SIerはやめとけって本当?現役SEに実態を聞いた結果、衝撃の事実が判明..
はじめに
採用課所属。ITエンジニア採用担当
新卒入社後IT営業として活躍
IT業界で10年以上働くベテランITエンジニア
今回はSIerはブラックなの?というテーマでお話します。今回はベテランシステムエンジニア(SE)のたくさんをゲストにお呼びして色々と質問させていただきました。
この記事は動画『ITサプリ』で配信している内容をもとにテキスト配信しています。ITサプリは未経験からIT業界へ転職したい方に向けて情報配信をしているYouTubeチャンネルです。IT業界で働く上で役立つ知識を発信していますので動画でもお楽しみください。
たく
この業界で十数年携わっているたくです。よろしくお願いします。
みい
今回はですね、SIerは本当にブラックなの?というテーマで、こちらで色々と調べてきたので、簡単に色々と質問させていただけたらなと思ってます。
SIerは人材不足って本当?
みい
まずは一つ目なんですけど、SIerは人材不足なんじゃないか?という話を聞きますが、実際のところいかがですか?
たく
人材不足というのも色々レベルがあると思うんですけど、お客様がシステム開発担当の人を募集するときに、人材を探すんですけども、マッチする人を探すのがなかなか難しかったりするんですよね。ていうのも、今のIT業界が全般的に知識がある方のニーズが高いので、そういった意味では人材不足かなと思いますね。
みい
具体的に一つの案件についての規模感、平均的にこのぐらいの人数がアサインされてるなという数のイメージってありますか?
たく
場合によりけりで1ヵ月に1回1~2人ということもありますし、工程ごとで10~20人とか、ドカンと募集されることもあります。
20人人材が必要な時に全員が同じ経験していることって、なかなかないじゃないですか。そういったところに未経験者が入ってもらって、経験のある人と浅い人セットだと入りやすいかもしれませんね。
みい
全員が全員できるっていうよりかは、少し教えながら一緒に進めていく場合もあるっていうところですか?
たく
そうですね。未経験者が全然仕事に入れないっていうことはないので、チャンスがあれば大丈夫だと思います。
みい
なるほど、経験者が足りていない分入りやすいかもしれないですよね。
たく
そうですね。
急な仕様変更があるって本当?対処方法は?
いし
案件を担当する中でお客さんからの急な仕様変更って結構あるのかなって思うんですけど、実際はどうなんですか?
たく
たくさんあります。
いし
そうなんですか。
たく
はい、そこはもう常々って感じで、リリース直前になってこうしてほしいと変更が入ることもあります。
いし
どういったフェーズで開発途中での変更は一番多いんですか?
たく
開発途中って実は少ないですね。ていうのはお客さんが実際に出来上がったものを確認するフェーズが後ろの方にあるんですけど、そういったときにこういうつもりじゃなかったということがよくあるので、開発完了後に変更点が比較的多く出ます。
いし
そういったときはどうするんですか?
たく
予算と優先順位の内容次第ですね。どうしても入れてほしいんだっていうお客さんはやっぱりいますし、そこは可能な限り要望に応えるのもシステムエンジニアの仕事の一つかなと思いますね。
いし
それは追加のスケジュールをもらう場合が多いですか?それとも納期はここでやってくださいって決まっているパターンが多いですか?
たく
だいたい本当のリリースの納期って変わらないんですよ。大きいプロジェクトだと広告とかプロモーションも同時並行で準備を行っているので、その日に合わせて裏で動いてるんですよね。後ろは決まっているじゃないですか。システム開発はそれに合わせなきゃいけないので頑張るしかないところですね。
いし
そうなんですね。
たく
はい、どうしてもっていうときはリリース後もバージョンアップという形で修正できるので、そこはもうお客さんとの調整次第ですね。
いし
調整するのはシステムエンジニアの方がやられるんですか?
たく
はい、そうです。上層の方々、あとはお客さんと一緒に話して決める形ですね。
いし
急に要件が入ってきたときは、深夜まで対応されることもあるんですか?
たく
もちろん納期を守るっていう意味では残業はありますが、昔と比べたら少なくなったかなっていう感覚はありますね。チームのバランスも踏まえて、この日はすごく残業するという日もあるかもしれないです。けど、終わった後にちゃんと休むようにするとか、調整していますね、今は。
いし
残業する時はするけど、帰れる時は帰るということですね。
たく
そうですね。
みい
お客様の要望に対して納期がすごく短いとか予算がすごい少ないということもありますか?
たく
システム開発が終わる期限は決まってるんですね。「そこまででなんとしてでもやってくれ」という要望がある場合もあります。そういった時にすべて応えられるかというと、可能な限りやりますけどすべては難しい時もあります。
じゃあどうやっていくかっていったら、予算やリリース日の制約にあわせて、機能を削って最小限これだけできればいいですかというように、提案をしたり逆に納期が短いので予算をもう少し増やしてくれませんかという交渉をしたりします。仕事量は決まっているので、それをやる人数が少なかったらできません。その分の予算を上げてくれと調整をします。お客さんとの話し合いでどれだけ理想と現実の距離を短くできるかかなって感じです。
みい
たくさん自身は実際に、この要件に対して「絶対に納期短すぎるだろ」と感じた経験はありますか?
たく
もちろん何度もありますね。
みい
そうなんですね、結構多かったりするんですか?
たく
そんなのはしょっちゅうですね。
みい
話し合い進めていく中で、「やっぱこの案件白紙で」ってなることはありますか?
たく
結構話が進んでいって仕事が流れるっていうことはなくはないですね。
SIerのクライアントさんとの対人関係について聞かせてください
いし
対人関係でクライアントさんとうまくいかないとか、うまく指示が降りてこないとか、そういったことはありますか?
たく
はい。あります。お客さんて本業があるんですよね。本業に加えてシステム開発も行うので、兼務の人が結構多いんですよ。SEはシステム開発だけやっていればいいというイメージがあるかもしれませんが、実際にはお客さんとのやりとりが何度も発生するので、こちらから質問を投げても返事がないことがあります。返ってくるのが遅いとか。
いし
他にも何かこういうことが大変だったなと感じることはありますか?
たく
メールとか文章で送ると認識が合わない時があるんですよ。そういう時は最終的なところは電話の確認の方が大事ですね。もちろんミーティングで対面で話せるとか。認識のすり合わせが結構重要です。
SIerはブラックって聞くけど実際働いてみてどうですか?
みい
今回は色々質問させていただきましたが、正直私が調べた中では、やっぱり残業が多いイメージがすごく強くて、どうしてもブラックじゃないかって印象があるのですが、たくさんは実際にはどう思われますか?
たく
ブラックもホワイトも両方あり得ると思っています。そこはプロジェクト進行におけるSE(システムエンジニア)の力次第かと思っています。スケジュール進行ですとか、まとめる力があれば全然ホワイトにもなり得ます。今まで経験した中でいうとお客さんのやりとりとか、メンバー間の管理がうまくいっていないところはブラックに陥りやすいですね。
お客さんの要望が多いと仕事が増えるじゃないですか。仕事が増えるのをどう抑えるかっていうのはPM(プロジェクトマネージャー)、PL(プロジェクトリーダー)とかSEの仕事だと思います。うまく調整ができれば仕事が減るので、ホワイトになっていく。逆に抑えられなかった場合、仕事が増えて残業になる。そのバランスをどうできるか次第かなって感じますね。
みい
残業が一概に全部多いっていうわけでもないっていうところですよね。
たく
そうですね。私自身ホワイトなところも、超ブラックなところも経験しました。超ブラックなころは管理者が全然ダメで、人がついていかない感じでしたね。
いし
コミュニケーション力も必要だなってところですよね。
たく
そうですね。
みい
ありがとうございます。
まとめ
現役でITエンジニアとして活躍されているたくさんに実際に働く現場の視点でSIerはブラックなの?というテーマでお話を聞きました。
SIerだからブラックということではなく、取り仕切るSEやPM・PLといったプロジェクト管理をする力量次第ということですね。ホワイトな環境で働くためにはまずは自分の技術力を上げ効率よく仕事ができるようになること、そしてリーダーの立場になったらコミュニケーション力を身に付けて、予算や人員と工数の配分をうまく調整できるようになることが近道ということになりそうです。
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