面接時に使える心理学5選!効果的な心理学を解説
はじめに
面接を勝ち抜くには面接官に自分を印象付けることが大切です。では、どのようにしたら面接官に自分を印象付けることができるのでしょうか。心とは人間であれば誰しもが持っている、感情や言動のきっかけになるものです。相手の心に自分の印象を訴える方法として心理学があります。この記事では心理学を使い、面接官に好印象を与えることができる面接法のヒントを述べていきます。
面接官の印象に残るには
面接官の印象に残るには、その人の心に自分の好印象を与えることが必要です。この際、役立つ知恵の1つが心理学でしょう。心理学とは、統計学や化学に基づき人の心について研究をする学問です。使い方によって、相手にいい印象も悪い印象も与えることが可能です。有効的な心理学を用いて面接官に好印象を与えられるようになりましょう。
面接官の印象に残る自己紹介は、面接で好印象な自己紹介の伝え方【各ケース回答例あり】でより詳しくご紹介しています。あわせてご確認ください。
面接時に使える心理学5選
面接時や面接の前から取り入れることができる心理学にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは具体例とともに使える心理学5選の紹介をしていきます。取り入れることで、他の応募者との差をつけていきましょう。
初頭効果(メラビアンの法則)
第一印象が決まるのは出会ってから約3~5秒です。この3~5秒の間に感じる印象のことを「初頭効果」や「メラビアンの法則」と呼びます。また、この第一印象はなかなか覆ることがなく、その人のイメージとして定着しやすいです。人は、第一印象に強く影響を受けがちということでしょう。
初頭効果を有効的に使うには
初頭効果の法則は、視覚>聴覚>言語という比重が定義づけられています。視覚は見た目、聴覚は音として認識できるもの、言語は話している内容を指します。第一印象はこの3つの組み合わせで決まる可能性が高いです。特に印象づけがされる視覚では、清潔感や面接時に適した服装や髪型をしているかが重要でしょう。聴覚や言語においては、聞いていて不快にならない聞き心地のよいスピードやボリュームで適切な言葉選びを行うと有効的です。
返報性の原理
相手から何かをしてもらったときに、お返しをしなければいけないと思う気持ちを「返報性の原理」と呼びます。下心を出さず、誠意と好意を持って行うことで相手からのお返しも誠実な形で返ってくることが多くなるでしょう。
返報性の原理を有効的に使うには
返報性の原理は面接が始まる前から使える手法です。面接や個別連絡でのメールや電話のやり取りで、丁寧かつ迅速な返信をします。企業で対応してくれている人に「丁寧に対応してくれる人ならばこちらも丁寧に対応しなければいけない」という心理を持たせることが可能です。また、会社説明会でも資料配布などを率先して手伝うことで好印象を持たせることができます。面接時には面接官の発言を丁寧に聞き、一つひとつ丁寧に返すだけでも印象づけることができるでしょう。
ネームコーリング
「ネームコーリング」は相手の名前を呼ぶことで「この人は自分に好意を持っているようだ」と感じさせる効果のことです。呼ばれた人の存在を認め、今大切な話をしていますという表現ができる方法です。会話をしているときに、名前を呼ばれながら話をされると、相手が自分のことを意識して会話しているのだな、と感じさせることができます。
ネームコーリングを有効的に使うには
ネームコーリングは面接時の会話で使用するのが有効的でしょう。面接官の名前を覚え、面接で受け答えをする際に質問をしてくださった方の名前を交えながら返答をします。また、最後のこちらから質問をする際にこの人に聞きたい、という面接官の名前を呼びかけるとよいでしょう。このとき「○○さんのお話をお伺いして、○○と思いましたがいかがでしょうか」といった質問で、相手の親和性や好感度を高めることができ、こちらの印象づけを行うことが可能です。
ミラーリング効果(同調)
「ミラーリング効果」は両者の気持ちが打ち解け、信頼関係が生まれるとお互いの言動が自然と似てくる現象のことです。ふと気が付いたときに、同じ空間にいる人と同じような言動をしていて親近感や好感を持ったことがあるのではないでしょうか。
ミラーリング効果を有効的に使うには
ミラーリング効果は信頼関係ができた間柄の人に自然に生まれる現象ですが、意識して行うこともできます。面接官に親近感を抱いてもらうのに行いやすいのは、体の姿勢や声の大きさ、話すスピードといった視覚や聴覚をマネすることでしょう。質問に対しても、ニュースの話がでたら同じニュースの話をするといったように返答でミラーリング効果を行います。そうすると、心理学上この人は話が通じやすい・会話を読み取ることができる人として認識してもらいやすくなります。
両面提示
「両面提示」は物事の説明をするときに、いい面と悪い面の両方の提示を行う心理学です。いい面だけを伝えるのではなく、悪い面といい面の両方を伝えることで、正直に悪い面も伝えてくれていると感じ、相手への信頼感が生まれやすくなるでしょう。
両面提示の話し方の参考になる質問と回答例は答えにくい質問と回答例でより詳しくご紹介しています。あわせてご確認ください。
両面提示を有効的に使うには
面接や履歴書では、自分の強みやいい面をアピールすることが基本です。しかし、いい面しかない人間はいないのも事実です。また、いい面と悪い面は表裏一体であることが多いでしょう。いい面と悪い面に関係性を持たせて一緒に話すことができると、面接官に信頼感を与えることができます。ここで忘れてはならないのは、悪い面を改善する意思があるのを伝えることです。悪い面も言える素直さと改善しようとする向上心のアピールにもつながります。
面接官も同じ心理学を使ってくることがある
先に述べた心理学5選は面接を受ける側だけでなく面接官でも使えるテクニックです。
面接という場において、面接官がどこを見るかというと面接を受ける人の心を知りたいことが大きく、心理学を使い臨んでいる可能性があります。しかし、ここでの注意点は面接官側の思惑まで考えを広げすぎて、本来の自分の力を引き出せなくなることです。基本的には自分の立てた対策をしっかりと行えるようにしておきましょう。
マナーに勝るテクニックなし
面接における心理学の使い方、面接官が取り入れるときの手法を述べてきました。しかし、心理学のテクニックをいくらマスターできても、基本のマナーが悪ければ内定をもらうのは難しいでしょう。マナーや面接時の受け答えをしっかりと行ったうえで、初めて今回紹介した心理学テクニックが生かされてきます。どのような心理学のテクニックよりも、的確なマナーが面接官の心には残るでしょう。そのうえで、今回紹介した5選を取り入れていただければ幸いです。
1番基礎となる面接でのマナーについては面接の練習は何をする? 準備から面接練習の仕方・注意点まででより詳しくご紹介しています。あわせてご確認ください。
まとめ
心理学は面接官の心をつかむのに効果的です。今回紹介した心理学5選は、少し意識するだけで使えるようになるものばかりです。最近では、面接官も心理学を取り入れる人が増えています。お互いに心理戦も交えながら、相手を知り、好印象を与えることが意識できれば、面接でいい結果を出せるでしょう。心理学を用いることも大切ですが、まずは最低限のマナーやモラルを守ることで好印象を与え、そのうえで心理学を取り入れて活用していきましょう。
最後のチェックポイント
- 面接官の心に残るために心理学が使える
- 第一印象は約3~5秒 間で決まる(初頭効果)
- 「返報性の原理」と「両面提示」は履歴書やメール・電話のやりとりといった面接前から使える
- 面接官も面接を受ける人の心を開きたいので、心理学を使ってくることがある
- 心理学も大切だが、最低限のマナーを守れる人ほど印象に残る