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画像処理エンジニア検定とは/合格率・勉強方法・将来性など

date2025年03月03日
画像処理エンジニア検定とは/合格率・勉強方法・将来性など
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はじめに

  • 画像処理エンジニア検定とは画像情報教育振興協会が主催する画像処理分野のエンジニア向け民間資格
  • 画像処理エンジニアの仕事はデジタル画像技術に関する分析、システム・アプリケーション・ソフトウェア・ハードウェアなどの開発
  • 画像処理エンジニア検定のおすすめ勉強方法は公式対策テキストで知識を固める、公式問題集を解くことの2つ
  • 画像処理エンジニアはますます需要が高まっており将来性の高い職業

一般的な知名度はあまり高くないかもしれませんが、画像処理分野ではよく知られる検定です。この記事を読んで「画像処理エンジニア検定」についての知見を深めてみるのはいかがでしょうか。

画像処理エンジニア検定とは

「画像処理エンジニア検定」とは、公益財団法人 画像情報教育振興協会(略称CG-ARTS協会)が主催する画像処理分野のエンジニア向け民間資格です。
画像処理関連の業務において、関連するソフトウェア・ハードウェア・システムの開発能力を評価するもので、画像処理の基礎知識や応用技術・開発・設計に必要な知識などについて出題されます。

試験の実施方法

「画像処理エンジニア検定」は年に2回(前期・後期)おこなわれます。2つのレベルがあり、試験時間は「ベーシック:60分」「エキスパート:80分」となっています。

  • 試験方式:マークシート方式
  • 受験資格:とくになし

受験料

画像処理エンジニア検定は2つのレベルに分かれており、それぞれ異なる額の受験料金がかかります。

  • ベーシック:5,600円(税込)
  • エキスパート:6,700円(税込)

また、午前中にベーシックを受験して午後にエキスパートを受験する、といった併願受験も可能ですが、この場合でもそれぞれの受験料がかかります。

試験会場

受験者は試験会場を受験申し込み時に選択でき、希望受験地に基づき具体的な試験会場をCG-ARTS協会が決定します。試験会場は定員が設けられているため、早めの申し込みがおすすめです。受験票に記載された試験会場での受験が必須となりますので、ご注意ください。

画像処理エンジニア検定の難易度と合格率

画像処理エンジニア検定の難易度と合格率についてそれぞれ解説します。受験する際の目安としてください。

難易度

「画像処理エンジニア検定」の難易度は、ベーシックとエキスパートの2つのレベルがあります。

  • ベーシック

    画像処理の技術に関する基礎的な理解と、プログラミングなどの知識活用能力をはかる初級~中級レベル(大学の情報系学部やエンジニア初心者向け)。必要な知識レベルは、大学の情報工学系の基礎科目程度。

  • エキスパート

    ソフトウェアやハードウェア、システムの開発に知識の応用能力をはかる。ベーシックと比べて専門的な知識が必要な上、開発に関する範囲も出題される。中級~上級レベル(実務経験者や専門知識を深めたい方向け)。必要な知識レベルは、大学の専門課程~実務程度。

合格率

画像処理エンジニア検定の合格率について解説します。おおよそのところ、ベーシックは60~70%程度、エキスパートが30~40%程度です。ベーシックは比較的合格しやすい一方、エキスパートの合格率は低いため試験対策は必須です。合格基準点は、ベーシック、エキスパーともに70点以上です。

画像処理エンジニアの仕事内容

そもそも「画像処理エンジニア」とは、画像データの解析・加工・認識する技術を使って、さまざまな分野で活躍している職業です。具体的な業務内容としては以下があります。

  • 画像の前処理

    カメラやセンサーから取得した画像データの品質を向上させるための処理。ノイズ除去、コントラスト補正、画像のリサイズ、回転、変形、ぼけ補正やエッジ強調
    画像認識・解析:画像から特定の情報を抽出・認識する技術の開発。物体認識・検出、OCR(光学文字認識)、医療画像解析、画像分類・セグメンテーション

  • 画像処理アルゴリズムの開発

    より高速・高精度な画像処理を実現するためのアルゴリズムの設計・実装
    画像処理システムの開発・実装:画像処理を利用したアプリケーションやシステムの開発

未経験から画像処理エンジニアを目指すには

実際に「画像処理エンジニア」になりたいと考え、未経験の立場から目指すのにおすすめの方法を2つ解説します。

1 専門知識を身に付ける

未経験の人が画像処理エンジニアになるおすすめ方法の1つ目は、教育機関や検定試験を利用して専門知識を身に付けることです。
理工学系の大学・画像処理分野の専門学校に通い、基礎知識・応用知識を体系的に学ぶとよいでしょう。また「画像処理エンジニア検定」「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」や、AI関連の資格(G検定・E検定など)を取得することは画像処理エンジニアになる助けになります。

2 経験不問の求人に応募する

未経験の人が画像処理エンジニアになるおすすめ方法の2つ目は経験不問の求人を見つけて応募することです。
応募の際に「画像処理エンジニアとしての経験」を条件としていない求人に応募するのが効果的です。「研修が充実していて成長環境やフォロー体制が整っているから未経験でもよい」と考えて求人しているのかもしれません。こうした募集を逃すことなく、まずは企業に入社しキャリアを積んでいく、という手段もあるのです。

画像処理エンジニア検定の勉強方法

画像処理エンジニア検定の勉強方法を2つ解説します。合格に向けて効果的な勉強方法を選択しましょう。

1 公式対策テキストで知識を固める

画像処理エンジニア検定のおすすめ勉強方法の1つ目は 、公式対策テキストなどで知識を固めることです。
画像処理エンジニア検定では「ベーシック」「エキスパート」それぞれのレベルに対応した参考書や問題集、過去問などを活用するのが一般的です。

  • ベーシックレベルの対策テキスト

    ビジュアル情報処理 -CG・画像処理入門- [改訂新版]

  • エキスパートレベルの対策テキスト

    デジタル画像処理 [改訂第▼版]

2 公式問題集をとく

画像処理エンジニア検定のおすすめ勉強方法の2つ目は、公式問題集をとくことです。
過去問が掲載されている問題集を解いて「何が理解できていて、何が理解できていないのか?」を把握しましょう。模擬試験の結果を分析し、苦手な部分を重点的に学習しましょう。

画像処理エンジニアの将来性

画像処理エンジニアは、現代社会において需要が高まっており将来性のある職業です。理由としては以下に記載する5つがあげられます。

  • AI技術の発展と画像処理の重要性

    AI技術分野において、画像処理は欠かせない
    幅広い分野での応用が可能:画像処理技術は、医療・自動車・セキュリティ・エンターテイメント・製造など、多岐にわたる分野で応用できる

  • 技術革新の加速

    画像処理技術は日々進化を続けている(より高精度な画像認識、より高速な画像処理、より高度な画像解析など)

  • 人材不足への対応

    画像処理技術の需要が高まる一方で、それを担う人材が不足している

  • キャリアパスの多様性がある

    画像処理技術は研究開発、ソフトウェア開発、システム開発、コンサルティングなど、さまざまな職種で活躍が可能

まとめ

ここまで「画像処理エンジニア検定とは/合格率・勉強方法・将来性など」というテーマで解説してきました。
「画像処理エンジニア検定」は一般的な知名度があまり高くないかもしれませんが、画像処理分野ではよく知られる検定です。画像処理エンジニアは将来性も高い職業ですので、ぜひこの機会に「画像処理エンジニア検定」という民間資格についての知見を広めておいてはいかがでしょう。

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