【ChatGPT】GPT-4 Turbo登場!使い方と料金体系を解説
はじめに
- GPT-4 Turboは2024年4月にリリースされたGPT-4の強化版言語モデルです。
- GPT-4 TurboはAPIを通じて多様なアプリに組み込むことができます。
- ユーザーのニーズに応じた複数の料金プランが提供されています。
- API使用時にはリクエスト量に基づいたトークン消費があります。
- データのプライバシーとセキュリティ、正確性は利用時に重要な考慮事項です。
GPT-4 Turboとは?
GPT-4 Turboは、最新の人工知能技術を駆使した、高性能なAIモデルです。2024年4月からChatGPT有料版で使えるようになりました。
従来のモデルを超える処理速度と拡張された機能を持ち、多様な分野での活用が期待されています。このモデルはとくに、リアルタイムの応答速度や大量データの処理能力が求められるビジネスやクリエイティブ業界において、その真価を発揮します。
GPT-4 Turboの新機能とは?GPT3.5、GPT4との違い
GPT-4 Turboは、前モデルのGPT3.5やGPT4と比較して、処理速度の向上と精度の改善が特徴です。とくに、高度な自然言語処理能力により、より複雑な文脈を理解し、ユーザーの意図に沿った応答を生成することが可能になりました。
下にそれぞれのバージョンの特徴をまとめました。
GPT-3.5 | GPT-4 | GPT-4 Turbo | |
---|---|---|---|
文字数目安 | 入力可能な文字数は約2,500文字 | 入力可能な文字数は約25,000文字 | 300ページにおよぶ文章量 |
学習データの新しさ | 2021年9月までの情報をもつ | 2021年9月までの情報をもつ | 2023年12月までの情報をもつ |
コンテキストウィンドウ | 16K | 32K | 128K |
GPT-4 Turboでは300ページにおよぶ文章量が入力可能になりました。これは文字に換算すると数万文字になります。
また、表にある「コンテキストウィンドウ」というのは、ChatGPTが回答を生成する際に使用するテキストの量のことです。この値が大きいほど、一度に処理できる量が大きいと考えてください。
GPT-4 Turboでは128Kとなり、より大量かつ複雑なテキストに対応できるようになりました。
GPT-4 Turboが可能にすること
GPT-4 Turboは、その進化したAI能力により、ビジネスの自動化、創造的なコンテンツ生成、教育ツールとしての応用など、幅広い可能性を開いています。
リアルタイムでの高度な問い合わせ対応、大規模なデータセットを用いた分析や予測、そして動画制作におけるシナリオ生成など、従来のAIよりも高度で複雑なタスクをこなすことができます。
さらに長文を入力できるように
それぞれのバージョンの特徴をまとめた表に記載してある通り、GPT-4 Turboでは処理能力が大幅に向上し、以前のバージョンと比較して、より大量かつ複雑なテキストの入力に対応できるようになりました。
コスト削減を可能に
上記の大量なテキストを入力できるようになったことに伴い、入力および出力の料金が改訂されました。実際の金額は後述しますが、おおむね処理能力の向上とともにコストも下がる結果となります。
学習データの最新化
これまでのChatGPT(GPT-3.5、GPT-4)は2021年9月までの学習データを保持していましたが、GPT-4 Turboでは2023年12月までの学習データにアップデートされました。
回答の音声出力が可能に
ChatGPTへの音声での入力は2023年9月に対応されましたが、GPT-4 TurboではAPIによる音声出力にも対応しました。
画像を使った処理の強化
GPT-4 Turboでは「GPT-4 Turbo with vision」という機能が搭載され、画像処理の機能が強化されました。画像での入力だけでなく、画像を読み取り要約したテキストを出力や、画像のキャプションを出力といった処理が可能になっています。
プログラミング機能が強化
プロンプトで指示することにより「XMLで回答を出す」といった処理が可能になりました。
GPT-4 Turboの使い方
GPT-4 Turboを活用する方法は多岐にわたりますが、とくに技術に精通したユーザーや開発者はAPIを通じてこの強力なAIを組み込むことができます。
APIを使用することで、独自のアプリケーションやサービスにGPT-4 Turboの機能を容易に統合し、カスタマイズしたユーザーエクスペリエンスを提供することが可能になります。このセクションでは、APIを利用したGPT-4 Turboの基本的な使用方法について解説します。
APIで使用
GPT-4 TurboをAPI経由で使用する際は、まずAPIキーを取得し、必要な設定を行うことがスタート地点となります。
開発者は公式ドキュメントを参照し、自身のアプリケーションにAPIを適切に組み込むことで、テキスト生成、言語解析、自動応答システムなど、さまざまな機能を実装することができます。APIのリクエストはJSON形式で行い、レスポンスも同様に受け取ります。このプロセスにより、GPT-4 Turboの能力をフルに活用したアプリケーションの開発が可能となります。
GPT-4 Turboの料金体系
GPT-4 TurboはChatGPT有料版でのみ使用可能なため、導入を検討する際はその料金体系を理解することは重要です。ユーザーのニーズに合わせた柔軟なプランが提供されており、使用する機能やサービスの規模によって、コストが異なります。
ここでは、個人ユーザー向けと企業向けについて、どのようなユーザーでもGPT-4 Turboを効果的に利用できるような料金プランについて詳しく見ていきます。
有料版の料金について
GPT-4 Turboの有料版は、ユーザーが必要とする性能やサービスレベルに応じて、異なる料金プランを用意しています。基本的なプランから高度なカスタマイズが可能なプランまで、幅広く選択できるため、小規模プロジェクトから大規模なビジネス運用まで、様々な用途に適応します。プランには通常、月額料金が設定されています。
Plus | Team | Enterprise | |
---|---|---|---|
ユーザー | 個人向け | 企業向け(小規模) | 大企業向け |
利用金額 | 20ドル/月 | 30ドル/人(月額) 25ドル/人×月(年額) | 企業ごとに異なる |
使用可能モデル | GPT-4、GPT-4o、GPT-3.5 | Plus に含まれるものすべて | Team に含まれるものすべて |
応答時間 | 無料版より速い | 無料版より速い | 最速 |
コンテキストウィンドウ | 32K | 32K | 128K |
学習に使用されるか | オプトアウト可能 | 使用されない | 使用されない |
なお、現在の正確な料金は、OpenAI公式ホームページをご覧ください。
参考:OpenAI │ ChatGPT Pricing
API利用におけるトークンの使用料金
GPT-4 TurboをAPI経由で利用する際、トークンベースの料金システムが適用されます。トークンとは、ChatGPTにおけるテキスト処理量の基本となる単位です。
英語では基本的に1単語が1トークンとなりますが、日本語では1文字につき1~3トークンに換算されるといわれています。
つまり、英語と比較して日本語はトークンの消費量が大きくなりがちです。この点は少々注意が必要かもしれません。
トークンの使用料金は、使用するGPTのバージョンごとに違います。詳しくは下記表を参照してください。
GPT-3.5 Turbo | GPT-4 | GPT-4 Turbo | |
---|---|---|---|
料金(入力) | 0.0005ドル/1 Kトークン | 0.06ドル/1 Kトークン | 0.01ドル/1 Kトークン |
料金(出力) | 0.002ドル/1 Kトークン | 0.12ドル/1 Kトークン | 0.03ドル/1 Kトークン |
コンテキストウィンドウ | 16K | 32K | 128K |
なお、現在の正確な料金は、OpenAI公式ホームページをご覧ください。
参考:OpenAI │ Pricing
GPT-4 Turboを利用する際の注意点
GPT-4 Turboを使用する際には、その強力な機能を最大限に活かしつつ、いくつかの重要な注意点を留意する必要があります。これらの注意点は、ユーザーが安全かつ効率的にGPT-4 Turboを運用するための基本となり、長期的な利用においても良好な結果を保証するために不可欠です。
情報の正確性を常に留意する
GPT-4 Turboは高度なAIですが、提供する情報の正確性については常にユーザーが検証する必要があります。
なぜなら生成AIは「正しい可能性がもっとも高いと考えられる回答をする」ものであり、それはそのまま「回答が毎回必ず100%正解とはいえない」ことを意味するからです。
とくに、重要な意思決定や専門知識が求められる分野での利用の際には、AIが生成した内容を専門家が確認し、裏付ける必要があるでしょう。
誤情報を防ぎ、信頼性を高めるためには、出典や根拠を確認することが重要です。
API使用時の制限と利用コスト
APIを介したGPT-4 Turboの利用には、リクエストの頻度やデータの量に応じた制限が設けられており、これらの制限を超えると追加料金が発生する可能性があります。利用者は、契約プランの範囲内でAPIを使用するよう注意し、コストが予期せず増加することを避けるための管理を徹底する必要があります。
プライバシーとセキュリティに関する考慮事項
ほかのバージョン同様、GPT-4 Turboを使用する際には、ユーザーのプライバシーとデータセキュリティの確保が非常に重要です。
ChatGPTを含む生成AIは入力されたデータを学習に使用するからです。
個人情報や企業秘密を含む可能性のあるデータを扱う場合、これらが第三者に漏えいしないよう、APIの安全な利用方法やデータの取り扱い方針を事前に理解し、適切な対策を講じることが求められます。
法人で安全にChatGPTを使う方法
法人でChatGPTを安全に使用するためには、セキュリティやプライバシーの要件を満たしたサービスを選択することが重要です。法人利用者は、データの機密性を保持しながらもAIの能力をフル活用したいと考えています。
企業向けに特化したChatGPTサービスは、これらのニーズに応えるためにカスタマイズされたセキュリティ機能や利用規約を提供しています。
企業向けChatGPTサービス「NewtonX」
「NewtonX」は企業向けに特化したChatGPTサービスであり、業界のセキュリティ基準に準拠しつつ、強力なAIアシスタント機能を提供します。
NewtonXは、データの暗号化、アクセス管理、ユーザー認証などのセキュリティ対策を施し、企業の機密情報を保護しながら動画制作のプロセスを支援します。
NewtonXを利用すると、個人情報をChatGPTに渡さずに回答のみをさせるといった利用の仕方が可能になります。
企業はこのサービスを利用することで、創造的なコンテンツの生成、データ分析、カスタマーサポートなど、多岐にわたる業務を効率化できると同時に、情報セキュリティのリスクを最小限に抑えることができます。
まとめ
この記事では、最先端のAIモデル「GPT-4 Turbo」の登場により、私たちのビジネスや日常生活がどのように変わるのか、そしてこの革新的なツールをどのように活用していくのかを解説しました。GPT-4 Turboの使い方から料金体系、さらに利用時に考慮すべき注意点に至るまで、ユーザーが知るべき重要な情報を網羅。GPT-4 Turboは、その高度な機能性と柔軟な料金プランにより、さまざまな分野での活躍が期待されます。
正しい知識を持って、この新しいAIの力を最大限に引き出しましょう。