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【御中の使い方】様・宛との違い・利用シーンと書き方を解説

date2024年11月15日
【御中の使い方】様・宛との違い・利用シーンと書き方を解説
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はじめに

  • 御中は組織に対して使う敬称
  • 個人に対する敬称にはを使う
  • 御中・各位・様などの敬称は重複して使わない
  • 担当者名がわからない場合は「ご担当者様」を使う
  • 手書きの場合はきれいな字とバランスを意識して書く

組織あての敬称である御中について、正しい使い方をご存じでしょうか。本稿では、その他の敬称との違いや御中を使うべき場面について、手書き時の注意点などと合わせて詳しく解説します。正しいビジネスマナーを身につけて、就活や転職を成功に導きましょう。

御中とは

御中(読み:おんちゅう)は、個人名ではなく企業や組織あてに、手紙やメールを送る際に使う敬称です。御中は組織全体に対する敬意をあらわす言葉であり、「御中=その組織の中のみなさま」という意味を持っています。特にビジネスでの正式なコミュニケーションには、欠かせない表現です。

御中を使うシーン

御中は、企業をはじめとした組織あてのメールや文書で、宛名に書き添える敬称です。そのような組織あての連絡には、どのようなものがあるでしょうか。以下の項目では、どのような場面で御中を使うのかを解説します。

企業への問い合わせ

企業への問い合わせには、業務上の確認や質問、担当者をご紹介いただく場合などが該当します。その際の連絡では、企業名や担当部署名の後に御中を書き添えます。

応募書類の送付やお礼

履歴書やエントリーシートを人事の担当部署へ送る場合にも、御中を書き添えて文書を送ります。また、面接後のお礼を担当部署あてに出す場合も同様です。

ビジネス文書の送付

請求書や契約書といったビジネスに関する文書を、担当部署あてに送付する場合も、部署名に御中を書き添えて送ります。やりとりの中で担当者を紹介されることがあれば、以降はその担当者あてに送るようにします。

御中以外の敬称

御中は組織に対する敬称ですが、宛名の敬称は相手によって変わるため、間違えないように注意が必要です。これらの敬称と、使う相手への違いを以下の表にまとめました。

・敬称の対応表

御中企業や部署などの組織に対する敬称
各位集団に属する個々人に対する敬称
担当者などの個人名に対する敬称
行・宛返信用の連絡先につけられる敬称

これらの敬称について、以下の項目でより詳しく解説します。

御中の使い方

御中は企業や部署をはじめ、相手先の組織に使う敬称です。

  • 「株式会社〇〇 御中」
    「株式会社〇〇 人事部 御中」など

各位の使い方

各位は関係者や特定のグループなど、集団に属する個々人に使う敬称です。

  • 「関係者各位」
    「メンバー各位」など

様の使い方

様は担当者などの個人名に対して使用する敬称です。担当者が不明な場合は「ご担当者様」を使います。

  • 「鈴木一郎 様」
    「○○業務 ご担当者様」など

行・宛の使い方

「行」や「宛」は、往復はがきや返信用封筒などの返信先につけられる敬称です。行は組織に、宛は個人に使われますが、そこに厳密な決まりはありません。返信の際はこのままにせず、二本線で消し、組織あての場合は「御中」、個人あての場合は「様」に書き換えて送ります。以下の画像は訂正時の見本です。

行・宛の訂正例を示した図

御中の使用例

ここでは御中を使う際の具体的な例を紹介します。以下では3点、ビジネスメール・手紙や封書・送付状の宛名について解説します。以下の例から御中の適切な使い方の参考にしてください。

ビジネスメールの例

ビジネスメールの場合は、本文の最初に「相手の企業名と部署名+御中」の形で宛名を書きます。以下は履歴書をメールで送る際の例文です。

・履歴書を送付するメールの例文

【件名】
応募書類提出の件/履歴書添付(氏名)

【本文】
株式会社〇〇 人事部 御中

お世話になっております。
○○(氏名)と申します。

ご依頼いただいた履歴書を添付しております。
ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。

また添付ファイルにはパスワードを設定しております。
後ほどパスワードをお送りいたしますので、ご確認いただけますでしょうか。

お忙しいところ大変恐縮ですが、面接の機会をいただけますと幸いです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。

———————
(氏名)
(郵便番号)
(住所)
(電話番号)
(メールアドレス)
———————

手紙や封書の例

手紙や封書に宛名を書く場合は、住所の後に「取引先の企業名と部署名」に御中を書き添えます。その際には、企業名が中央に配置されるよう、バランスを意識してください。差し込み印刷などは、このバランスを考えて調整するとよいでしょう。以下は履歴書を封書で送る場合の記入例と、各部の解説です。

封書の各部の解説図

・各部の解説

表面
① 郵便番号は右上に、住所は右端から記入します
② 企業名と部署からなる宛名は中央に配置します
③ 内容物についてわかるよう履歴書在中と朱書きを入れます
④ 左上に切手を曲がらないように貼ります

裏面
⑤ 封筒の左下、もしくは中央に自分の住所と氏名を書きます
⑥ 裏面の左上に投函日を記載します
⑦ 第三者の開封がわかるように、とじ目の中心に封字「〆」を書き入れます

送付状の例

ビジネス文書を封書にして送る際には送付状(添え状)を添付します。以下の例は、履歴書と職務経歴書を送る際の送付状と、各部の解説です。

・各部の解説

① 送付年月:書類の作成日を右上に記載します
② 宛先:日付から一段下げ、左寄せで記載します
③ 自身の連絡先と氏名:企業名の下に右寄せで書きます。
④ 頭語と挨拶:頭語は拝啓を基本に前置きの文を書きます。
⑤ 本文/応募の経緯:募集を知った媒体について記載します。
⑥ 本文/志望動機・自己PR:簡単な自己PRを書きます。
⑦ 本文/面接の申し込み:結びに面接していただきたい旨を伝えます。
⑧ 結語:右揃えで、頭語を拝啓とした場合は敬具で締め括ります。
⑨ 同封書類一覧:段落を変えて同封書類の内容と枚数を書きます。

御中を使う際の注意点

ここでは御中を使う際に注意するべきポイントを3つ紹介します。

御中は様と併用しない

組織あての敬称である「御中」と、個人あての敬称である「様」は同時に使いません。使うべき敬称は、宛名の末尾が組織か個人かで判別します。

  • 「株式会社○○ 人事部 御中」
    「鈴木一郎 様」
  • 「株式会社○○ 人事部 御中 様」
    「株式会社○○ 人事部 御中 鈴木一郎 様」

手書きの際はきれいな字を意識する

手書きの文書は相手も手に取り、宛名は必ず目に入ります。宛名を手書きにする際は、「企業名+部署名+御中」のバランスにも気を配りましょう。また、きれいな字で書くことを意識して、相手への敬意を示してください。

複数の宛先にまとめて送らない

御中は組織規模の相手に対する敬称です。また仕事上の取引先は、企業名だけでも機密漏洩のリスクが伴います。同一の内容であっても複数の企業に送る場合は、文書やメールは分け、それぞれの宛先に1通ずつ送りましょう。

まとめ

今回は組織あての敬称、御中について、その他の敬称と合わせて解説しました。就活や転職、また日々の業務でも、宛名の敬称は使う機会の多い言葉です。基本を押さえてケアレスミスが生まれないよう、送る前に最終確認をするとよいでしょう。

宛名の敬称を正しく使えるようにしておけば、就活や仕事の連絡で焦ることなく、よい印象につなげられます。正しい使い方を身につけて、円滑なビジネスコミュニケーションを心がけてください。

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