Perplexity AI(パープレキシティ・エーアイ)とは?|機能・特徴・使い方などを徹底解説!
はじめに
- Perplexity AIは、インターネットから即時情報を検索し出典を示す会話型AI
- 直感操作で使い勝手がよく、GPT-4などの多様なAIモデルが使用可能
- 最新データをもとに信頼性のある回答を提供し、専門知識が不要
- 情報リサーチや要約機能があり、日常の効率化に有益
- PC以外にもスマホやタブレットで使え、どこでも情報アクセスが可能
「Perplexity AI」という言葉を耳にする機会が増えているかもしれません。しかし、実際Perplexity AIが何なのか、またどんな特徴や機能を持つのか、使い方は簡単なのか等、詳しい情報を知りたい方も多いでしょう。
この記事では、AI技術の一つであるPerplexity AIに焦点を当て、その基本情報から、ChatGPTとの違い、さらには有料版であるPerplexity Proについてもわかりやすくご説明します。
Perplexity AIとは?
Perplexity AIは、自然言語処理技術を活用した会話型のAIサービスです。2022年に、元Meta社や元OpenAI社などで働いていた複数の研究者によって開発されました。
Perplexity AIの特徴は、リアルタイムの情報をインターネットから検索できたり回答に出典元が記載されたりすることです。そのため、ユーザーが入力した質問や文章に対して、適切な回答を返すことができます。
また、使いやすさにも注力されており、有料プランであればGPT-4・Claude3・DALL-E3などのAIモデルに切り替えることが可能です。
このAIは、学習モデルやアルゴリズムの進化により、より人間らしい対話が可能になっており、ビジネスや教育、日常生活の中で多岐にわたる応用が期待されています。
ChatGPTとの違い
ChatGPTも非常に人気のあるAI対話システムですが、Perplexity AIと比較するといくつかの異なる点があります。ChatGPTは、一般的な会話や特定のトピックについての質問に強いですが、Perplexity AIはより専門的な知識を要する質問に対しても適切な回答を提供する能力を持っています。
また、Perplexity AIは最新のデータに基づいた情報提供に長けており、リアルタイムでの情報更新が求められる場面で大きな強みを発揮します。
Perplexity Pro(有料版)との違い
Perplexity AIには、基本的な機能を無料で利用できるスタンダード版の他に、Perplexity Proという有料版が存在します。Perplexity Proの金額は、月払い20ドルで(年払いでは200ドル)です。
Perplexity Proでは、Copilot が搭載されたProサーチを1日300回まで使用できたり(他の上級モデルと合計すると600回まで使用可能)、ファイルのアップロード回数が無制限にできたり、Discordへの参加が可能になったりします。
以下に、Perplexity AIとChatGPTとの違いを表にまとめました。
Perplexity AI(無料版) | Perplexity AI Pro(有料版) | Chat GPT(無料版) | Chat GPT(有料版) | |
---|---|---|---|---|
開発元 | Perplexity AI | Perplexity AI | Open AI | Open AI |
搭載モデル | ログインなし:GPT-3.5 ログインあり:GPT-3.5/Pro Search(Copilot:GPT-4を基盤としている・4時間内に5回まで) | ・Sonar Large 32K ・GPT-4 Turbo ・Claude3 Sonnet ・Claude3 Opus ・Mistral Large ・Playground ・DALL-E3 ・SDXL など複数のモデルに切り替えが可能 | GPT-3.5 | GPT-4 |
料金 | 無料 | 月額20ドル(月払い) 年額200ドル(年払い) | 無料 | ChatGPT Plus:月額20ドル ChatGPT Team:月額30ドル(月払い)/年額25ドル(年払い) |
アカウント登録 | 不要 (ただし、アカウント取得してログインすると使用できる機能が増える) | 必要 | 必要 | 必要 |
インターネット検索 | 可能 | 可能 | 不可能 | 可能 |
出典元の記載 | あり | あり | なし | 拡張機能を使えば可能 |
スレッド履歴の保存 | ログインなし:不可能 ログインあり:可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
GPT-4の利用回数の上限 | ログインなし:利用できない ログインあり:Pro Search(GPT-4を基盤としているCopilotモデル)の利用は1日に5回まで | Pro Search(GPT-4を基盤としているCopilotモデル)と他の上級モデルを合わせて合計600回まで(うち、Pro Searchの利用は300回まで) | なし (GPT-4の利用自体ができない) | 3 時間ごとに 40 回まで |
なお、Perplexity AIのアカウント取得後にログインを行うとインターフェースの言語設定が行えます。
ユーザー名の横にある歯車マークをクリックして「一般」→「言語」と進み、プルダウンメニューから選択します。
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Perplexity AIの特徴と強み
Perplexity AIは、精度の高い情報提供能力とユーザーフレンドリーな操作性を兼ね備えたAIサービスです。特にその強みは、最新かつ幅広いデータに基づいた分析機能にあり、ユーザーが抱える複雑な問いに対しても、信頼性の高い解答を提供することができます。
また、ハルシネーション(AIが事実と異なる情報を生成すること)はゼロではないものの、専門的な知識が不要でありながら、専門家レベルの情報アクセスを可能にする点も大きな魅力の一つです。
さまざまなAIモデルが使用可能
Perplexity AIは、多種多様なAIモデルをサポートしており、とくに有料版ではそれぞれのモデルが得意とする分野に応じて最適な解答を提供します。
OpenAI社以外にもAnthropic社やMistral社といったさまざまな企業のAIモデルが使用できるのも特徴です。ユーザーは自分のニーズに合ったモデルを選択することで、より高度な問いに対しても、専門的で精度の高い答えを得ることができます。
アカウント登録・ログインが不要
Perplexity AIを利用する際には、面倒なアカウント登録やログインの手続きが一切不要ですので、すぐにAIの機能を試したい方や、手短に情報を得たい方にとっても非常に便利です。サイトにアクセスするだけで、直ちに質問を投げかけることができ、迅速に回答を受け取ることができます。この手軽さは、Perplexity AIが多くの人に受け入れられる理由の一つであり、日々の疑問解決や情報収集を効率的に行いたい方にとって、非常に魅力的な機能と言えるでしょう。
ただし、ログイン後は無料でも使用できる機能が増えますので、他の機能を試してみたい方には、Perplexity AIアカウントの取得をオススメします。
Perplexity AIの主な機能
Perplexity AIは、ユーザーが直感的に使えるさまざまな機能を備えています。最新情報をリサーチするだけでなく出典元の情報をきちんと明記してくれます。また、リサーチ範囲を絞ってくれたり回答内容を自動で要約してくれたりするため、日常生活や業務を効率化するのに役立ちます。
特に、ユーザーフレンドリーなインターフェースは、AIに不慣れな方でも簡単に操作が可能で、誰もが手軽に最新のAI技術を活用できる点が大きな特徴です。
実際に使ってみた
Perplexity AIを実際に使用し、その機能性と効果を検証してみました。以下に、特に注目すべき点をいくつかご紹介します。
出典元の情報が回答に明記される
Perplexity AIが提供する回答には、その情報源が明記されるため、ユーザーは提供された情報の出典を確認し、信頼性を判断することができます。
これにより、ユーザーはただ回答を受け取るだけでなく、どこからその情報が来ているのかを理解し、さらなる自己学習や調査を進めることができます。
今回は、「就職活動にAIを取り入れる方法をいくつか教えてください」という質問を例に解説したところ、下記のように「ソース(情報元)」、「回答」、「関連(関連する質問)」が生成されました。
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最新情報をリサーチしてくれる
Perplexity AIは、インターネット上で公開されている最新の情報をリアルタイムで収集し、ユーザーの質問に対して最適な回答を提供します。この機能は、特にニュースやトレンドに関する質問において、タイムリーな情報を得るのに非常に役立ちます。
以下は、2024年4月30日に、当日のニュースを検索したときのスクリーンショットです。
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また、「Perplexity Labs」からも、リアルタイムの情報を収集できます。「Perplexity Labs」とは、
ホームタブの下記にあるPlayground(遊び場)からアクセスできるテスト用のプラットフォームのことで、そこでは複数の言語モデルを無料で試せます。
参考:Perplexity AI |Perplexity Labs
検索範囲を絞ってリサーチできる
Perplexity AIにはフォーカス機能が搭載されており、検索範囲を特定の分野やテーマに絞ることが可能です。これによりユーザーは、より専門的かつ詳細な情報を得ることができ、質問の意図に合った回答を効率的に検索することができます。
Perplexity AIのフォーカス機能では、ALL(インターネット全体からの検索)以外にも以下のような出力・検索が可能です。
- Writing:インターネット検索を行わずにテキストやチャット形式で文章を生成する機能
- Academic:インターネットに公開されている学術論文サイト内での検索
- Wolfram Alpha:事実に基づいた質問に対して構造化されたデータを使用して計算・返答するサイト内での検索
- YouTube:YouTube内での動画検索
- Reddit(アメリカ発のSNS):ディスカッションや意見などを検索
また、プロンプトに条件を加えることで、より自分が求めている情報を探しやすくなります。以下の画像では、「就職活動にAIを取り入れる方法を教育系のサイトに絞って探してまとめてください」と、指示しました。
※クリックで画像を拡大できます
自動で要約してくれる
Perplexity AIは、大量のテキスト情報から重要なポイントを抽出し、簡潔な要約を生成する機能を持っています。この自動要約は、時間がないときや、情報のエッセンスだけを素早く掴みたい場合に非常に便利です。
また、プロンプトに具体的な要約手順を加えることも可能です。以下の画像では「金子みすゞの人生を3行でまとめてください」と指示しました。
※クリックで画像を拡大できます
1日5回までなら無料でProサーチができる
Perplexity AIでは、有料版であるPerplexity Proの高度な検索機能を、1日5回まで無料で体験することができます。これにより、通常の検索では得られないような深い分析や専門的なデータ収集を、手軽に試すことが可能です。
Proサーチの手順を以下から解説します。
1.「Proモード」をオンにして質問をする(ここでは、「就職活動にAIを取り入れる方法をいくつか教えてください」とした)
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2.「Pro Search」で具体的に尋ねたい項目を選択する(複数選択可)→「送信」をクリックする
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3.回答が表示される(ここでは回答の一部を紹介)
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Perplexity AIはWebブラウザ以外でも使用可能
Perplexity AIは、さまざまなデバイスやプラットフォームで利用可能です。
この汎用性の高さがPerplexity AIの特徴の一つであり、ユーザーは場所やデバイスを選ばず、いつでも知りたい情報にアクセスすることができます。スマートフォンやタブレット、さらにはブラウザの拡張機能を通して、日常生活の様々なシーンでPerplexity AIの力を活用することができます。
スマートフォンでの使用方法
スマートフォンを使って外出先でもPerplexity AIを活用する方法は、とてもシンプルです。
スマートフォンのアプリストアから専用のアプリをダウンロードすると、すぐに質問を投げかけることが可能です。画面に最適化されたデザインで、PCと同じように快適な操作が体験できるため、移動中やちょっとした空き時間にも、手軽に高度な検索を行うことができます。
参考:Google Play|Perplexity – Ask Anything
参考:App Store|Perplexity – 自由に尋ねる
Chromeの拡張機能での使用方法
Perplexity AIは、Google Chromeブラウザの拡張機能としても利用できます。
これにより、ブラウザを使いながら簡単にPerplexity AIの検索機能を活用することができ、作業の効率を大幅に向上させることができます。
Perplexity AI Search
「Perplexity AI Search」とは、Google Chromeの拡張機能の一つで、他のウェブページを閲覧しながら、Perplexity AIのページにアクセスすることができます。
新しいタブを開いたり、検索しなおしたりせずに、現在見ているコンテンツに関連する情報や、追加で知りたいことを即座に検索することが可能になります。
Perplexity AI Companion
「Perplexity AI Companion」は、ユーザーがWebでの検索をより深く、より便利に行えるように設計されたChrome拡張機能です。ワンクリックでAIアシスタントを呼び出し、質問内容に応じた情報を素早く提供してくれます。
質問する際は検索場所を指定でき、「ALL(インターネットの情報すべてから検索)」、「This Domain(開いているページのドメインに限定して検索)」、「This Page(開いているページの中で検索)」から選択できます。また、上部の「Summarize(要約する)」をクリックすると開いているページが英語で要約されます。和訳したい場合は検索窓に「日本語で(お願いします)」と記入して「Enterキー」を押すと日本語に翻訳されます。
Perplexity AIを活用する際の注意点
Perplexity AIは、多くの機能を備えた便利なツールですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。特に、日本語を母国語とするユーザーにとって、言語に関する特性やプライバシーに関わる部分は、注意が必要です。
これらの点を理解し、適切に対処することで、Perplexity AIをより安全かつ快適に利用することができます。以下に、具体的な注意点について詳しく解説します。
日本語での回答が不自然
Perplexity AIは最先端の自然言語処理技術を使用していますが、AIによる翻訳や表現はまだ完璧ではありません。そのため、日本語で回答を受けた際に、文法的に不自然な表現やわかりにくい言い回しが含まれることがあります。
こうした場合、回答の意図を正しく理解するためには、少し余計な努力が必要になるかもしれません。また、必要に応じて質問を再構成することで、より自然で理解しやすい回答を得ることができることもあります。
日本語での質問に英語で返答するケースがある
Perplexity AIを使用する際、日本語で質問したにも関わらず、英語で返答が来ることがあります。これは、AIが最も適切な情報を提供するために、データベース内の英語の情報を選択した結果です。
こうした状況に遭遇した際には、質問文に「日本語で(お願いします)」と明記したり質問の仕方を工夫したりして再度試してみると良いでしょう。
言語次第では回答の内容が異なるケースもある
AIは言語によって持っている情報の量や質が異なるため、質問に対する回答が言語によって異なる場合があります。日本語で質問したときと英語で質問したときに、異なる答えが返ってくることも少なくありません。
もし、より詳細な情報を求めている場合は、複数の言語で質問を試してみるのも一つの方法です。
デバイスから特定の情報が自動収集されるケースがある
Perplexity AIを利用するにあたって、デバイスのブラウザや拡張機能を通じて特定の情報が自動的に収集される可能性があります。
これには使用状況やデバイスの情報が含まれることがあり、プライバシーに敏感な方は特に注意が必要です。AIサービスを利用する前には、プライバシーポリシーを確認し、どのような情報が収集されるのか、その情報がどのように使用されるのかを理解しておきましょう。
参考:Perplexity AI |Privacy Policy
まとめ
本記事では、Perplexity AIの魅力とその機能性についてご紹介しました。リアルタイムで正確な情報を提供する自然言語処理技術や、多岐にわたるAIモデルへの対応、そして使い勝手の良さがこのサービスの大きな特徴です。また、PCだけでなく、スマートフォンやブラウザの拡張機能としても利用できるため、いつでもどこでも気軽に知識を得ることができます。
日々の生活やお仕事に役立つ情報源として、Perplexity AIは強い味方となるでしょう。新しい時代の知識獲得ツールとして、ぜひその便利さを体感してみてください。