2024.11.20

ChatGPTとExcelを連携させる方法:連携してできること

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はじめに

この記事のポイント

  • ChatGPT for Excelアドインを利用するとExcel内で直接AIを活用できる
  • データの入力・編集・分析作業をChatGPTがサポートし効率が向上する
  • Advanced Data Analysisツールは自然言語での問いかけに対してコードを生成し結果をExcelに反映する
  • Microsoft 365 for Copilotを通じてExcelで先進的なAI機能を使用できる
  • ChatGPTの連携により関数の提案・使い方の説明・データ整理・マクロ作成が容易になる

目次

1ChatGPTとExcelを連携する方法
ChatGPT for Excelを使う
Advanced Data Analysis(旧:Code Interpreter)を使う
Microsoft 365 for Copilot(Copilot in Excel)を使う
2Excelを連携してできること
作業内容に適した関数を提案してもらう
関数の使い方を教えてもらう
データを整理してもらう
VBAのマクロを作成してもらう
3ChatGPT for Excelの使い方
ChatGPT for Excelアドインを追加する
ChatGPT(OpenAI)のAPIキーを取得する
ChatGPT for ExcelのAI関数でできること
4まとめ

ChatGPTとExcelを連携する方法

ExcelとChatGPTを連携させることで、データ処理・分析・レポート作成などが大幅に効率化されます。以下に主な連携手段を紹介します。

ChatGPT for Excelを使う

ChatGPT for Excelは、直接Excel内でChatGPTを活用できるようにするアドインです。このツールを使用することで、Excelデータの入力・編集・分析をChatGPTが支援し、複雑なデータセットに対する質問やコマンドを簡単に処理できます。たとえば、売上データから特定のパターンを抽出するよう指示することも可能です。設定は非常にシンプルで、ExcelのアドインメニューからChatGPTを追加し、APIキーを設定するだけで利用開始できます。

Advanced Data Analysis(旧:Code Interpreter)を使う

Advanced Data Analysis(旧:Code Interpreter)は、とくに技術的なスキルが求められる分析をExcel内で実行する際に便利です。このツールは、自然言語で書かれた問いに対してコードを生成し、実行結果を直接Excelに反映させます。たとえば、「過去3ヶ月の平均売上を計算してください」という問いに対して、適切なExcel関数を用いて結果を出力できます。

Microsoft 365 for Copilot(Copilot in Excel)を使う

Microsoft 365 for Copilotは、Microsoftのクラウドベースのサービスであり、Excel内で直接ChatGPTのような先進的なAIを利用できる機能を提供します。Copilot in Excelは、文書の作成・データの分析・プレゼンテーションの準備をアシストし、ユーザは自然言語で指示を出すだけで、複雑なデータ操作や分析タスクを処理し成果物を生成します。たとえば、特定のデータにもとづいて予測モデルを作成するような指示が可能で、高度な分析がよりアクセスしやすくなります。

Excelを連携してできること

ExcelとChatGPTを連携させると日々の作業が格段にスムーズになります。この連携を活用することで関数の提案から関数の使い方の説明、データ整理、さらにはVBAのマクロ作成まで、多岐にわたるサポートが可能となります。

作業内容に適した関数を提案してもらう

Excelでのデータ分析や計算作業中に、どの関数を用いればよいか迷うことはよくありますが、ChatGPTに作業内容を説明するだけで最適なExcel関数を提案してもらえます。たとえば、売上データから季節ごとの平均を求めたい場合、自動的に「AVERAGEIFS」関数を推薦し、その使用方法も説明してくれます。

以下は、実際にChatGPTへ作業内容に適した関数を質問したときの一例です。

Microsoft 365 for Copilotに作業内容に適した関数を質問するプロンプトとそれに対する回答のスクリーンショット

関数の使い方を教えてもらう

とくにExcel初心者にとって、関数の使い方を学ぶことは一つのハードルになりがちですが、ChatGPTを活用することで任意の関数の使い方を詳しく教えてもらえます。たとえば、「VLOOKUP関数の使い方を教えて」と問いかけると、その関数の基本的な構文から具体的な使用例まで、わかりやすく説明してくれます。

以下は、ChatGPTにVLOOKUP関数の使い方を質問したときの一例です。

Microsoft 365 for CopilotにVLOOKUP関数の使い方を質問するプロンプトとそれに対する回答のスクリーンショット

データを整理してもらう

データの整理は、多くの時間と労力を要する作業ですが、ChatGPTにデータの整理を任せることができます。たとえば、重複するデータを除外したり、特定の条件にもとづいてデータを分類したりする作業を簡単な指示で実行してもらえます。

以下は、特定の条件にもとづいてデータを分類してもらった一例です。

Microsoft 365 for Copilotにデータの分類を依頼するプロンプトとそれに対する出力結果のスクリーンショット

VBAのマクロを作成してもらう

VBAマクロの作成は、Excelの高度な利用方法の一つですが、プログラミング知識が必要となるため敷居は高いです。そこでChatGPTを利用すれば、必要なマクロの概要を提示するだけで、それに応じたコードを生成してもらえます。このサポートにより、日々の繰り返し作業を自動化し、効率化を図れます。

以下は、日付の形式を「yyyy/mm/dd」に変更するマクロを作成してもらったときの一例です。

Microsoft 365 for Copilotにマクロの作成を依頼するプロンプトとそれに対する出力結果のスクリーンショット

ChatGPT for Excelの使い方

ExcelにChatGPTを組み込むことで、さまざまな自動化と効率化が実現可能です。ここでは、ChatGPT for Excelを設定して活用する方法を詳しく解説します。

ChatGPT for Excelアドインを追加する

ChatGPT for Excelアドインを追加するプロセスは非常に簡単です。

  1. Excelを開き「ホーム」または「挿入」タブを選択し、「アドイン」を選ぶ
  2. 「その他のアドイン」をクリックする
  3. 左上の検索窓で「ChatGPT」を検索し、「ChatGPT for Excel」を選択して「追加」ボタンをクリックする
  4. 「続行」をクリックし、インストールを完了する

以上の工程でChatGPTがExcel内で直接利用可能となり、データ分析やレポート作成を格段にスムーズに行えるようになります。このアドインを利用することで、日常的な作業が効率的に、また正確に行えるようになります。

ChatGPT(OpenAI)のAPIキーを取得する

ChatGPT for Excelを使用するためには、OpenAIのAPIキーが必要です。

  1. OpenAIの公式ウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成する
  2. 「Settings」の「Billing」から支払い情報を登録する
  3. 「API keys」を選択し、「+Create new secret key」をクリックする
  4. ポップアップ表示される「Create new secret key」からAPIキーの情報をコピーして、保管する
  5. 生成されたAPIキーをChatGPT for Excelアドインに入力する

これでOpenAIのサーバーと通信できるようになります。このキーはアドインの機能をフルに活用するために重要であり、セキュリティを維持するためにも安全に管理する必要があります。

ChatGPT for ExcelのAI関数でできること

ChatGPT for Excelでは、新たに使えるAI関数が追加されます。
これらの関数を使用することで、データ分析・変換・補完などがより簡単かつ迅速に行えるようになります。

AI関数名できること使用例
AI.ASK関数ユーザの質問に対して、Excelのセル内のデータをもとに自動的に回答を生成する=AI.ASK("売上の最大値は?", A2:B10)
セル範囲A2
に含まれるデータをもとに、売上の最大値を回答する
AI.LIST関数特定の条件にもとづいてリストを生成する=AI.LIST(A2:A100, "ユニークな値をリストアップ")
A2のデータからユニークな値を抽出してリストを生成する
AI.TRANSLATE関数テキストを他の言語に翻訳する
指定したテキストをサポートされている任意の言語に翻訳できる
=AI.TRANSLATE("こんにちは", "ja", "en")
「こんにちは」を日本語(ja)から英語(en)に翻訳する
AI.FORMAT関数指定したテキストやデータを整形し、指定されたフォーマットに変換する=AI.FORMAT(A2, "yyyy年mm月dd日")
A2セルの日付を「2024年11月05日」の形式に整形する
AI.EXTRACT関数テキストから特定の情報を抽出する=AI.EXTRACT(A2, "メールアドレス")
A2セルからメールアドレスを抽出する
AI.FILL関数サンプルデータから予測して欠落している範囲を回答する=AI.FILL(A2:A10)
A2の範囲内で欠損しているデータをAIが予測して補完する
AI.TABLE関数データセットを解析し、表形式で結果を整理する
AIがデータから重要な情報を抽出して表にまとめる
=AI.TABLE(A2:B10, "売上の分析")
A2のデータを解析し、売上に関する重要な指標を表形式で出力する

まとめ

ExcelとChatGPTの連携により、煩雑なデータの入力・編集・分析などが簡単になります。ChatGPT for Excelアドインを追加することで、Excel内で直接AIを活用でき、複雑なデータセットの質問やコマンドの処理も容易です。ChatGPT for Excelアドインの追加は、Excelのアドインメニューから行い、APIキーを設定するだけで始められます。この連携により、日々のExcel作業が効率的かつ正確に行えるようになります。

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NewtonXコラム編集部

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