ウェブ解析士とは?資格試験の種類やメリットをウェブ解析士マスターが徹底解説
はじめに
ウェブマーケティングを体系的に学ぶ上で「ウェブ解析士」という資格取得が近道です。本日は「ウェブ解析士」で最も難関な資格、ウェブ解析士マスター保持者でもある河原 光喜が「ウェブ解析士」についてご紹介します。
ウェブ解析士とは
ウェブ解析士とは『「ウェブ解析」について、「体系的に学べる環境」「スキルの評価基準」を設け、必要な能力や知識を身につけられる資格』(公式サイトより引用)になります。
具体的には「ウェブ解析士」「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」の3つの資格で構成され、コンピューター試験の他、レポート作成や分析課題など実務課題の評価で合否が決まります。 特徴として、試験課題の中で実際にレポートを作成して評価を受ける点に特徴があると言えます。
ウェブ解析士
ウェブ解析やウェブマーケティングの基礎知識を習得するための資格です。共通の用語認識があることで業務の遂行や効率向上が可能になります。
試験概要
学習内容 | ウェブ解析に関する基本的な用語と計算方法 アナリティクスツールを使い、報告書が書けるようになる |
メイン受講層 | ウェブのディレクター、マーケター、広告プランナー・セールス |
標準勉強時間 | 20時間 テキストを基に勉強を行い、勉強時間は約2週間が目安 |
受験料 | 試験 17,600円(税込) 講座 11,000円(税込) |
取得の流れ | ①試験申込後、主催者と連絡をやり取り(入金対応や各種連絡など) ②試験当日、インターネットにつながるPCを用いて受験 ③試験合格後2週間以内にGoogle Analyticsを用いた分析レポートを作成・提出 ④試験結果および分析レポートの採点結果にて、合否判定 (ウェブ解析士資格取得の流れ) |
備考 | 自習による学習が難しい場合は事前に講座を受講して、講師から教わることも可能 試験はテキストの参照が可能で、自宅でオンライン受験が可能 |
上級ウェブ解析士
ウェブ解析やウェブマーケティングの知識を応用して、施策立案や提案スキル向上を目指します。正しく施策立案や提案が行えることで、事業の成果を上げることができます。
試験概要
学習内容 | ウェブサイトの全体構成を理解し、基準値と比較しながら課題点を明らかにできる フレームワークを活用し、施策を立案。KPIの設計ができるようになる |
メイン受講層 | ウェブ解析士の受講層に加え、コンサルタントや経営企画に近い業務を行う方 |
標準勉強時間 | 40時間 ウェブ解析士の資格を持っていることが受講条件 提供される教材を基に学習を行い、勉強時間は約1.5ヶ月が目安 |
受講料 | 88,000円(税込) |
取得の流れ | ①講座申込後、主催者と連絡をやり取り(入金対応や各種連絡など) ②主催者よりオンライン教材の提供・事前学習および事前課題の作成・提出 ③講座Day1受講 ④中間課題の作成・提出 ⑤講座Day2受講 ⑥修了課題の作成・提出 (上級ウェブ解析士資格取得の流れ) |
備考 | 同じ受講生同士で連携を取り合い、課題に対応することが推奨される 学習内容は事前にオンラインで教材などが共有される 講座では質疑応答や、同じ受講生とのディベート課題などがある |
ウェブ解析士マスター
ウェブ解析士講座の講師として、教育や技術の指導を行えることを目指します。マスターからの教育研修を通じて、組織全体の能力底上げが行えるようになります。
試験概要
学習内容 | 各講座の内容を習得し、分かりやすく教えることができる 受講生のお手本となるべき分析対応およびレポーティングができる |
メイン受講層 | インストラクターとして活躍したい方 |
標準勉強時間 | 100時間 上級ウェブ解析士の資格を持っていることが受講条件になる 提供される教材を基に学習を行い、取得まで約3ヶ月が目安 |
受講料 | 330,000円(税込) |
取得の流れ | ※課題や流れに都度変更があるため要確認 例としては ・4~5回程度の講座を受講する ・レポート作成の課題 ・講座のロールプレイング試験 ・オリジナルの有料セミナーを開催 ・講座の開催 など |
備考 | 上級試験以上に受講者同士や講師との連携が重要になります。 学習というよりも、与えられた課題に対しての取り組みや対応に重点がおかれ、講師候補生として経験を積むイメージです。 |
資格に関するTIPS
資格取得のメリット
ウェブ解析士資格取得のメリットは「総合的な内容が体系的に学べる」、「課題対応により実務に即した体験ができる」の2点が大きく挙げられます。
ウェブマーケティングに関わるスキルは、プログラム言語やサーバー知識と違い、経験的な影響が大きいスキルになります。そのため、自身の経験以外に学ぶ機会が少なく、全体を把握することが中々ありません。ウェブ解析士試験はウェブマーケティングに関わる内容を体系的にまとめられており、全体感を把握することが可能となります。
また、ウェブ解析士試験ではレポート作成などの課題があり、実際のツールやデータに触れることができます。未経験の内容について、実務に近い対応の経験を積むことができ、かつ一定の能力があると認定を受けられます。
全体感を把握して経験を積むことで、施策立案の選択肢を一通り揃えることが可能となり、マーケターとして上流工程に関わりたい方のアピールポイントとなるでしょう。
どこまで取得するのがオススメか
施策立案を行いたい方は上級ウェブ解析士まで取得すると良いでしょう。
上級ウェブ解析士ではコンサルティングスキルの習得・経験がメインとなっています。計画立案や顧客提案といった分野に活用ができるため、売上に直結する重要なスキルとなります。
委員会制度・分科会制度
ウェブ解析士が他の資格と大きく違う点の1つに、会員同士の縦横の繋がりの強さが挙げられます。
上級以上の試験で受講者同士の連携が推奨されているように、主にFacebookやLINEなどを用いて連絡を取り合い課題対応をします。その流れの延長上として、業務上困ったことなどがある場合に連絡を取りあったり、グループに質問を投げてやり取りをしたりする文化があります。そしてそれらは、有料・無料の勉強会やセミナー、マスターが絡むことでカリキュラムの検討やテキストの編纂の委員会・分科会という形になって、組織運用の原動力となっています。
メリットは、多くの実績を挙げてきた方々の経験や、対応時のポイント・コツなどが効率的に学習できる点です。例えば筆者であれば、モール出店時の考え方のレクチャーを受ける、テレビ出演時の公式サイトのリアルタイムアクセス数の変化を見せてもらう、実際にコンサルティングを行う現場に立ち会わせてもらう、などの貴重な経験をさせて頂きました。 所属会社以外の、仕事に関わる仲間作りの場としても役立つでしょう。
企業研修・大学講義としての講座開催
学び方として、個々人で学んで受講するだけではなく、企業研修や大学の講義として講座を開催することが可能です。
価格は通常の定価が標準となりますが、法人会員価格や学割なども存在しており、通常の個人で受講するよりもお得な料金体系となります。講座開催にあたっては、ウェブ解析士マスターの個々人との交渉次第です。協会サイトの解析士名簿からマスターを選択し、個別に連絡を行って開催を検討してもらう流れになります。
まとめ
ウェブマーケティングは非常に変化の早い業界です。自身の経験だけではすぐに時代に追いつけなくなってしまいますので、ウェブ解析士の勉強を通じて体系的に学びつつ、コミュニティーを通じて色んな方の経験を吸収してみてください。
資格取得・企業研修の相談をする
本記事の作成したのは、以下のリンク先のウェブ解析士マスターとなります。
学卒後、信用調査会社に就職。
調査員として約700社の企業様を担当。
マーケティング施策が得意で、担当の広告商品の売上を前年比160%に伸長させた他、データベース商品の売上を前年比1億円以上増加させた。
IT業界に入り、本格的にウェブマーケティングについて学ぶ。体系的に理解することで施策の選択肢の幅が広がり、Web解析士としても講座開催するなど活躍の場を広げている。