面接に遅刻しないために読む記事~遅刻しそう/したときの対処法
はじめに
転職やバイトの面接の日に限って、思わぬ理由から「遅刻しそう」または「遅刻してしまった!」 など予想だにしないハプニングに頭が真っ白になり、途方に暮れることが少なからずあるでしょう。本記事では肝心な時になぜ遅刻してしまうのか、原因とともに対処方法について解説していきます。
服装などのマナーをふまえた事前準備がされていないと、思わぬ寝坊で服装を選ぶのに時間がかかることも想定されます。こちらの、面接の服装|印象UPできるスーツやアイテムのマナー【男女別 画像あり】の記事では面接にふさわしい服装やマナーを紹介していますので、併せて参考にし、面接準備に役立ててください。
面接にまつわるノウハウや対策方法を完全網羅! 面接について困ったときはぜひ以下のリンク先記事を参考にしてみてください。
面接に遅刻するということ
基本的に面接の会場には約束時間より10分~15分前に、受付には5~7分前には到着するという意識を持つことが望ましいです。不測のトラブルにより遅刻をしてしまった場合でも、必ず不採用になるというわけでなく、落ちる覚悟のもと連絡を取ると面接に応じてくれる企業もあります。あくまでもその事例はまれであり、不利になることを肝に銘じておきましょう。
「遅刻する」ということは面接官や面接に関わる関係者に迷惑をかける行為に値するからです。余裕をもって到着するために事前リサーチしておくなど、社会人としての自覚を持つことが大切です。
「面接に遅刻した場合」企業の評価
どのような理由であれ、遅刻することによる企業の評価を気にしない人はいないでしょう。
交通機関の大規模な事故や事件に巻き込まれた、あるいは向かう途中で体調を悪くして倒れたなど、よほどの理由でない限り、社会人としての姿勢を疑問視されてしまいます。遅刻する可能性があるという前提のもと、交通状況や面接会場の場所、道順これらを含めて交通にかかる時間を事前に調べておくことは必須です。たとえ、履歴書や職務経歴書など面接における準備が万全でも、当日の事前リサーチを怠ることにより遅刻してしまっては本末転倒であり、人生を棒に振ることになりかねません。
遅刻は不採用?受かった人も
なかには遅刻しそう、または遅刻してしまっても、迅速な電話での対応や応募先への熱意を伝えることで第一印象を巻き返し、採用されたケースもあります。当たり前のことですが、遅刻自体が面接においては非常に不利です。しかし、ケアレスミスをリカバリーできるスキルが仕事においては非常に重要であることから、面接に遅刻したときの対処がしっかりとされていることでより評価され、面接をクリアできる可能性が十分あると言えるでしょう。
面接に遅刻したときにすること
実際、面接の時間に遅れるような事態に陥ったら、どうすればいいのでしょうか?
社会人として大切なことは「報連相」をすることです。まず、慌てずに落ち着いて対処がとれるように、面接の事前準備としてシミュレーションをしておくことが大切です。以下では基本的な連絡の手順を説明していきます。
まずは電話をしよう!
1分でも遅れてしまうなど、明らかに遅刻が発覚した時点ですぐ応募先へ電話で連絡をしましょう。「もう遅れるのだし、どうせ無理だろう……」と決めつけるのは早計です。直前のキャンセルもしくは連絡なしのまま遅刻すると、面接の都合やセッティングなどの準備を取り付けてくれた関係者に迷惑をかけてしまうのは必然でしょう。連絡する、しないで第一印象はまったく違います。また、メールでの連絡は基本的に避けましょう。
以下の4点を確認し、しっかりと冷静に連絡ができるようにしておきましょう。
1) 氏名と面接予定日時を伝える
まず、自分の名前を名乗り、面接予定日時をしっかりと伝えましょう。
【例文】
本日、〇〇時より御社との面接をお願いしました静楽 太郎と申します。
面接担当の〇〇様はいらっしゃいますか?
自分の氏名と面接予定日時を伝えたあとは、かならず担当者の在席確認をします。取り次いでもらえた場合に、氏名、面接予定日時を繰り返して伝えることが重要なポイントです。
2) 遅刻の謝罪
自分の氏名、面接予定日時を伝えたのち、担当者在席確認ができたら、まずは謝罪の気持ちを伝えることが肝要です。理由や原因を述べる前にしっかりと謝罪をすることで良い印象につながります。先に理由や原因を述べてしまうと、「仕事でも言い訳をするのでは? 」または「いい加減な人」と思われてしまいかねません。
【例文】
大変、申し訳ありません。
謝り方ひとつで第一印象を悪くしてしまうことがあるので、本当に申し訳ないという気持ちを込めて謝罪する必要があります。
3) 遅刻の理由・原因
遅刻の理由や原因は簡潔に伝えることがポイントです。あまり長々と話すようでは、言い訳に捉えられてしまいかねません。原因にもさまざまな背景がありますが、以下では「交通による遅延の場合」と「急な体調不調の場合」に分けて、例文を紹介します。
【交通による遅延の場合】
・ 〇〇線の電車の遅延により、面接の約束時間に遅刻してしまいそうなので、ご連絡を差し上げました。
・ 車の交通事故により渋滞に巻き込まれてしまいました。面接の約束時間に遅れてしまいそうなので、急ぎご連絡を差し上げました。
【急な体調不調の場合】
・ 現在、面接会場へ向かう途中なのですが、体調がすぐれず、面接の約束時間に遅れてしまいます。体調管理が至らず、弁解の余地もございません。
4) 到着予定時刻
理由や原因を述べたのち、面接会場に到着できそうな予定時刻を伝えておく必要があります。到着予定時刻は身支度や面接会場までの交通にかかる移動を含めた時間で計算し、余裕を持った時間をプラスした時間を決めておくことがポイントです。申告した時間にまた間に合わない場合、再度連絡しなくてはなりません。必ず、余裕を持った時間を含めておくことを忘れないようにしましょう。
【例文】
御社(面接会場)への到着時刻が〇〇時〇〇分頃になる見込みです。このまま本日の面接を受けさせていただくことはできますでしょうか。
5)面接時間調整の依頼
到着予定時刻を伝えても、担当者のスケジュールが必ずしも空いているとは限りません。
面接の時間や日程など変更せざるを得ない場合がでてくるでしょう。変更日程や時間の都合が合わない場合、面接時間の調整など担当者に負担をかけさせてしまいます。第一印象を悪化させないよう、担当者から提示された面接日時は承諾するのが無難です。
【例文】
貴重な時間を割いていただいたうえにご迷惑をおかけし大変恐縮ですが、面接日時を変更いただくことは可能でしょうか。
(可能であるといわれ、担当者から日程を提示されたら……)
繰り返します。〇〇月〇〇日〇〇時〇〇分で間違いございませんか?
ご調整いただきありがとうございます。本日はこのような貴重な時間に遅刻してしまい、ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。当日はよろしくお願いいたします。
電話で話すときの例文
遅刻しそうな場合に電話するときの例文をまとめて、以下より確認していきましょう。
さまざまなパターンを想定して、繰り返し練習しておくといざという時に冷静に対処ができるはずです。
【例文】
本日、〇〇時より御社との面接をお願いしました静楽 太郎と申します。
面接担当の方はいらっしゃいますか?
大変申し訳ございません。車の交通事故により、渋滞に巻き込まれてしまいました。面接の約束時間に遅れてしまいそうなので、急ぎご連絡を差し上げました。
御社(面接会場)への到着時刻が〇〇時〇〇分頃になる見込みです。貴重な時間を割いていただいた上にご迷惑をおかけし、大変恐縮ですが、このまま面接を受けさせていただくことは可能でしょうか?
面接に遅刻する原因を考える
遅刻する原因を考える前に「面接当日は遅刻NG」が大前提です。これは社会人として基本中の基本ですが、いつ、何が起こるかは誰もが想定できないこともあるでしょう。その可能性も含めて、まず、遅刻する原因を探り、想定しておくことは非常に大切です。さまざまな原因をしっかり把握し、遅刻する可能性もあるということを自覚していきましょう。
以下ではさまざまなケースを5つに分けて、説明していきます。
「やむを得ない理由」があったケース
面接に「やむを得ない理由」により、遅れてしまう主なケースとして以下が挙げられます。
- 電車の事故による遅延
- 車での交通事故(巻き込まれ事故やもらい事故)による遅延
電車交通の場合は遅延証明書が発行されますので、必ず申請しておくことを覚えてください。また電車に限らず、バスも遅延証明書が適用されます。
どのような理由であれ、遅延を想定内に早めに向かうことは社会人としての基本ですが、思いもよらない大規模の事故に見舞われてしまうこともあります。
以上のような本人責任によらない遅延の場合は、不利でなくなる可能性が高いでしょう。
「個人的理由」で遅刻したケース
「やむを得ない理由」以外に個人的理由で遅延してしまった場合に、さまざまなケースによって対処方法が変わります。正直に説明する方がベストな場合と上手なごまかし方で説明した方がベストな場合とで両方の意見があります。ごまかして、ウソをつき、後々発覚する可能性も否めないため、まず、謝罪の言葉を誠実に述べることを前提とした対処をする必要があります。1分でも遅れることが分かった段階で即、面接先へ連絡することが望ましいでしょう。
臨機応変に上手な対処方法を把握できるよう、以下で3つのパターンに分けて説明していきます。
体調不良/寝坊した
朝、思わぬ寝坊や体調不良により、大幅に遅刻してしまう、あるいは体調回復の目途が立たない場合には選択肢のひとつとして、面接の担当者へ日程変更が可能であるかを連絡することも手です。
【体調不良の場合】
大変申し訳ありません。体調不良により約束時間に遅れてしまいそうなのでご連絡差し上げました。現在、回復しつつあるため面接会場へ向かっているのですが、面接会場への到着が〇〇時〇〇分頃になる見込みです。
【寝坊した場合】
大変申し訳ありません。寝坊のため遅刻となりそうです。急いで向かっておりますが面接会場への到着が〇〇時〇〇分頃になる見込みです。
道に迷った
当日、道に迷ってしまった……など、まさかのハプニングが起きることもあるでしょう。
こういったハプニングに陥った場合、がむしゃらに探すより早めに面接先へ連絡し、正直に「道に迷ってしまった」と伝え、道順を教えてもらうようにするのが得策でしょう。
【例文】
大変申し訳ありません。事前に面接会場への道順を調べておいたのですが、道に迷ってしまいました。現在〇〇のビルの前にいるのですが、ここからの道順についてご教示いただけますでしょうか。
前の予定が長引いた
現職で事前に入っていた業務が長引いたり、接客で長引いてしまったりして遅刻するケースです。このようなケースでの遅刻は逆に「タスク管理ができていない」と捉えられてしまうことがあり、注意すべきポイントです。
【例文】
大変、申し訳ありません。現在、事前に入っていた業務が長引いてしまったため、本日面接の約束時間を過ぎてしまいそうです。面接会場への到着が〇〇時〇〇分頃になる見込みです。
面接後にしておいた方がいいこと
「遅刻」は面接に限らず、原則としてあるまじき行為です。面接に遅刻したにも関わらず、採用担当者の厚意で面接を受けさせていただいた場合は、必ず、謝罪を兼ねてお礼のメールを入れましょう。連絡をする、しないのとでは第一印象もだいぶ変わり、マイナス評価される可能性も減ります。謝罪とお礼を述べることは社会人として最低限のマナーであり、重要なポイントです。
以下では、面接後のお礼メール内容について見ていきましょう。
メールの内容
面接後、謝罪とお礼のメールを送ることはマナーですが、どのように書けばいいのか迷うことがあるでしょう。以下で、例文を挙げていきますので参考にしてください。件名はしっかりと内容が分かる文章を入れましょう。
【例文】
件名 〇〇月〇〇日面接のお礼につきまして
〇〇株式会社 〇〇〇部
採用担当課 〇〇 〇〇様
お世話になっております。
本日、面接のお時間をいただきました静楽 太郎です。
お約束の〇〇時〇〇分に遅れ多大なご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。
〇〇様のご厚意により面接の機会を賜り、またお忙しいなか貴重な時間を割いていただき厚く御礼申し上げます。
貴社に関するお話の中でサービスの質の高さ、社会貢献度、社風について大変魅力を感じました。
これまでの経験や培ってきた技術を活かし、貴社にて力を発揮し貢献してまいりたいという思いがより一層強くなりました。
本日遅刻の謝罪とともに面接のお礼を申し上げたくご連絡いたしました。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
まとめ
面接における遅刻は採用の合否に影響を与えると言っても過言ではありません。やむを得ない理由がある場合もありますが、遅刻は避けたいところです。遅刻をしそうになった場合は、まず冷静になり連絡を入れることで遅刻を理由に不採用になることを回避できる可能性も十分にあります。前提として、面接前日までに遅刻しないために下調べを徹底的にしておき、余裕をもって行動し面接に臨めるように準備をしておきましょう。その上で万が一遅刻してしまった場合は上記の内容を参考に対処するようにしましょう
最後のチェックポイント
- 「遅刻」は大規模な原因でない限り基本的にNG
- 面接会場には10分~15分前に到着しよう
- やむを得ない理由で遅刻したときはすぐ連絡しよう
- 到着予定時刻は余裕をもって伝えよう
- 遅刻理由や原因は簡潔に伝えよう
- 面接後は必ず謝罪を含めたお礼のメールを送ろう