35歳転職年齢限界説は本当?成功させるために必要なスキルや経験は?
はじめに
転職にはさまざまなリスクがつきものです。それらのリスクのなかには、年齢が原因となり転職活動に支障をきたすこともあるようです。
一般的に転職活動における年齢のリミットは、”35歳”といわれていますが本当に35歳は転職の限界なのでしょうか。さまざまな角度から転職に関する年齢の限界などについてのポイントを見ていきましょう。
転職年齢の限界はある?
35歳は本当に転職活動の限界になるのでしょうか。また転職できる年齢に限界はあるという話も本当なのでしょうか。
- 転職年齢の平均
- 未経験で転職できるのは何歳までか
- 転職が難しい年齢はあるのか
以上の3つにスポットをあててみていきましょう。
転職年齢の平均は?
転職が成功している年齢は一般的に見てどの世代なのでしょう。
2021年に大手転職情報サイトdodaで行われた調査結果によると、2021年に転職が成功した年齢の平均は31.7歳という結果になりました。
また、性別によっても平均年齢が変化しています。
- 女性 29.9歳
- 男性 32.5歳
参考:みんなは何歳で転職している?転職成功者の年齢調査(2021年)
男女とも20代後半~30代前半が転職に成功していることが見えてきました。
もちろん職種や業種によって平均的な年齢は微妙に変化します。同調査のなかでも、専門的な職種にいたっては34.4歳と高くなり、営業職などは20代前半という結果が出ていました。
未経験で転職できるのは何歳まで?
未経験で転職をするとなると、何歳頃までがベストなのでしょう。企業に貢献できるまでの成長に要する時間などを考慮すると、企業側としては26~27歳頃までを目安としているようです。
しかし業種や職種によって転職が成功する平均年齢には、微妙な誤差はあることでしょう。未経験者を積極的に採用している企業などは、平均年齢だけにこだわらず、よい人材を積極的に採用することもあります。
30代を超えてから未経験職種へ応募する場合でも、今までに積み上げてきたキャリアや、別の職種で培ったスキルなど、アピールできるポイントはあります。恐れずに前向きな姿勢でアピールするといいでしょう。
転職が難しい年齢はある?
転職が難しくなる年齢は35歳ごろといわれていますが、職種などによっては、さらに早く転職が難しくなる可能性もあります。逆に40代~50代でもキャリアや職位によって業種・職種に関わらず採用されることもあるようです。
厚生労働省の「令和元年上半期雇用動向調査結果の概要」の男性の数値を見ると25~29歳で就職率が9.9%に。そこからゆるやかに就職率が下がっていき、60~64歳でまた上昇します。
このような就職率の推移を見ていくと、25歳までの入職率・離職率が高く、転職しやすいと言えるでしょう。反対に、それ以降は入職率が減り全体の3~約5%程度。絶対に無理ということではないものの、年齢が上がるに連れ、転職が難しくなることも肝に銘じておいてください。60歳以上の入職率が上がっている理由は再雇用などの採用が進められていることが考えられます。
また、転職回数3回以上は必見。面接で理由を伝えるときのポイントの記事もございます。今までに3回以上転職をしてきて再就職に不安があるという方は、
是非チェックしてみてください。
職種別の転職年齢や時期は?
ここまでに繰り返し、職種によって限界となる年齢は微妙に変化するとお話ししてきました。
- コンサルタント
- 弁護士
- エンジニア
- 経理
上記4つの職種を例にあげ、転職が成功した年齢や、転職をした時期などを踏まえてみていきましょう。
コンサルタント
未経験でコンサルタントの仕事に就くのに適した年齢は、20代前半から後半といわれています。いわゆる、第二新卒~30代未満の人たちが採用の枠に収まるようです。
コンサルタント業にもジャンルがいろいろあるため、学歴や前職のスキル・実績などが考慮されると、30代前半頃まで採用枠の範囲が広がることもあるようです。ただし総合的に見ると、未経験者からの転職の場合、そのほとんどが20代の採用となっています。
転職限界説の35歳はちょうど微妙なラインとなることから、転職活動は困難を極める可能性も出てきます。コンサルタントの仕事は40代以上になると経験者として実績や成果を出し、立場も上がっている時期の人も多いでしょう。そうなると35歳のタイミングで自分がどの状態にあるか次第で、転職の難易度や転職後の待遇も大きく変化しそうです。
学歴や経歴などが強い味方となるコンサルタント業は、実績を重ねるための時間が必要なため、未経験からは20代までと考えておくほうがいいでしょう。
弁護士
弁護士の場合、専門は何か、働きたい職場はどのような案件や判例を得意としているかで、適している年齢は微妙に変化するようです。
逆に弁護士の経験が豊富にある転職組の場合は、40代以上でも積み上げてきたキャリアを武器にすることで、採用されるケースもあるようです。むしろ年齢とともに経験を重ねてきている分、40~50代のほうが重宝されるケースもあります。
このようなことから見えてくるのは、弁護士としての30代はまだ若手として扱われることも珍しくないという点です。しかしそれでも法務分野に携わっていきたいと考えているのであれば、成長する時間も必要ですので、未経験の人はできるだけ早い、20代のうちに転職できるよう動き出すことをオススメします。
エンジニア
エンジニア職はもともと未経験でも就職がしやすいといわれている業界のため、実務経験がまったくない高校・大学卒業後すぐにでも働きはじめることが可能です。また転職回数が多くても、豊富な経験をしていたり、場数を踏んでいたりすることで評価されることもあるので、20代のうちからスキルアップを目指し繰り返し転職する人も目立ちます。
エンジニアとして活躍する人が多いのは、20代後半から30代後半にかけてです。30代後半までに十分な実績やキャリアを積み、40代でキャリアアップを図るために転職をする人も珍しくありません。
エンジニア職は実力重視のため、40代でも50代でも転職はあまり難しくなさそうです。むしろ若手と言われる20~30代のうちのほうが、転職は難しいかもしれませんので、しっかりと実務経験を積み、場数を踏んでおくことが転職成功へとつながっていくでしょう。
経理
事務仕事の中でも、経理は特別なスキルが求められる職種です。習得しなければならないことや、会社独自のルールなどもあることから、早く入社し、時間をかけて経理のスペシャリストとして成長していきます。実務経験があれば転職しやすくなるでしょう。
このようなこともあり、あまり年齢があがってしまうとスタートが遅れるため、未経験での転職はかなり厳しい状況になる可能性があります。もし転職するとしても20代までと考えておくことが無難かもしれません。
もちろん30代でも未経験から経理職に転職できる可能性はあります。どの職種でも未経験者を積極的に採用する会社もありますので、そのあたりを狙って転職活動をおこなうといいでしょう。
しかし未経験で経理の職に付きたい場合は、新卒で入社し、経験を積んでから転職をすることが最もオススメのルートです。
まとめ
35歳転職限界説は本当なのか。その答えは一概には答えられなさそうです。同じ35歳でも職種などによっては扱われ方が変わるので、明確に答えることはできません。まずは自分がやりたい職種・業種で活躍している年代を調べることからはじめてみてください。
年代が上がるごとに転職活動が不利になることは事実です。それでもできることや可能性はゼロではありませんので、ひとつの考えにこだわりすぎず、自分にあった転職活動を見つけていきましょう。
30代からの転職には不安がつきものです。一人で抱え込まずに誰かに相談しながら転職活動を進めていくのがオススメです。転職の相談は誰にすればいい?相談相手をしっかり見極めるポイントを紹介している記事もございます。是非参考にしてみて下さい。
最後のチェックポイント
- 転職する上で、限界となる年齢は35歳からだと言われている
- 転職が限界となる年齢は、未経験者なのか経験者なのかでも変化する
- 職種や業種によって転職限界年齢は変化する
- 年齢よりもスキルや実績、キャリアなどが優先されるケースもある
- 一般的に男女とも20代後半~30代前半の転職が多い
- 未経験者の場合、企業側は26~27歳頃を目安に採用を検討する
- 未経験者を積極採用している求人は30代以上でも狙い目
- やりたい仕事の若手は何歳ぐらいかを知ることも就職活動で有利に