには否定的なニュアンスを相手に与えマイナス表現になってしまう場合もあるので注意してください。
また謙遜しすぎることは自信のなさ、と受け取られてしまう場合があります。たとえば「知識不足ですが」や「人と話すのがあまり上手ではありませんが」といった前置き表現をすると、相手に「大丈夫か?」と不安を与えてしまいかねません。とくに面接などのシーンでは注意が必要です。

業種に合う内容を話すように注意する

「入社後にしたいこと」の回答は、応募先の企業の業種や募集職種と関連のある内容であることが基本です。また、その企業ではできないようなことを述べるのも避けてください。
これを理解せずに、関係のない企業や職種の話をどれほど意欲的に答えたとしても、面接官には「募集内容を理解しているのか?」という疑問を持たれてしまいます。個人的な目標や夢を話すのもあまり好ましい回答とはいえません。あくまで会社に対してどのように貢献したいか、を質問されていると考えてください。

受け身な姿勢にならないよう注意する

受け身な姿勢で回答することは、考える力や判断力が劣っているように受け取られてしまうので避けたいところです。「入社後にしたいこと」の答えとして「指示されたことに従います」や「与えられた仕事を行います」などと伝えるのはNGです。質問の意図も読めていない、と取られてしまうかもしれません。

仕事への熱意を伝えられるように注意する

「入社後やりたいこと」という質問に、仕事への熱意が感じられない回答をしてしまうと、企業側に「やる気が低い」「責任感がない」と判断され就職試験に落ちてしまうかもしれません。

たとえば「自分の時間を確保したいので、効率的に働いて定時で帰宅したい」といった内容は、もし頭の中で考えていたとしても面接官に伝えるべきではないです。
自分の時間はもちろん大切ですが、仕事には責任が伴うことを心得ておきましょう。

まとめ

ここまで『面接で「入社後にしたいこと」を質問されたら?』というテーマでお話してきました。
この質問には、企業への理解度をはかり、企業と求職者の間にミスマッチがないか、仕事への姿勢や本人の価値観を確認したい、という3つの意図があるようです。
また回答する際には、結論から用意して企業の事業内容などに絡めて説明し、自分の能力でどのように貢献できるか、を伝えるといいでしょう。いま努力している内容を追加して伝えると、よりよい印象を与えられます。
面接官に不安や不信を感じさせない回答をして、よりよい就活をしましょう。

最後のチェックポイント

  • 「入社後にしたいこと」という質問の意図を読み取る必要がある
  • 自分がどのように企業に貢献できるのかを回答する
  • 具体的に企業の事業内容などに絡めて伝える
  • 実現するための努力していることがあればより好印象
  • 回答は質問者に不安・不信を感じさせないように注意する
IT業界に挑戦したい23年卒の方、私たちの仲間になりませんか?
【会社選びは、仲間探しだ】IT業界に挑戦したい23年卒の方、私たちの仲間になりませんか?
株式会社セラク 開く