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自律型人材とは?自立との違いや自律型人材になる方法を紹介!

date2024年02月06日
自律型人材とは?自立との違いや自律型人材になる方法を紹介!
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はじめに

急速なAIの発達により、「ヒトの仕事がAIに取って代わられる日も近い」といわれています。AIとの共存社会においてヒトが生き残るためには「ヒトにしかできないスキル」、すなわち「自らの頭で考えられる力」が必要です。
この記事では「自律型人材とはどのような人を指すのか」や、「自律型人材になる必要性」などをご紹介します。

自律型人材とは?そもそも自律と自立はどう違う?

自立とは、「他者からの援助に頼らず自分の力だけで物事を行うこと」いわゆる「独り立ち」を意味し、自律は、「自分の立てた規律に従って自らの行動をコントロールすること」を意味します。自立と自律の明確な違いは、「自分が決めたことに従って行動する意識」があるかどうかです。
最近注目されている自律型人材(自立型人材)は、「業務を遂行するために目標を設定して仕事の価値や意義を見つけられる人」、「指示通りではなく自ら判断して行動できる人」のことを指します。

自律型人材の特徴

自律型人材とは具体的にどのような特徴の人を指すのでしょうか。以下からご紹介します。

情報収集力に優れており発想が豊か

自律型人材は、情報収集力や情報分析力に優れています。日々、多くの情報源から信頼性の高い情報のみを吸収して知識をアップデートしていますので、「経験から得た価値観」のみにこだわらず、客観的な視点から事実を判断します。そのため、権威のある人の言葉でも常に正しいとは考えていません。
さまざまな角度から知識を吸収しているため、思考が柔軟であり発想も豊かです。業務上のトラブルが起きたときも自信を持って多様な解決策を提案できます。

自己決定力がありリーダーシップを発揮できる

自ら考えて判断し、自主的に動ける自律型人材は責任感が強いともいえるでしょう。自主的に行動した結果、失敗したり残念な結果に終わったりすることもありますが、自律型人材の多くは自身の過ちを受け入れられるため成長の糧に変えられるケースがほとんどです。
自分軸で生きている自律型人材は考え方や価値観を無理に周囲と合わすこともありませんが、他人の意見や利益も尊重できるため、業務においてはリーダーシップを発揮できる人が多いです。

自律型人材が企業に求められる理由

2006年には日本経済団体連合会が、「企業間競争の激化している現代において、各企業において自律型人材の存在は不可欠となっている」と提言しています。17年経過した2023年現在でも自律型人材の需要は増していますので、具体的に企業が求めている理由を以下からご説明します。

VUCA時代だから

現代は、「先行きが不透明で未来の予測ができない」VUCA(ブーカ)時代ともいわれています。言い換えれば「想定外の出来事に対応しにくい時代」ともいえますが、企業の存続には環境の変化にも柔軟に対応できる人材が欠かせません。
そのため、自ら考えて行動できる社員は企業側にとっても価値があり、重宝される傾向にあります。

ジョブ型雇用へ変化しつつあるから

近年では「企業にマッチする人材」を採用するメンバーシップ型雇用から、「仕事内容にマッチする人材」を採用するジョブ型雇用へ、雇用スタイルが変化しつつあります。
今までは、社員一律幅広いスキルを身につけることを重視されてきましたが、今後は一人ひとりが業務内容に合わせて専門性を高めていく必要があるため、自ら学ぶ意欲のある人材が求められています。

社会や経済が変化したから

高度成長期以降はモノやサービスの「大量生産」や「改善」が求められてきました。しかし、昨今は新しいモノやサービスを「創造」する時代に変わりつつあります。
「創造」は「誰かのマネではなく自ら新しいモノをつくリ出すこと」です。他人にはマネができない発想や専門知識を持った人が今後は重視されるでしょう。このように、経済的・社会的な変化の背景からも自律型人材を増やしていく必要があります。

自律型人材の育成は経済産業省も重視

令和4年5月に経済産業省は、「働き手の自律性を高める」ことを重視した「未来人材ビジョン」を発表しました。世界中でデジタル技術の発達や脱炭素への取り組みが進むなか、日本でも「労働市場の両極化」が確認されており、今後はAIやロボットで代替しやすい職種や化石燃料関連産業の雇用は大きく減少するといわれています。
こういった流れは企業が次世代に求める能力やスキルにも影響を与えており、以下のデータからも読み取れます。2015年現在は基礎スキルが重視されている一方で、2050年代には革新性や情報収集能力などが重視される見通しですので、次世代の労働者は他者と替えがきかないスキルを身につける必要性が高いともいえるでしょう。

次世代に求める能力の需要の内訳を表した表
引用:経済産業省|未来人材ビジョン

個人が自律型人材になるメリット

キャリアアップを見据えてスキルや知識を身につけることは大切ですが、そのためには、企業にとって有益な人材になることが必要です。以下から、自律型人材になるメリットをご紹介します。

リモートワークに対応しやすい

働き方改革によりフレックスタイム制やリモートワークなどを導入する企業が増えました。しかし、管理職や上司のマネジメントが届きにくいため、オフィス以外の場所で働く環境を提供することにデメリットを感じている企業も多いでしょう。普段から能動的に行動できる自律型人材であれば、周囲も安心して仕事を任せられるため働き方の選択肢も増えます。

業務効率化ができる

上司の指示を仰ぐことは必要ですが、ときには自分で判断して行動することが求められるケースもあります。上司が忙しかったり不在だったりした場合でも業務やトラブルに対応できる人材は貴重です。主体的な行動を繰り返すうちに業務効率化や企業全体の生産性向上にもつながりやすいので、職場でも重宝されるでしょう。

自分のアイデアを業務に活かせる

前例や既存のやり方にこだわらない革新的な働き方を求めている企業も多いです。たとえば、誰かに指示をされて業務を行っているだけでは指示内容以上のものは完成しにくいですが、自分で考えたアイデアを取り入れることで今までよりもいい成果を出せるケースもあります。成果は企業の利益だけでなくあなたの評価にも直結しますので、その後のキャリア形成にも大きく影響するでしょう。

自律型人材になるにはどうすればいい?

自律型人材になる必要性やメリットがわかっても、どのようにすればいいかわからない方も多いでしょう。以下から自律するための具体的な方法をご紹介します。

共感力を高める

自律型人材には自分だけでなく周囲も大切にできるという特徴があります。周囲との関係を円滑にする手段の1つに共感力を高める方法が挙げられます。
共感力を高めるための第一歩として、相手に興味をもつことからはじめましょう。「相手がなぜこう感じたのか」と想像してみたり相手の話を聞き出すために聞き役に徹したりしているうちに、少しずつ他者にも共感ができるようになっていきます。

自分を深く知る

自律するためには、自分を深く知ることが大切です。自分の傾向を知るためには「自身に2つの質問をする」という方法があります。1つ目は「自分が1番楽しいと感じることは何か?」という質問で、2つ目は「自分が1番不快に感じることは何か?」という質問です。
事実と感情を分けて考えることで、「どのような場面でどのような思考になりやすいか、どのような行動を取りやすいか」という自身の傾向を知ることが可能になります。

自分を信じる

自分で考えて判断することは「自分を信じること」ともいえますし、自信は自律にもつながります。仕事で自信をつけるためには、自身の目標を明確にすることです。
目標までのビジョンがはっきりすれば、どのようなスキルや知識が必要かもわかります。目標は、「少し頑張れば達成できるレベル」に設定しましょう。計画に沿って実行しているうちに自信がつき、最終的にはスキルや知識も身につくためオススメです。

まとめ

2020年の新型コロナウイルスを皮切りに、リモートワークの普及や個人に合わせた働き方が選択できるようになりました。このような背景から世の中の流れに対応できる人材の必要性は日々高まっており、自ら考えて行動できる「自律型人材」にも注目が集まっています。
これからの時代を生き抜くためには、企業に指導される前に一人ひとりが自律型人材を目指すことが重要ですので、この機会にご自分のスキルを見直してみてはいかがでしょうか。

最後のチェックポイント

  • 自律型人材の特徴1:情報収集力に優れており発想が豊か
  • 自律型人材の特徴2:自己決定力がありリーダーシップを発揮できる
  • 自立と自律の違いは「自分が決めたことに従って行動する意識」の有無
  • VUCA時代において企業が存続するためにも自律型人材は必要
  • 社会や経済の変化とともに求められる能力やスキルにも変化が起きている
  • 自律するためには、自分を深く知ることが大切
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