導入事例

南青山リアルエステート株式会社

個別相談で業務に合わせた使い方をサポート
生成AIのビジネス活用を実現

南青山リアルエステート株式会社は、居住用から事業・投資用まで幅広い物件の売買・建築設計・管理を行う総合不動産企業です。企業理念として「不動産の価値創造で、人や街に豊かさを。」を掲げ、地域の文化や歴史を継承しつつ、本当に価値のあるものを残すために新たな付加価値を付ける事業を行っています。
外国人向けの宿泊事業や、喫茶店などの飲食事業、日本酒や日本の伝統工芸品などの土地に根づく文化を紹介する小売業を通して、従来の不動産業の域を超えた新しい価値創造で日本を元気にする企業として活動しています。

今回は、総務部情報システム課 主任の鈴木友恵様に、セラクが開発した法人向けChatGPT導入・活用サービス『NewtonX』導入の取り組みと、ビジネスにおけるAI活用のポイントについてお伺いしました。

南青山リアルエステート株式会社

生成AI活用のポイントはユーザーのモチベーション維持

生成AIの定着や活用は、大手企業でも利用率が伸び悩むケースがあるように、簡単ではないと思います。大規模な講習会や操作手順のマニュアル化による推進は、ほかの特定の用途向けツール導入の場合ほど効果的ではありません。なぜなら生成AIは幅広い用途に利用できますが、さまざまな部署や立場のユーザーに合わせた生成AIの使い方を推進チームがすべて用意するのはむずかしいためです。もちろん独力で試行錯誤して生成AIを使いこなせる社員も居ますが、全社的な利用率という観点を意識すると、「社員がそれぞれ自分の業務内容に合わせて使い方を考える」工程のサポートは欠かせません。

そこで、ITに詳しくない社員やあまり新しいツールの導入に積極的ではない社員のモチベーションを、生成AIの有用性を実感してもらうまで継続的に維持することが重要だと思います。

試用して気づいた「定着」のむずかしさ

当社では、生成AI活用に関する取り組みを2023年にスタートさせました。当時は、生成AIに関するセミナーを開催する企業が増え、大手企業の定着の取り組みについてのニュースも散見されたと記憶しています。そのなかで、生成AIを活用したデータ分析や予測について知り、興味を引かれたことがきっかけとなり、具体的に製品を探して実際に使ってみることになりました。
ただこの時点では、「機密データを使った分析や予測」という将来的な利用イメージはあったものの、具体的な活用推進や定着活動は決まっていませんでした。

最初に社内でAI活用委員会を立ち上げ、セラクCCCさんの『NewtonX』ではなく別の生成AI活用サービスを試用してみましたが、感触はあまりよくありませんでした。ベンダーさん主催の講習会にも参加しましたが、「自分の業務にすぐ使えるノウハウ」は案外少なく、従来の方法に不満がない、上手い使い方が見つからない、といった理由で生成AIの利用頻度は減っていきました。

南青山リアルエステート株式会社

ユーザーが生成AIを使って実現したいことはさまざま

セラクCCCさんと出逢ったのは、生成AIの利用を全社規模に拡大する前に、製品選び自体を見直し、定着のためにユーザーのモチベーションをより重視して定着推進活動を進めると決めた時期です。リサーチのため訪れた展示会で、多くのベンダーさんが「製品販売」や「導入までのサポート」を提供するなか、「導入後の伴走支援」込みでサービスを考えている点が決め手となり、『NewtonX』導入を決断しました。

『NewtonX』の魅力は、製品単体ではなく「定着支援サービス」を含めた使いやすさ、続けやすさではないでしょうか。セラクCCCさんには個別勉強会を開催していただいております。一般的なプロンプト(AIへの質問文)をただ教えるのではなく、1人1人の業務に関するヒアリングをもとに「こういう使い方ができるのではないか」と提案をしていただき、生成AIに興味を持つきっかけにする。こういったモチベーションを維持する仕組みを作ることで、利用のハードルが下がり全体的な利用率向上につなげられていると思います。

モチベーション維持で活用の幅は広がっていく

生成AI導入で、とくに大きく変わった業務は翻訳です。当社は香港と台湾にオフィスがあり、社内と顧客を問わずコミュニケーションの際に翻訳が必要になります。もちろん海外オフィスに在籍している社員は日本語を話せますが、『NewtonX』を活用して短時間でより「ネイティブに近い、自然な文章」にブラッシュアップできるようになりました。単純に直訳できない季節の挨拶に利用できるのも便利です。結果、以前は1時間かかっていた翻訳業務が、今では半分の30分程度で片付くようになりました。
ほかにも、不動産業界特有の業務である物件の周辺情報リサーチにも役立っています。販売資料には「駅から徒歩何分」や「最寄りの病院」といったさまざまな項目があり、1つずつ調べるのは非常に手間でした。導入後は、『NewtonX』でまとめてリサーチしてから手動で確認するフローに変更し、効率的に作業を進められています。

現在は、自力での翻訳に手間がかかる社員や業務に慣れていない新人向けの使い方が多いですが、今後は、ベテランにとっても魅力的な『NewtonX』の使い方を模索して、AI活用の幅を広げていきたいですね。セラクCCCさんにも、引き続きご協力いただければと思います。

お客様プロフィール
南青山リアルエステート株式会社

企業名:南青山リアルエステート株式会社

所在地:東京都港区南青山6-7-7 ファーロ南青山3階

事業内容:不動産売買、不動産仲介(賃貸・売買)、不動産管理、建築設計、コンサルティング、旅館・住宅宿泊、飲食、トランクルーム、翻訳・通訳

公式サイト:https://www.ma-r.co.jp/

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