Google Bardとは?ChatGPTとの違い
はじめに
仕事に、暮らしに、その賢い機能を活かす人が増えているAIチャットサービスですが、一社独占状態だったところに競争相手が登場しました。どのようなサービスなのか、使い方や機能の特長などについて説明します。
Google Bardとは
Google Bardは検索エンジン大手のGoogle社が提供している、AIによるチャットサービスです。質問を入力するとまるで人間のように巧みな文章で返信してくれます。外国語の翻訳、メールや挨拶文の作成、資料の要約など、ビジネス面で有用なだけでなくプライベートの悩みの相談にも乗ってくれます。また、Google Bardは文章を生成するだけでなくプログラミングも得意です。
料金はかかりません。無料です。ブラウザ上で利用するサービスなのでアプリをダウンロードする必要もありません。なお、Bardは鳥(Bird)ではなく詩人(Bard)を意味しているそうです。
Google Bardは日本語に対応している?
2023年5月11日から日本語に対応を始めました。今後もさらに対応言語が増えていく予定です。
Google Bardの使い方
それでは実際の使い方について説明します。必要なものはインターネットに接続しているデジタルデバイスとGoogleアカウントだけです。すでにGooglechromeなどにGoogleアカウントでログインしているデバイスなら、自動的にログインが行われ、すぐにGoogle Bardを使えます。ここではGoogleアカウントにログインしていないスマホの場合の使い方を説明します。
まずはGoogle Bardにアクセスしましょう。
Google Bard
- 右上のログインと書かれたボタンをタップします。
- Googleアカウントとパスワードを入力し、「次へ」をタップします。
- 画面下部の「Bardを試す」をタップします。
- 利用規約が表示されるので下までスクロールして同意します。
- 次に「Bardは試験運用中のサービスです」という但し書きが表示されますので「続行」をタップします。
- 以上で完了です。画面下部の枠内に質問を入力して右側の小さな三角をタップしましょう。
ChatGPTとはどう違うか
先行して発表されたAIチャットサービスのChatGPTも全世界的に話題です。ChatGPTとGoogle Bardはどのように違うのでしょうか。
Google BardとChatGPTに同じ質問をして、答えを比較してみました。質問は「義理の母に贈る誕生日祝いのメッセージを考えてください」です。
まずはGoogle Bardの回答がこちらです。
次にChatGPTの回答がこちらです。
両者を比較してみると、ChatGPTのほうは感動的で映画のワンシーンにでも出て来そうな雰囲気ですが、日常的に使うには少し大げさな表現かもしれません。これに対し、Google Bardはシンプルでわかりやすく、そのまま使うことができそうです。
また、日本語のこなれ具合を見ると、Google Bardのメッセージはあまり違和感がありません。一方ChatGPTは「親愛なる義理の母へ」や「愛をこめて」など、日本人はあまり日常的には使わない表現が目につきます。
好みにもよりますが、気になる箇所は修正しながら、時と場合によって使い分けてみるのもよいでしょう。
利用者急増中のAIチャットサービス「ChatGPT」についてはこちらの記事チャットGPTとは?始め方、使い方から実際に使ってみた様子まで紹介で詳しく解説しています。また、有料版の「ChatGPT Plus」についてはこちらの記事ChatGPT Plusとは?ChatGPTとの違いで説明しています。ぜひ参考にしてください。
ChatGPTにはない特長は
Google Bardの回答の文末にはGOODボタンとBADボタンの他に転送を示す矢印があります。
これをタップすると「Googleドキュメントにエクスポート」か「Gmailで下書きを作成」を選ぶことができます。
文章をコピーして新たにアプリを開く手間が省けるこの機能は、Google Bard独自のものです。
まだ他にもGoogle Bardならではの利点があります。
- ChatGPTでは有料版でしか利用できないGPT4という、最新の言語モデルが無料で使える
- ChatGPTは2021年9月までの情報しか使われていないが、Google Bardでは最新の情報を利用できる
- ChatGPTより日本語のガイドが多くてわかりやすい
- ChatGPTより登録が簡単
Google Bardの問題点
これはChatGPTでも問題になっていることですが、回答の正確性には気を付けたいところです。玉石混交のインターネット上の情報をもとに回答を編み出しているため、100%正確というわけにはいきません。
また、ChatGPTでは登録するのに多要素認証を使っていますが、Google Bardの登録に必要なのはGoogleアカウントとパスワードだけです。手軽に利用できる一方でセキュリティ面の不安も残ります。
時代が進むにつれますます重要になってくる情報セキュリティについてこちらの記事情報セキュリティーとは?個人・企業別の対策や資格の種類など網羅的に解説で詳しく解説してありますのでぜひ参考にしてみてください。
Google Bardの今後
ChatGPTを開発したOpenAI社の独占状態にあったAIチャットサービス市場に、Google社が参入したことで競争が生まれ、質やサービスの向上が見込まれます。また、Google社は世界に誇る検索エンジンを活かし、高いアドバンテージをもつChatGPTとどう競争していくのか、注目の的となっています。
まとめ
私たちの仕事や生活を大きく変えると言われているAIチャットサービスに、検索エンジン大手のGoogle社が参入し、注目度がさらに高まりました。先行しているChatGPTと比較しながら賢く利用したいものです。
最後のチェックポイント
- Google BardはGoogle社が開発したAIチャットサービス
- 質問をするとまるで人間のように巧みな回答をする
- 文章だけでなくプログラミングも得意
- ChatGPTよりも使い方が簡単
- 料金は無料