経営管理本部
財務管理
M.紗季(2018年新卒入社)
大学では社会学を専攻していました。直接就職につながるような専攻ではなかったこともあり、志望先は絞らずにさまざまな業界・職種を検討していました。
セラクの選考でも、最初は現在の財務経理部ではなくインフラエンジニアを志望していました。専門的なことを学び、手に職をつけられることや裏方で社会を支える仕事であるというところに魅力を感じていたためです。
ですが、面接の過程で財務経理部という選択肢を提案され、調べるうちに管理部門の仕事に興味を持ちました。直接売り上げをあげるわけではないサポートの役割である一方で、会社にとってなくてはならない基盤となる仕事。専門的な知識を身につけることができるという点も、私の希望に合っていました。
迷いましたが最終的には、会社全体に関わることのできる仕事である財務経理部を選びました。エンジニアか財務経理か、という配属先の選択を委ねていただいたことも嬉しかったです。「自分で決めて就職した」という前向きな気持ちをもって社会人になることができました。
毎月おおまかな流れが決まっています。月の初めは月次決算といって、一ヶ月分の売上やかかった費用など、あらゆる数字を集めてまとめています。ほとんどが他部署から来る情報を基にしているものなので、連携は欠かせません。締切から逆算してスケジュールを決め、情報の抜けや漏れがないように声をかけながら月次を締めます。この、最初の一週間ほどが財務経理部の繁忙期です。
月の半ばからは、主に社員が立て替えた交通費などの精算をしたり、会社が購入したものの支払いをしたりしています。慌ただしくたくさんの書類と格闘しているときもあれば、何かの数字が合わないと言って一日中エクセルを見ていることもあり、業務量には意外と波があります。
月次の資料は役員会で報告され、経営方針を定める材料になりますし、他の仕事も会社全体や社員のお金に関わることばかりです。ちょっとした気の緩みが大きなミスに繋がる重さがある一方、やりがいのある仕事です。
財務経理の仕事は、辿り着くべきゴールが最初から定まっています。ですがどうやってそこに辿り着くか、そこまでの過程には決まりがありません。正しく会社の数字を集めて計上できれば、その方法は自由に考えてもよいのです。
経理は一ヶ月ごとに同じスケジュールを繰り返す仕事です。教えられた当初は何もかもマニュアルの通りにたどっていた手順も、何回かすると粗が見えてくることがあります。それをより無駄のないように、より正確にと手を加えていく過程には、ひとつのものを磨き上げていくような面白さがあります。
事務職なので、あまり創造的なことはできない印象があるかとは思いますが、いくらでも「何かを作る」ことはできる仕事です。
印象深い仕事は、経費精算業務の改善です。経費精算業務は手作業が多く、負担の大きい仕事でした。そこで、なるべく手での入力作業を減らせるよう、フォーマットやフローの変更を重ねていきました。結果、全体にかかる時間が半分以下になり、手作業により発生しやすくなっていたミスも軽減することができました。
それ以前から、研修や日々の仕事のなかでも「なるべく人力での『作業』を減らすこと、そうしてより考える仕事に時間を割くようにしていこう」という指導を受けていました。ですが、当時は業務量が多かったこともあり、目の前の作業に追われるばかりでその意義を身をもって感じることができていなかったように思います。
一度しっかりと時間をかけて業務改善に取り組んだことで、教えられたことをただ繰り返すのではなく、より短時間で精度をあげるためにはどうすればよいか?を考えながら仕事をする姿勢を学ぶことができました。
財務経理部は少人数で、日々の業務の中で気になることや困ったことがあればすぐに共有できます。全体で話し合う時間を持つことへのハードルも低く、ひとりが見つけた問題がすぐに部全体の課題として取り上げられます。
私はまだ入社2年目で、何か思うところがあっても具体的にどのように動けばよいかわからないことも多くあるのですが、話がその場だけで終わらないようサポートもしてくださるので、とても心強いです。そうして実際に業務の改善につながった経験があるからこそ、自分の意見を積極的に発言することについてポジティブな気持ちを持つことができているのだと思います。
また、個人的な用事で休みをとったり、早く帰ったりすることに対して肯定的な雰囲気があるので、プライベートとの両立もしやすいのではないでしょうか。生活や趣味を犠牲にせずに仕事ができるようにしていこうという姿勢が根底にあるので、業務改善へのモチベーションにもつながっています。
学生の方とお話していると、財務経理について「難しそう」「数字が苦手だから向いていない」と言われることが多いです。
確かに、知識や複雑なことをこなす器用さが活かされる仕事ではあります。ですが実際に働いてみて感じるのは、たとえばコミュニケーションをとるのが得意だったり細かいことによく気がついたり、新しいことを考えるのが好きだったり根気強かったり、それぞれの人が持つあらゆる個性が発揮できる仕事だということです。
どんな人にも財務経理に向いている部分があるので、目の前のことに素直に向き合い、分からないことを分からないと言えれば何の心配もいりません。まずはやってみよう!と思ってもらえたら嬉しいです。