インターンシップとは何か?最適な服装と受かる志望動機の書き方
はじめに
「インターンシップ」とは、就職を希望する企業や職種で実際に業務を体験することで、業務内容などを理解することを目的としています。インターンシップに関する詳細や、参加する際にふさわしい服装、例文を交えた志望動機の書き方などを紹介します。
インターンシップとは何か?意味とは?
インターンシップとはどのようなものでしょう。どのような意味を持っているのかを知るために以下、5つのテーマでお話ししていきましょう。
- 普通のインターンシップとオンラインインターンシップの違い
- 1dayインターンシップ
- 短期インターンシップ
- 長期インターンシップ
- インターンシップ先を選ぶポイント
インターンシップとオンラインインターンシップの違い
インターンシップは、実際に企業に足を運び、職場・職務体験をすることで企業と学生の相互理解を深めることが目的とされています。
しかし説明会や面接などのオンライン化が進むなか、インターンシップもオンライン化が進められています。そこで登場したのは、ネット上だけで完結する「オンラインインターンシップ」です。
2つの決定的な違いは、実際に足を運ぶか運ばないかです。得られるものはそれぞれ異なりますが、どちらでも企業側が学生へ伝えたいことに違いはありませんので、自分にあった方を選ぶといいでしょう。
1dayインターンシップ
一般的なインターンシップの平均的な実施日数は、2週間~1カ月程度といわれています。しかし1dayインターンシップは、1日ないし半日で完結するインターンシップのため、忙しい学生が気軽に参加できることが魅力でしょう。
たった1日で得られることは少ないと考える意見もあるようですが、この1日のインターンシップ参加経験があるかないかだけでも、企業や職種への理解は格段に変化します。
短期インターンシップ
「短期インターンシップ」は、1dayインターンシップより少し期間が長くなり、約1週間程度となります。
1dayと同じく短い期間では企業の魅力や、働くことへの理解を深めることは難しい点がデメリットだと言われています。しかし実施期間が短いので企業側も学生側にも負担が少なく、参加しやすい敷居の低さが魅力でもあるでしょう。
長期インターンシップ
長期インターンシップになると、実施期間は最低でも6カ月。長くなると1年近く実施されるケースも出てきます。長い期間実際の現場を肌で体感し働くことは、実務経験やスキルを早い段階で習得できることが魅力だと言われています。
長期間となりますが、社員さんたちと同じように毎日朝から通勤し定時に退社というわけではありません。企業によっては週1や週末だけなどという条件を設定しているところもあります。
参加期間が長いことで、幅広い分野の仕事に挑戦できることもメリットでしょう。また長期間に渡り有給で働いていることから、内定獲得率がアップする傾向にもあります。
インターンシップ先を選ぶポイント
インターンシップ先を選ぶ際、以下の3つから考えてみてはいかがでしょう。
- 興味のある業界や企業
- インターンシップの開催時期・日数
- インターンシップの内容
この3つのなかで何を優先するかで、自ずとインターンシップ先は定まってくるでしょう。
興味のある業界などがわかっている人は、同業でいくつかのインターンシップに参加してみると違いがわかりオススメです。業種など関係なくいくつも参加したい人は短期や1day、腰を据えて企業と向き合ってみたい人は長期などと、希望する期間で選択するのもいいでしょう。まだ何も定まっていない場合は、内容重視で選択するのも1つの方法です。
インターンシップのエントリー方法
インターンシップに申し込む方法として以下の2つの方法があります。
- プレエントリー
- 本エントリー
2つの違いはどのようなものなのか、応募する際のメールの書き方などを紹介します。
プレエントリー
プレエントリーは「プレ」という言葉がつくように、本エントリーをする前の段階のエントリーを指します。プレエントリーは、企業側に興味や関心を示していることを伝える意味合いがあり、企業の情報やインターンシップに関する情報を欲しいと伝える役割ももっています。わかりやすく言えば資料請求の位置づけと考えるといいでしょう。
「エントリー」という言葉がつくことから、応募することと思われがちですが、プレエントリーはあくまでも正式オファーの1つ手前の段階です。集まった企業の情報をもとに、どこに本エントリーするか吟味するといいでしょう。エントリー後、企業から来るメールにとくに返信する必要はありません。
本エントリー
実際にインターンシップや採用試験を受けたいと思った意思を企業に示すことが、「本エントリー」です。すでにプレエントリーをしている場合、本エントリーに必要な書類など、応募に関する詳細が事前に伝えられている可能性もあるでしょう。不備がないように指示された書類を添付し、速やかに本エントリーをおこなってください。
エントリーはメールでおこなうこともありますので、件名から「インターンシップ参加申し込み(○△大学・○田○○美)」のように内容がすぐにわかるようにしましょう。本文も簡潔にわかりやすい文章を意識して書くことがポイントです。
インターンシップの服装は何を着ればいいの?
インターンシップの本エントリーを済ませたら、次はふさわしい服装について考えてみましょう。
- 「自由/指定なし」と「私服」の場合は?
- 男女別スーツの着こなし方
- 夏のインターンシップの服装は?
上記3つにポイントを置き、インターンシップにふさわしい服装を確認し、参考にしてみてください。
「自由/指定なし」と「私服」の場合は?
インターンシップでの服装は、企業のインターンシップ詳細のなかに記載されていたり、メールで問い合わせたりすることも可能です。
「自由/指定なし」と言われた場合
自由な服装を指定や、とくに指定がない場合は、就職活動用のスーツを着用するといいでしょう。髪型や靴、バッグなどの持ち物に関しても、ビジネスシーンであることを意識すれば大丈夫です。
「私服」と言われた場合
私服と指定された場合は、普段着ているようなラフなスタイルではなく、オフィスカジュアルなスタイルにします。男性はジャケット+襟付きシャツ+パンツ、女性はジャケット+トップス(シャツやカットソー)+パンツまたはスカート。靴は革靴やパンプスにし、シンプルで爽やかな印象がベストです。
男女別スーツの着こなし方
インターンシップは就職活動の一環だと考えておくことが大切です。そうなると、就職活動時に使えるリクルートスーツを着用することがベストだと考えられます。
スーツのデザインは華美にならず、シンプルで汎用性の高いものがオススメです。リクルートスーツをもっていない場合は、大学の入学式や成人式などに用意したものでも構いません。
シャツなども派手にならないストライプ、シンプルで落ち着いたブラックやグレー、ネイビーなどが今後も使い勝手がいいので、この機会に用意しておくのもいいでしょう。ネクタイやバッグ・靴なども、できるだけシンプルで落ち着いたデザイン、カラーを選びましょう。靴と鞄はブラックがベストです。
夏のインターンシップの服装は?
夏場のインターンシップともなると、スーツは暑さがかなり堪えることでしょう。男女別に、スーツと私服でのインターンシップにふさわしい服装を紹介します。
スーツの場合
男性:襟付きの白シャツ+スーツのパンツ。ジャケットは手に持ちます。ノーネクタイでも可能ですが、念の為に荷物にネクタイをいれておきましょう。
女性:シンプルなシャツ、またはカットソー+スーツのボトム。ボトムはスカートでもパンツでも構いません。男性同様ジャケットを手に持つようにしてください。
スーツのジャケットを脱いだスタイルと考えるとイメージがしやすいでしょう。
私服の場合
男性:襟付きシャツ+パンツ
女性:トップス(襟あり・なしどちらでも可。カットソーでもOK)+スカートまたはパンツ
カジュアルになりすぎないようにしますが、夏場はジャケットを着用しなくても問題ありません。手にもってもいいでしょう。シャツは半袖にしてしまうとカジュアルになりすぎる可能性があるため、できれば長袖をオススメします。
インターンシップの志望動機・書き方のコツは?
インターンシップにエントリーする際、志望動機で重要となるポイントは
- 応募理由
- 志望目的
この2つを明確にすることです。
- 志望動機を書く際に気を付けたいポイント
- 職業別インターンシップの志望動機の例文
これら2つの項目をもとに、志望時の書き方のコツをマスターしましょう。
1.インターンの応募理由
もっとも重要なポイントは、インターンシップに応募した理由をいかに明確に伝えられるかです。漠然とした言葉の羅列ではなく、できる限り具体的な話を盛り込むほうが、インターンシップへの熱意や働く意欲などを評価されやすいでしょう。
「自分には○○の経験があるので、将来その経験をいかして■■をやりたい」など、今までの経験と将来の希望を織り交ぜ、具体的な目的意識を提示してもいいでしょう。
特別な目的意識がまだ見つかっていない場合は、なぜ応募したいかという点について自分自身に繰り返し「なぜ?」と問いかけ続けてみてください。そうやって深堀りしていくことで、一番伝えたいと思える志望動機が見つかることでしょう。
2.インターンシップの目的
応募理由が書き上がったら、次はどのような目的でインターンシップへ参加したのかを明確に書けるよう準備しておきましょう。
ここでの目的とは、インターンシップで身につけたいことや学びたいことを指しています。そこから派生するインターンシップへの意気込みなども織り交ぜて書いてもいいでしょう。
インターンシップで得られる経験がどのようなものか想像してみてください。その経験からインターンシップ終了後に、ご自身がどのような成長を遂げているかを書きます。参加している自分の姿を想像しながら、インターンシップにどのように取り組むかなども具体的に書ければ、よい評価につながっていくでしょう。
志望動機を書く際に気を付けたいポイント
志望動機を書く際に気をつけたいポイントとして、内容だけではなく、体裁や表現にも気を配らなくてはなりません。
- 誤字や脱字に注意
- 結論を最初に書く
- 抽象的な言葉はNG
- 文字数に気をつける
とくに気をつけて欲しい上記4項目について紹介します。
誤字や脱字に注意
志望動機だけに限らず、どのような書類やメールでも共通することは、誤字脱字に注意することです。注意して書いたつもりでも、思わぬところに誤字や誤変換や脱字があるなど、あまり珍しいことではありません。
完成したら必ず何度か読み返し、誤字・脱字・誤変換がないかを確認しましょう。文章の違和感にも注目してみてください。おかしな言い回しや文章の流れをチェックすることで、読みやすい文章が完成します。
ただ文章を目で追う「黙読」ではなく、声に出して音読することがオススメです。音として文章を認識することで、違和感やミスを見つけやすくなりますので、ぜひ取り入れてみてください。
結論を最初に書く
最初に結論を書いておくことで、パッと見て何が書かれているか、何を伝えたいかがわかる文章になります。
企業側は多数の応募書類をチェックします。そのようななかひと目見て何がいいたいかがわかる文章は読みやすいだけではなく、すでに結論がわかっているのでその先の文章が頭に入りやすくなるでしょう。
結論を最後に書くタイプの書類もありますが、エントリーに関する書類は、「なぜインターンシップにエントリーしたのか」という問いかけに答えるものにしましょう。そうなると自ずと、「エントリーした理由は○○です」のように、結論が1行目に来るはずです。
抽象的な言葉はNG
文章のなかに抽象的な表現は含まれていないでしょうか。相手に自分の意思や思いをアピールする文章で、抽象的な表現はあまりオススメできません。抽象的な表現は具体性がないことから、説得力に欠けてしまいます。そうなるとどのような熱い思いも、どこか薄っぺらなものに受け取られてしまいかねません。
数字を用いて表現できる場合は必ず数字を使う、「やりがいがある」や「インターンを通じて成長したい」などの漠然とした言葉ではなく、「インターンシップで得られる○○の経験を活かし、問題化している■■の改善に努めたい」など、話を具体的にすることで、熱意ややる気をアピールできるでしょう。
文字数に気をつける
企業側から文章に文字数の指定がある場合は、最低でも指定文字数の8割は埋めるようにしてください。400文字であれば320文字以上、200文字以上であれば160文字以上になるように意識しましょう。
また最初に作成した志望動機をベースに、さまざまな指定に合わせて変更できるよう文章を作成しておくと、いざというときに便利です。
400文字指定で志望動機を作成し、同じ内容で100文字・200文字バージョンに変換しておきます。文字数指定では100・200・400文字で指定されることが多いので、この3つのバージョンを作成しておくといいでしょう。
職業別インターンシップの志望動機の例文
ここからは職業別で使える志望動機の例文を紹介します。
- 銀行
- 公務員
- メーカー
- 食品
- 理系
- IT系
これら6つの職種に的を絞った例文となります。ぜひ参考にしてみてください。
銀行
日本の経済を活性化し、中小企業を金融面から支援し貢献していきたいと考え、貴行のインターンを志望しました。
過去に父の会社が銀行の支援を受け、厳しい局面を乗り越えました。自分自身も大学のゼミで学んだ○○の知識を活かし、同じように苦戦を強いられている企業の手助けができないかと考えています。
貴行の顧客ニーズに対する高い提案力とそれらを実現し、企業を支援している点に感銘を受けました。貴行でのインターンを通じ、さまざまな顧客のニーズに答えられる提案力を学び、今後のキャリア形成へと活かしたいと思います
公務員
私の地元○○市でおこなわれている政策や、地方創生事業へ実際に携わり、生まれ育った○○市の発展と繁栄に貢献したいと思いインターンを志望しました。
生まれ育ったこの街をさらに豊かに発展させるために、市役所職員として地域に貢献できるのではと考えました。
生まれ育った街だからこそわかる魅力と問題点。改善策や新たな提案力を、インターンシップを通じて身につけ、一日でも早く貢献できるように精進いたします
メーカー
貴社のインターンシップを希望した理由は、多くの子どもたちのために楽しいおもちゃを作りたいという信念に感銘したからです。
大学で児童心理学を学ぶなか、どのようなおもちゃが子どもの心の教育に影響するのか興味を持ちました。大学で学んだ知識が、現場でどのように活かせるかも知りたいと考えています。
貴社でのインターンシップを通じ、おもちゃづくりへの理解を深め、どのような資質が必要なのか学びたいと考えています
食品
貴社のインターンシップを希望した理由は、冷凍食品の可能性に関心をもったからです。
私の母はどんなに多忙でも毎日お弁当を作ってくれましたが、冷凍食品が多く申し訳ないと言っていました。栄養バランスが悪い、手抜きだと思っていたからです。
しかし貴社の冷凍食品は手抜きでもなく、体に悪いものでもないと知り、貴社のインターンを通じ、さらに便利においしい冷凍食品を開発するためには何が必要かを掴みたいと思っております
理系
貴社のインターンを志望する理由は、世代を超えて飲みやすい薬を開発したいからです。
幼い頃に持病があり、常に多くの薬を処方されていました。しかし飲みにくい薬が多く大変苦しい思いをしていました。聞くと祖父も同じような悩みを抱えていると。
貴社はさまざまな世代の人が飲みやすい薬を開発したいと考えていると知り、ぜひ自分もその開発に貢献したいと思いました。インターンを通じ、医薬品に対する理解を深めたいです
IT
貴社でインターンを志望する理由は、SEとして働く上で必要となるスキルや能力を身に着けたいと考えたからです。
独学でSEの勉強をするなか、ビッグデータの重要性を知り、今までに培ったスキルや知識を実践でどのように活かせるか、インターンを通じて学びたいと考えています。
オンライン化が加速する世の中で、ビッグデータが人々にもたらす影響や、世の中を便利にする方法を知るため、理解を深めていきたいと思います
まとめ
インターンシップにはどのような種類があるのか、プレエントリーと本エントリーの違いなど、知っておきたい情報をご紹介しました。
インターンシップは企業によって、開催方法も内容も異なります。ご自身の希望する職種でも企業によって内容が異なることも珍しくありません。
できるだけ多くの情報を集め、多くのインターンシップを経験することをオススメします。そうすることで、働くことに対する意欲向上や、やりがいも見つかることでしょう。
志望動機の書き方のコツや例文を参考にして、多くのインターンでご自身の経験値を高めていってください。
最後のチェックポイント
- インターンシップとは企業と学生の相互理解を深めるもの
- ネット上で完結するオンラインインターンシップも増えている
- 実施期間に応じて呼び方や内容が異なる
- インターンシップ先を選ぶ場合は3つのポイントをチェック
- プレエントリーは本エントリーの1つ前の工程
- 服装や身だしなみはビジネスの場を意識するといい
- 志望動機は「応募理由」と「志望目的」が重要
- 志望動機が完成したら最低でも2回はチェック
- 複数のインターンで多くの経験を積もう