内定につながる自己分析のやり方。誰でも無料で簡単にできる効率的方法
はじめに
就職活動中におこなわれる自己紹介や自己PRでは、自分の強みや特性、長所や短所などをアピールする機会があります。そのとき自己分析を行っておくと、自分自身をよりいっそう強くアピールできるでしょう。自己分析とは自分の強みを見出すための大切なプロセスです。
自己分析とは
就職活動の自己PRや面接時に役立つ自己分析ですが、実は就職活動以外でも役立つ場面はいくつもあります。
仕事とプライベートとのバランスのとり方や、やりたいことをなし得るために必要な収入、効率的な時間の使い方などが自己分析により見えてきます。その結果、やりたい仕事や自分にあった職業を見つけ出すこともできるでしょう。
自己分析から自分の強みが把握できれば、志望する企業でどのように自分が活躍できるのかのビジョンが明確になるでしょう。企業に自分がどのように貢献できるかを強くアピールし、印象づけるためにも自己分析は重要です。
自己分析の簡単なやり方
自己分析のやり方にはいろいろな方法があり、そのなかでも最も簡単な自己分析は、過去から現在を振り返る方法です。その時々に起こった印象的なできごとや、習得したスキルや経験したことを振り返っていきましょう。
自己分析は就職活動だけではなく、社会人が転職活動を行う際も大変役に立ちます。できることを丁寧に整理していくことで、志望動機が明確になるでしょう。具体的なエピソードなども盛り込めるため、強い印象を面接官に残せます。
過去の経験を洗い出す
自己分析のメインの作業では、今までの過去を振り返り、経験を洗い出していきます。できるだけ丁寧に少しずつ過去を振り返り、次々とあげて行きましょう。
どこでどのような知識を得たのか、その知識はどのような結果を導き出したのか。その知識を得るためにどのような努力や苦労をしたのかなど、1つ見つけたキーワードから、付随するものを紐解いていきましょう。できるだけ詳しく細かく洗い出すことで、あなたの積み重ねてきたキャリアが明瞭になっていきます。
次々と洗い出す作業は、最初は時系列などがバラバラでも構いません。とにかく思いつく限り出していき、最終的に時系列にしなおせばいいのです。逆に整理しないで書き出すなどしていったほうが、新たな記憶を引き出すこともありえます。
洗い出した過去の経験は、最終的には図や表にし時系列でどの経験がいつごろのものかなど、ひと目で把握できるようにまとめていくといいでしょう。その作業はまさに自分の人生の棚卸し作業になっていきます。
過去の出来事に「なぜ?」と深堀する
自己分析では、過去から現在までの体験や経験を洗い出す作業が重要です。しかし洗い出すだけでは本当の意味での自己分析には至りません。大切なことは、洗い出した過去の自分に起こった経験を深堀りしていく作業です。
たとえば自己分析から見えてきたご自身の強みが「協調性」だとします。ではなぜ「協調性」だと思ったのかを説明できますか? 「リーダーシップ」であっても「気配りができる」でも同じで、その答えにたどり着くまでにあった過程を理解するために、「なぜ?」と深堀りすることが必要です。
また「なぜ?」と深堀りすることは、1度や2度ではまだまだ薄っぺらいものになってしまいかねません。そこで深堀りする作業は、最低でも5回は行なうようにしましょう。深堀りすることで真因につながります。
深堀りすることは自分の内にあるものを分析する作業になります。過去を洗い出して細かく深堀りしていけば、いざというときにどのような質問をされても、軸がブレることなくきちんと即答できるでしょう。
取り組んで学んだことを挙げる
経験や体験を洗い出し、ひとつずつ深堀りする作業を行ったあとは、今までに得た知識やスキルをどのように学び、どのような取り組みを行ったかもあげていきましょう。学んだことや学ぶために取り組んできたことをあげていくことで、企業や仕事に対しての自分のアイデンティティーを考えられます。
学んだことや学ぶために取り組んできたことをあげていくときにも、深堀りは大切な作業です。なぜその学びを選んだのか、身につけるためにはどのような対策をおこなったのか。目標はあったのか、成果はでたのかなど、さまざまな視点から「なぜ?」を見つけ、最終的にその学びがどう生かされていくのかを深堀りし把握していきましょう。
学んだことから嬉しかったことや、やりがいを感じられたことなども、思いつく限りあげていきましょう。学んだ結果に表彰や評価などを受けた場合も忘れずにあげておいてください。結果や過程を整理することで、学んだことが1つではないことに気づくかもしれません。
じっくり取り組む自己分析の方法
簡単な自己分析の方法でも、丁寧に時間をかけて分析していけば、自分のキャリアの棚卸しができます。またさらに他の方法を取り入れることで、じっくりと自己分析をすることもできるでしょう。
- ノートに自分の今までの人生をかき出す
- 自己分析の本を読んでみる
- マインドマップを作成してみる
これら3つの方法を実行することで、じっくりと腰を据えて自己分析をおこなうことが可能となります。丁寧に時間をかけて行えば行なうほど、見えていなかった自分の強みが見えてくるはずです。
ノートに自分の今までの人生をかき出す
自己分析を行なう場合は、「自己分析ノート」なるものを作ってみましょう。どのようなノートに書けばいいかなど、自己分析ノートに対する正解があるわけではありませんが、できればA4サイズなどの使い慣れたサイズがオススメです。書き込むことが多いので、書くスペースが十分にあり、使いやすいサイズがいいでしょう。
ノートには幼少期から中・高・大学から現在までの自分史を作成していきます。1つのことに対し1ページを使うぐらいの気持ちで、細かく丁寧に洗い出し、書き込んでいくことがポイントです。
書き方の例:
1つの問いかけ→回答→「なぜ」の深堀り→最終的に感じたこと(思ったこと)
「なぜ」と深堀していく作業もおこないますので、1つの項目に対し十分なスペースを確保しておきましょう。
自己分析の本を読んでみる
自己分析については、やり方などを含め書籍などから学ぶこともオススメです。ここでは自己分析に関する書籍を3冊ご紹介します。
1.受かる!自己分析シート
この本では失敗例を多く掲載しており、客観的な自己分析が行いやすい流れになっています。自己分析とはなにかという基礎的な部分を網羅した最初の1冊的存在。
2.世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
人生全般において自分のやりたいことが漠然としか見えなかった人向けに、8つの流れから思考を整理していきます。人気ブログの書籍化なこともあり、読みやすい文体も特徴的。
3.さあ、才能(じぶん)に目覚めよう
アメリカで開発された「ストレングスファインダー」を軸に、自分の強みを見つけるための工程をわかりやすく紹介。自分自身を客観的に分析でき、読んでいくうちに強みを与えてくれるため、転職・就職だけではなく、社会人にも読んで欲しい内容です。
マインドマップを作成してみる
オンライン上にもマインドマップを簡単に作成するサービスや、無料で使用できるツールなどもありますが、書籍でも紹介されていますのでご紹介しておきましょう。
1.ザ・マインドマップ (日本語)
マインドマップの基礎的な部分から、細かなルールまでを網羅した本書。マインドマップの特徴と同じく、図や絵を用いた説明が特徴的でわかりやすい。
2.ふだん使いのマインドマップ 描くだけで毎日がハッピーになる
マインドマップとは何かという基礎的な部分をしっかり学べる、最初の1冊的存在。普段使いを意識した説明などもあり、初心者の方でも読みやすい点が特徴。
3.考えがまとまる!マインドマップ実戦勉強法 (日本語)
マインドマップの可能性を広めるべく、思考の整理法を丁寧に紹介。実践例は少ないため、マインドマップの本質的な部分を知ることに特化した1冊。
まとめ
就職活動中や社会人になってからなど、自己分析はさまざまなシーンで活用できます。しかし自己分析はどれだけ丁寧にできるかが勝負でもあるため、やり方やコツを理解していなければ、大変な時間がかかってしまうかもしれません。
だからこそここで紹介した書籍やマインドマップ、自己分析ノートなどを駆使し、スムーズに自己分析がおこなえる体制を目指しましょう。
自己分析で現在まで自分が歩んできた道筋や、努力・結果を深堀りしていくことは、必ず自分自身の強みを見つけることへつながります。自分の強みを武器に、なりたい自分、やりたいことの実現を目指しましょう。
最後のチェックポイント
- 自己分析は自分の過去を振り返る「自分史」作りから
- 「なぜ?」「どうして?」の深堀りで強みを見つける
- 過程と結果、そこから何を得たかの学びを整理
- 自己分析ノートで自分史を書こう
- 書籍から自己分析を学ぶこともできる