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就活で有利になる資格とは?おすすめ資格と活用法を徹底解説

date2025年02月26日
就活で有利になる資格とは?おすすめ資格と活用法を徹底解説
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はじめに

  • 希望業界・職種に関連した資格をとっておくと就活で役に立つ
  • 日商簿記、MOS、ITパスポート、TOEIC・TOEFLはどの業界でも通用するオススメの資格である
  • 医療事務系資格、基本情報技術者、宅建、社労士は特定業界の就活で大きく有利である
  • 自動車運転免許は入社前に取得する意義は大きく就活でもアピールになる
  • 入社後の資格活用ビジョンまで話せるようになっておくとよい自己アピールができる

就活では必ず資格はとっておくべき?

結論からいうと、就活では資格を必ずとらなければならない、ということはありません。
とくに資格を持っていなくても就活は可能です。ただし、特定の資格を在学中に取得しておくと、面接でのアピールポイントとなります。
したがって、就活での自己アピールに使いたい、特定の業界を目指すにあたって早めに勉強を始めたい、といったときに就活の資格取得はよい選択といえるでしょう。

目指す仕事に関連した資格をとっておくとアピールできる

ただし、目的もなく無差別に複数の資格を取得することは避けましょう。目指す仕事に関連しない資格取得エピソードは、自己アピールとして弱いほか、一貫性がないと判断されマイナス評価になることがあります。
希望する業界・職種の知識を深めるために関連する資格を取得したり、特定の能力を明示するために資格取得を考えたりするなど、目的を持って資格取得を目指すようにしましょう。資格取得の動機が明瞭なため、納得のいく自己アピールが作成できるからです。

就活にオススメの資格10選

世の中には実に多くの種類の資格が存在します。業界・職種によって就活で役立つ資格も多種多様です。
このセクションでは、その中でも就活にオススメの資格を10個紹介します。

日商簿記検定

「日商簿記」は、企業における金銭の流れに関する知識を証明する公的資格です。
企業では3級以上が評価されることが多いです。難易度もそれほど高くないため、まずは3級を目指すのはいかがでしょうか。2級は工業簿記も問題の範囲に含まれるため難易度が上がりますが、学生の間に取得しておくと大変有利といえます。

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

「マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)」は、ビジネス用ソフトの定番であるMicrosoft Officeのスキルを証明する民間資格です。
それぞれのアプリケーションごとに試験があり、さらにWordとExcelには「スペシャリスト(通常)」と、上位版の「エキスパート(上級)」という2種類のレベルが用意されています。
MOSは難易度が高くなく、合格に必要な勉強時間も短めです。また、MOSを持っていると、業界を問わずパソコンを使って一定水準の業務ができる明確な指標になります。このことから、MOSは就活でオススメといえる資格のひとつです。

医療事務関連の資格

医療関連の費用計算は独自の計算方法を使用するため、医療分野の事務作業に必要な知識を証明する民間資格が複数存在します。資格がなくても働けますが、資格を所持していると、医療事務の専門性をアピールできます。
医療事務関連の資格の難易度は高くありません。医療業界で事務を志望するなら、応募の前にとっておくと有利です。

ファイナンシャルプランナー(FP)

「ファイナンシャルプランナー(FP)」は、ライフプランに関わるお金の知識を証明する国家資格です。
結婚・出産や家の購入、子育てなど、ライフプランにはお金の問題がつきものといえます。これらのアドバイスをできるほどの知識を習得しているのがファイナンシャルプランナーです。
ファイナンシャルプランナーは1~3級があり、一般的な就活では3級以上を目指すとよいでしょう。ただし、金融業界では2級以上を求められる傾向があります。

ITパスポート試験

「ITパスポート」は、ITに関する基礎知識を証明する国家資格です。
この試験では、パソコンの基礎知識やITリテラシーだけでなく、経営の基礎知識問題なども出題されます。このため、ITパスポートを所持していると、IT・企業の仕組みに関する基礎的な知識を持っていることを証明できます。このことから、どの業界志望者にも適したオススメの資格です。
基礎知識がない状態からITパスポートの試験勉強をするのは時間がかかりますが、もともとある程度基礎識があるならば、勉強時間は短縮できます。難易度も比較的高くないので、学生の間に資格取得することは十分可能です。

基本情報技術者

「基本情報技術者」は、ITエンジニアが理解すべき基礎知識を習得していることを証明する国家資格です。
この資格がなければITエンジニアの仕事ができないということはありませんが、ITエンジニアを志す人が最初に取得を目指すことになる資格といえます。このため、就活の時点で基本情報技術者の資格を所持していると、ITエンジニア志望として大きくアピールできます。ただし、難易度はやや高めです。

宅地建物取引士(宅建)

「宅地建物取引士(宅建)」は、不動産取引の専門家が有する国家資格です。
とくに不動産業界では、宅建士にしかできない独占業務が存在します。加えて、不動産取引をおこなう事務所では、従業員5名につき1名以上の宅建士を設置することが法律で義務付けられています。そのため、就職・転職で有利な資格の一つとして、常に上位にあげられる人気資格です。
ただし、宅建の合格率は平均16%であり、難易度が高めです。合格を目指すには、隙間時間を有効活用したり、資格勉強の優先順位を高めたりといった勉強方法の工夫が必要でしょう。また、通信講座などで集中的に試験対策をおこなうのもよい方法です。

社会保険労務士(社労士)

「社会保険労務士(社労士)」は、労務や社会保険の専門知識を証明する国家資格です。
この資格を持っていれば、人事や総務(労務管理担当)などの部署で重宝されます。しかし、合格率は平均6.4%と相当低く、難関資格のひとつといえます。このため、社労士の資格を取得するには、充分な試験対策が必要となるでしょう。

TOEIC・TOEFL

英語によるコミュニケーション能力を評価する民間資格が「TOEIC」と「TOEFL」です。
アメリカの団体が主催する資格であり、世界多数の国で試験が実施されているため、「自らの英語力が世界にどの程度通用するか」の国際的な目安になります。
TOEIC・TOEFLともに合否制ではなく、点数で「どれだけ英語によるコミュニケーションができるか」を表現するスコア制になっています。
なお、TOEICとTOEFLの主な違いは次の通りです。

  • TOEIC

    ビジネスシーンでの英語力を評価する目的の試験。マークシート記入式。
    990点満点の試験で、点数は5点刻みで付けられる。平均点は約600点。
    就活では人気の英語系資格で、平均点である600点から英語力が評価される。しかし、外資系のように英語を多用する企業では最低でも700点以上はないとアピールにはならないので注意が必要。

  • TOEFL

    海外留学や海外移住を目指す人のための試験。正式名称は「TOEFL iBT」。
    (注:「TOEFL ITP」という名称の試験もあるが一般的にTOEFLは「TOEFL iBT」のこと)
    試験ではパソコンとヘッドセットを使用し、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4セクションがあり、各セクション30点、合計120点満点。
    日本における平均点は72点だが、海外の平均点は約80点である。
    このことから、国内企業からは70点以上あれば評価されるが、外資系企業や海外勤務志望の場合80点以上を要求される可能性がある。

TOEIC・TOEFL、どちらを受験すればわからないという場合は、国内での就職にはTOEIC、外資系への就職や海外での仕事を視野に入れているならばTOFELと考えるとよいでしょう。

なお、TOEFLは2023年7月26日から、試験時間の短縮や休憩時間の廃止など、試験内容の一部に変更がおこなわれました。2023年より前に受けたことのある人は今一度、試験要綱を確認しましょう。

普通自動車第一種運転免許

日本国内で普通自動車を運転するために必要な国家資格が「普通自動車第一種運転免許」、通称「自動車免許」です。
とくに営業職で求められることが多い資格ですが、営業職以外でも仕事内容によっては自動車免許所持を条件とする求人もしばしばあります。
自動車免許の取得には自動車学校に通う必要があるうえに、勉強時間も長くなりがちです。働きながらの免許取得は負担が大きいため、時間の融通が比較的ききやすい学生の間に免許取得をするのがよいでしょう。大型の休暇に「合宿免許」を利用し、短期集中で試験を突破するのもよい方法です。

資格勉強のコツ

資格試験は独学で挑戦する人が多いでしょう。しかし、わからない部分を適切に指導してくれる人がいなかったり、一人のためモチベーションの維持が難しかったりといった壁にぶつかることもあるかもしれません。
このセクションでは、効果的に資格勉強を進めるためのコツをいくつか紹介します。

事前に勉強時間を適切に見積もる

資格をとる事前準備として、まずは受験を考えている資格の試験内容や受験料、会場、申込方法、難易度といった基本情報を調べましょう。資格通信講座のホームページや資格をテーマにしている個人サイトでは、必要な勉強時間の目安を掲載していることもあります。
これらを活用し、自分がとりたい資格にどの程度の勉強時間が必要か、また、自分がどの程度の空き時間を勉強に使えるかを適切に割り出しましょう。そこから、勉強に当てる期間と、受験日を設定し、資格勉強の計画をしっかり立てることが重要です。

資格学校や通信講座も視野に

資格試験の中には、独学だけでは合格が難しいものもあります。合格率が低く高難易度の資格や、筆記試験に加えて実技試験もある資格などです。独学で合格できる方もいますが、自分にあった勉強方法は人によって異なります。独学に限界を感じる場合は、資格学校の短期集中講座や、通信講座などを受講することも検討するとよいでしょう。費用はかかりますが、その分、プロが用意した本格的な資格対策講座を受けられます。

モチベーションを維持する

長く同じ勉強していると、次第に飽きてきたり、合格への不安を感じたりすることもあることでしょう。継続して資格勉強を続けるには、モチベーションを維持する工夫が重要です。
就活を必ず成功させるという意思を強く持ったり、同じ資格試験を受ける学友と情報交換をしたりするのも、モチベーションをあげるひとつの方法です。
また、前述の資格学校や通信講座で実施される模擬試験は、学習における中間目標となるため、モチベーションをあげる効果があるでしょう。

就活で資格を活用する際の注意点

就活において、取得資格をアピールすることは一定の効果があります。しかし、場合によっては逆効果になることもあり得るでしょう。
このセクションでは就活で資格を活用する際の注意点や、資格取得に向けて勉強中の場合のアピール方法などを解説します。

資格マニアにならないように気を付ける

資格勉強と合格の体験が楽しくなるあまり、資格を多数とるのが趣味となった、いわゆる「資格マニア」というタイプの方々がいます。しかし、就活での資格活用の観点からは必ずしも効果的とはいえません。
関連のない資格を数多く所持していることは、面接官に一貫性に欠ける印象を与える可能性があり、「この人は結局何がしたいのだろう?」という疑問のもとになってしまいます。自分のキャリアビジョンに適した資格を取得することが、効果的な自己アピールにつながるでしょう。

レベルが低い資格は履歴書に書かない

応募書類に資格を記載する際は、その資格のレベルを慎重に考慮する必要があります。たとえば、英検5級は業務レベルの英語力を証明するには不十分な資格です。このような基礎的なレベルの資格を履歴書やESに記入していると、面接官からは「業務レベルの理解が不十分ではないか」などと受けとられかねません。
なお、所持している資格を応募書類に記載しないことは、虚偽申告には該当しません。

効果的な自己アピールのためには、志望業界・職種で求められるレベルに見合った資格を記載することが重要です。

勉強中の資格も履歴書に書く

合格を目指して勉強中の資格も、履歴書の資格欄に記入できます。
「〇〇試験〇月合格を目指して現在勉強中」などというように記しておくと、資格をとる意欲があるというアピールになります。該当する場合は積極的に記入しましょう。

就活における資格の活かし方

資格を取得するということは、あくまで特定分野の知識を証明するものを所持したにすぎず、「とったら終わり」ではありません。知識を実務でどのように活かしていくかがもっとも重要なのです。
たとえば、転職活動において「〇〇資格1級を所持しています!」という事実を述べるだけでは自己アピールとして不十分です。面接官が重視するのは、実務経験とその活用方法だからです。この場合は、その資格を活かして前職でどのような成果をあげたか具体的に説明するとよいでしょう。

新卒就活の場合、当然皆さんは実務未経験です。「入社後は資格の知識を基に、関連業務に積極的に携わり、実務経験を積みたいと考えています」とフォローを入れるとよいでしょう。

まとめ

就活では、資格が必須ではありませんが、希望する業界や職種に関連する資格があると、好印象につながります。
日商簿記やMOS、ITパスポート、TOEIC・TOEFLはどの業界志望でも通用するため、とっておいて損はないオススメの資格です。
また、医療事務関連資格や基本情報技術者、宅建、社労士などの専門資格を持っておくことは、特定業界への就活において大きな武器になります。
自動車運転免許は、とくに車の移動が多い営業職では大変重要な資格です。免許取得にはある程度まとまった時間が必要なため、在学中に取得しておくことをオススメします。

資格を就活で活用するには、取得した資格を通じて、入社後どのように業務に貢献していくかというビジョンを説明できるようになっておくと、よい自己アピールになるでしょう。

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