新卒求人の「人柄重視」とは?その真意や面接対策を徹底解説
はじめに
求人の中には「人柄重視」と銘打ったものがありますが、どういった意味があるのでしょうか。そこには求人を出している企業の思いが込められています。とくに新卒や第二新卒までの若手採用では、これまでの経験やスキルと呼べるものがないため、基本的に人柄重視の選考です。人柄を重視した採用をおこなう企業の考えを正しく読み取り、何を求められているのかを理解しましょう。この記事では人柄重視の求人について解説しています。こちらを読んで、就活の質をあげていきましょう。
人柄重視の求人とは
「人柄」とは何でしょうか。辞書で調べると「その人に備わっている性質や品格」「品格が優れていること」と出てきます。選考において、応募者の経験やスキルだけでなくこういった点もみるのが「人柄重視」をうたう求人です。しかしながら、どのような人物を人柄がいいと感じるかは相手や環境によって変わってきます。いつも笑顔で挨拶してくれる、しっかりとした受け答えをするといった表面上のことから、物事に対する価値観や考え方が合うといった内面的なことまで、「人柄がよい」という評価は多面的な意味合いを持ちます。では、採用選考において人柄がよいとされる人物像とはどのようなものでしょうか。次項で説明します。
企業が人柄重視の選考をおこなう理由
人柄重視の求人をおこなう場合、企業は経験やスキルだけでは補えないものを求めています。どのような仕事でもひとりで完結するものではありません。ひとりよがりな経験やスキルだけではなく、それらをつなぐ力がある人物を求めているのです。もう少し具体的に述べると、企業には次のような思惑があります。「自社のカルチャーに合う人を採用したい」「入社後に活躍してほしい」「入社後のミスマッチを防ぎ、早期離職がないようにしたい」「既存社員とうまくやっていけるような人に来てほしい」といったことです。
ポテンシャル採用との違い
ポテンシャル採用は、主に未経験の若手採用において応募者の今後の可能性を期待して採用をおこなうことを指します。対して人柄重視の求人は、経験やスキル、年齢は関係なく応募者の人柄や性格重視の採用をおこなうことを指します。この点がポテンシャル採用と人柄重視の採用との違いです。
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人柄重視の選考における対策とは
書面上だけでのアピールになる書類選考と、実際に対面して口頭で人柄をアピールできる面接では、それぞれ対策が異なります。次項で解説しますので、人柄重視の選考を突破する手がかりにしてください。
応募書類、自己PRの書き方
人柄重視の選考では、履歴書やエントリーシートの自己PR欄で人柄をアピールするのがいいでしょう。まず事前に企業研究をし、応募先がどのような人物を求めているのかを理解しましょう。そのうえで、過去の経験や自分の長所がどのように応募先企業に役立つかをアピールする自己PR文を作ります。ポイントは「企業が求める人物像を理解する」「その人物像にいかに自分がふさわしいかをアピールする」の2点です。
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面接で気を付けること
身だしなみを整え、時間を守って訪問するといった基本的なことをおこなうだけでも人柄はしっかり相手に伝わります。マナーを守るということは相手のことを考えた行動だからです。また、相手の目を見て、きちんと内容が伝わるようハキハキと話すことも重要です。とくに面接では緊張の焦りから、話す内容が応募書類の自己PRと合致しないなどという頓珍漢な事態になることも考えられます。事前に応募先の企業研究や自己分析の振り返り、面接時の質問予想とその対策をしておきましょう。
どんな質問がされやすいか
面接官の質問には必ず意図があります。面接官が何を知りたいのかをしっかりと理解し、具体的に回答できるようにしましょう。面接における質問の例を、質問の意図ごとに解説します。
- 価値観のすり合わせ
質問例「志望理由を教えてください」「入社後、どのように活躍したいですか」
回答のポイント:応募の思いや目指す人物像を素直にしっかり答えましょう。 - 自社とマッチするか/協調性をみる
質問例「周りの人からどのような人だと言われますか」「長所・短所を教えてください」
回答のポイント:簡潔に回答し、短所などのネガティブな要素は具体的な対処まで述べるようにしましょう。たとえば、長所はどう仕事に活かすか、短所はどう対処して仕事をするかを答えるということです。 - 仕事における困難の乗り越え方
質問例「これまでの人生で困難だった出来事を教えてください」「今までで一番失敗したことは何ですか」
回答のポイント:失敗談が聞きたいわけではなく、失敗をどのように乗り越えたかを知りたいための質問です。失敗の具体的事例と合わせて「どのように対処・解決したか」までを回答できるとよりよいでしょう。
人柄重視なのに面接に落ちた?
最低限のスキル・経験が足りなかったという理由や、応募多数で全員と面接できないといった企業側のやむをえない理由も考えられます。人柄重視の選考といっても、必ずしも最終選考に進めるということではないことを理解しましょう。また人柄を磨くことは、他社での選考や社会人人生がはじまったあとで必ず役に立ちます。必要以上に落ち込まず、自らの人柄を活かして次の選考の準備にとりかかりましょう。
まとめ
ほとんどの新卒求人は、人柄を重視しての採用です。応募書類では自己PR欄で自身の人柄をアピールすることが重要で、企業研究と自己分析をしっかりおこなって自己PR文を作ることが必要です。面接では時間を守って訪問し、面接官の目を見てハキハキ話しましょう。また、質問の意図をつかんでしっかり受け答えするために、質問の予想と回答対策も事前におこなうことも重要です。これを機に相手のことを考えて行動するとはどういうことか、考え方と実行する方法を身につけ、人柄を磨きましょう。
最後のチェックポイント
- 人柄重視の求人とは、経験やスキルだけでなく応募者の人柄もみて選考する求人である
- 企業は経験やスキルだけではない、その人の力を求めている
- 応募書類の自己PR欄では企業研究と自己分析をしっかりして記入しよう
- 面接ではマナーを守り事前に質問対策をしよう
- 人柄重視の求人でも面接に落ちることはある。必要以上に落ち込まないようにしよう
- 人柄を磨くことは今後の人生でも役に立つ