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転職は何回までならOK?不利にならずに内定をもらうコツ

date2024年02月07日
転職は何回までならOK?不利にならずに内定をもらうコツ
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はじめに

  • データからは、転職回数が多くても不利になるとは言い切れない
  • 何度も転職する人の特徴から、失敗しないための改善点がわかる
  • 採用担当者は、転職回数よりもこれまでの経験・能力・知識や勤続年数を重要視する
  • 転職回数が多くても不利にならないポイントは、目的意識のある転職や転職先で活かせるスキル
  • 転職経験を活かして内定につなげるコツは職務経歴書と面接でアピールする

さまざまな理由で転職に踏み切ったとき、自分は何回目だろうと気になる方や、転職回数が多いことでどのようなイメージをもたれるのか心配な方もいるでしょう。本当に転職回数が採用に影響するのか、複数回転職を成功させている人は何をしているのか、この記事で解説しますのでぜひお役立てください。

転職の回数が多いと不利になる?

「転職回数が多いと不利になる」ということはよく聞かれる言葉ですが、回数だけが問題なのでしょうか?まずは、本当に不利と言われる原因を考えてみましょう。

平均の転職回数

以下のグラフは年代別の転職回数を表したものです。1~2回が最も多く、30代以降では4~5回という回答が目立ちます。短期間に転職を繰り返すことは、経験が身についていない、スキルがないと判断され影響が出る可能性があります。年代別では、20代で3回程度・30代で5回程度が限界でしょう。

年代別転職回数

おおよそ3年以内に5回以上の転職を繰り返す人をジョブホッパーと言います。日本ではまだまだ認識も薄く評価も低いです。

何度も転職する人の特徴

転職を繰り返す人には、以下のような特徴があります。あてはまる項目に気づいた方は、転職を考える前に現状を振り返り、転職後に失敗しないために、どのようにしたらよいかを検討してみましょう。

目的意識が薄い

前職を選んだとき、自分のしたい仕事や、魅力を感じた企業を選ばずに就職してしまい、仕事へのやりがいや意欲を持てない場合です。日々与えられた業務をこなすだけでは不満が募ってしまうこともあるかもしれません。その不満が大きくなるため仕事を嫌になり転職を考えてしまうタイプです。
上記のようなタイプの方は、自分は何をしたいのか、じっくり自分と向き合う必要があります。

自分を客観視できない

周囲が自分をどのように見ているか気づけないタイプです。たとえば、会社や上司がしてほしいと求めていることと、自分がやるべきだと思っていることに差異があると、会社側は任せた業務を遂行できていないと判断します。これを評価されていないと思い込んでしまい、「自分はもっとできるのに、ここではダメだ」と転職を考えてしまうのです。
周囲の状況と自分がおかれた位置を正しく理解する必要があります。

他者への要求が強い

理想の高い人に起こりやすい例です。就活で自分の思い通りの企業に就職でき、さらに上司はこうあるべきと理想をもって就職した場合、現実との差異にぶつかると大きな不満を感じます。「こんな上司の下で働いても自分を高めることはできない」と転職を考えてしまうタイプです。
誰もが完ぺきではありません。自分基準で周りの人を判断せず、出会った縁の中で自分ができる最高のパフォーマンスを優先しましょう。

コミュニケーション力が低い

コミュニケーションは、周囲の状況を把握して、手が空いたときや忙しい業務を行っている人に気づいたら協力し合うことも含まれます。コミュニケーション力が低いとこの協力し合うことができずに、周囲から孤立してしまう可能性があります。孤立すると負の感情が芽生えその場に居づらくなってしまうタイプです。
コミュニケーションは会話からはじまり、周囲への心くばりや気づかいと、一緒に協力していくという意識が大切です。できるだけ言葉で伝えるように心がけましょう。

採用担当者は転職回数の多さをどう見ているか

転職するにあたり、転職回数の多さが採用担当者にどのように影響するのかを見ていきましょう。
これを確認することで、転職を成功させる秘けつも見えてきます。

採用の理由

以下のランキングは、厚生労働省が転職者の実態を調べるために企業側の意識を調査したものです。企業にアンケートを行い、転職回数の多い転職者を採用した理由を聞いています。

「管理的な仕事」の場合(1企業3つまでの複数回答)

順位採用の理由
1位
経験を活かし即戦力となるから
62
2位
専門知識・能力があるから
40

「専門的・技術的な仕事」の場合(1企業3つまでの複数回答)

順位採用の理由
1位
経験を活かし即戦力となるから
66
2位
専門知識・能力があるから
53

参考:厚生労働省|令和2年転職者実態調査の概要

事業所規模1,000人以上の企業でも、8割以上が上記2つの理由をあげています。また、販売の仕事でも「経験を活かし即戦力となるから」が最も高くなっています。
経験を積みスキルを身につけることの重要性が伺えるでしょう。

採用にあたって考慮した要素

こちらのランキングも上記と同様に厚生労働省が実施したアンケートです。採用するにあたって、処遇(賃金、役職等)決定の際に考慮した要素を聞いています。

「転職者のいる事業所」(複数回答)

順位採用の理由
1位
これまでの経験・能力・知識
74.7
2位
年齢
45.2
3位
免許・資格
37.3

業種によっては順位が変わる場合もありますが、考慮した要素の中で「最も重視した要素」として「これまでの経験・能力・知識」が53.7%と最も高い結果もあります。
転職時のアピールできるポイントとして、これまでに培った経験・能力・知識を洗い出すことの重要性が伺えます。

転職回数より重要視する点

採用担当者が転職回数よりも重要視する点は、経験・能力・知識などを習得していることと、経験を活かして即戦力となってくれることだとわかります。即戦力となれるスキルを習得するには、数年の勤続年数も必要であり、ある程度の勤続年数があることも重要でしょう。

転職回数が多くても不利にならないポイント

転職経験があるからこそアピールできるポイントがあります。自分がなぜ数回の転職を繰り返しているのか、その根拠をしっかりと伝えるために、転職した理由を明確にしましょう。

転職に目的意識がある

たとえば技術職なら、技術の幅を広げるために違う分野に挑戦したいと思ったり、業務を効率化することに魅力を感じるなら、さまざまな業務形態の職場を経験したいと思ったりします。この目的意識をはっきりさせることが大切です。
転職活動では目的意識をアピールすることで、キャリアに一貫性があり、採用後に活躍できるイメージが伝わりやすくなるでしょう。

ある程度長い勤続年数がある

先にも述べましたが、ある程度長い勤続年数があることで定着性の保証になります。一つの企業に3年以上務めた実績があるとよいでしょう。3年とは、その職場である程度のことが一人でできるようになる年数の目安です。3年をすぎると後輩の育成など異なるスキルが求められるようになる場合が多いです。
採用にあたって勤続年数は、スキルや経験の習得状況を判断する材料にもされるでしょう。

長く働く意思がある

自己分析ができており、自分のやりたい仕事が明確になっていると、それが実現できる企業を探せます。自己実現ができる企業であれば、そこで長く働きたいと思え帰属意識も高まります。他社企業を経験したからこそ転職先企業の魅力を充分に理解できたこと、腰を落ち着けて働き続けたいことの意思表示をしましょう。
長く働いてくれる人材を求める企業にとって有益な人材であるとアピールできます。

転職先企業で役立つスキルがある

自分のスキルが明確になっていると、転職を希望している企業で、そのスキルが役立つかがわかります。志望動機に記載することで、転職先企業で役立つスキルがあるとアピールしましょう。
スキル獲得のために、工夫したこと・苦労したこと・エピソードなどは前職の職務内容を通してアピールできます。実際の業務にどのように活かせるかのストーリーを描きやすいと言えるでしょう。

転職回数の多さをメリットにできる

転職経験が豊富なことは、転職経験がない人と比べて色々な環境を経験していると言えます。他社で培ったスキルがあると企業側に判断してもらえれば、積極的に採用したいと思われるでしょう。転職回数の多さ=市場価値があるということを、職務経歴書や履歴書で見える化することで、採用担当者にアピールしましょう。

転職経験を活かすには

転職が多い人が企業に採用してもらうには、採用担当者が「採用したい」と思うようなアピールポイントが必要です。自分を最大限にアピールするために以下のことを心がけましょう。

自信をもって職務経歴書を作成しよう

職務経歴書には、正直に勤務経歴を記載しましょう。アルバイトや派遣などはすべて記載しなくてもいい場合もありますが、自分のスキルを示すために必要であれば記載します。
「パワハラを受けた」「待遇への不満」など、あまりよい印象を与えない理由で退職した場合でも、それ以外の実務経験で培ったスキルなどを記載できればアピールできます。自信をもって作成することが大切です。

転職の過程よりも実績を重視しよう

たとえば、有名企業名が並ぶだけの職務経歴書に採用担当者は魅力を感じません。その企業で、どのような経験をしたか・スキルを習得したか・実績を残したかなどの、行動と結果に視点をおきましょう。事例を交えて簡潔にまとめることがポイントです。

ステップアップの過程を伝えよう

転職をするたびに、どのようにステップアップしたかを伝えましょう。転職を重ねたことで自分のスキルや経験を成長させることができたと伝われば評価につながります。
ただし、ステップアップしたらまた転職してしまうと思われないために、志望企業でスキルを有効活用し長く勤務したいと伝えることも重要です。

志望動機を工夫しよう

志望動機には以下の2つのポイントを簡潔にまとめて記載しましょう。

  • 志望企業の求める人物像と、自分自身が適合するポイントはどこか
  • 志望企業の求める職種に、自分のこれまでの経験・能力・知識が活かせるポイントは何か

企業研究をもとに、志望動機と、その企業で役立つポイントがあると明確にすることが重要です。

面接は前向きな姿勢で挑もう

転職回数が多いことはデメリットだと思い込んでいると、面接で実力を発揮することは難しいです。うつむいたり、口こもったりしないように、前向きな気持ちをもつことが大切です。心機一転、志望企業で何を成したいのかを明確にして、想定される質問への回答を練習しましょう。
前向きな姿勢は表情にも現れます。まずは気持ちを切り替えて面接に挑みましょう。

前職の愚痴は言わない

転職面接で求職者がしてしまいがちなことは、退職理由を質問されたときに前職の愚痴や不満を口にしてしまうことです。採用担当者は、同じ理由で退職してしまう可能性があるのではないかと考えてしまうため、控えましょう。
たとえば、キャリアアップの道がなかった、キャリアチェンジの機会がなかったなど、ここでも前向きな言葉に言い換えましょう。

意味のある転職をしたことを示そう

たとえ転職活動が、職場が嫌になったから退職したという理由で始まったとしても、次に進むためには同じことを繰り返さないのが大切です。目的をもって意味のある転職にしましょう。
自分はこのようになりたい、こうしたいを明確にして、新たな職場で、これまでの経験・能力を活かし活躍し続けたいと伝えましょう。

まとめ

転職に対する抵抗感が薄れつつあると言っても、目的のない転職は決してよい結果を生まないと認識しましょう。
回数が増えるほど明確な目的意識が必要になります。どのような理由で退職したとしても、しっかりと自分と向き合い振り返ってみましょう。
転職の際は、自信をもって挑むための準備が重要です。

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