コラム

2023.04.23

注目のワークスタイル、ハイブリッドワークとは?
課題と成功のカギ

注目のワークスタイル、ハイブリッドワークとは?課題と成功のカギ

コロナ収束でワークスタイルに変化

新型コロナウイルスの流行・拡大をきっかけに、多くの企業でテレワークが取り入れられました。発生より1年以上経った現在、日本での流行は徐々に落ち着きをみせはじめ、オフィスワークへの切り替えに動き出す企業も少なくはありません。
しかし、ようやくテレワークが日本に浸透した中で、全面オフィスワークに切り替えてしまうのは時代に逆行しているような気も…。
本記事ではテレワークとオフィスワークの狭間で悩む企業に向けて、テレワークとオフィスワークを組み合わせた新しい働き方であるハイブリッドワークについてご紹介します。

ハイブリッドワークとは?広まった要因

ハイブリッドワークとは、テレワークとオフィスワーク、2つを組み合わせた働き方のことをいいます。例えば

  • 週5日のうち2日間はテレワーク、3日間はオフィスワークを行う
  • 会議がある日は出社、それ以外はテレワーク

など、その時の状況や社員の希望に応じ、テレワークとオフィスワークを柔軟に組み合わせる方法です。

ハイブリッドワークが広まった要因は、新型コロナウイルス流行からのテレワーク普及によるところが大きいでしょう。これまでオフィスで行っていた業務が自宅でできることに気が付いたり、通勤時間が不要になることでプライベートの時間が増えたりして、心身ともにゆとりを持てるようになったと言われています。その一方、自宅では集中できないことやコミュニケーション不足も叫ばれ、オフィスワークの必要性に改めて気付かされることもありました。
こうした背景からハイブリッドワークは、新しい働き方として注目されています。

※パラレルワーク、マルチワークが似た言葉で存在しますが、ハイブリッドワークとは全く別の意味で使われますので注意してください。ハイブリッドワークがテレワークとオフィスワークなど働く環境の混合であるのに対し、パラレルワーク、マルチワークは本業が複数ある事を指します。

いいとこ取り?ハイブリッドワークのメリット

新しい働き方として注目されているハイブリッドワークですが、まずはどのようなメリットがあるのかみていきましょう。

業務生産性が向上する

テレワークではオフィスワークにありがちな、周囲からの突発的な依頼などに時間を割かれるようなことがなく、自身の業務に集中できます。またオフィスワークでは、打ち合わせや相談がしやすく、対話をする中で新たなアイデアが創出できるなどのメリットもあります。
自身が抱える業務によって、テレワーク、オフィスワークを臨機応変に使い分けることで、社員一人ひとりの業務効率が上がり、生産性を高めることができます。

優秀人材の確保や離職率の改善が期待できる

人材の確保や、優秀人材の離職を防ぐため、企業は給与待遇だけでなく、社員のワークライフバランス充実の実現に向けて取り組む必要があります。
ハイブリッドワークを導入する企業であれば、社員が自主的に仕事環境を選べることから、社員のモチベーションや満足度が上がり、人材の確保や離職率を下げる効果も期待できます。

コスト削減が見込める

ハイブリッドワークを導入することで、オフィスの縮小や光熱費の削減、また社員のデスクやロッカーなどの設備費など、大幅なコストの削減が見込めます。
またテレワークにより社員の交通費も減額できることから、企業はここでもコストが削減でき、また社員は通勤時間という時間的コストを削減できるという点でもメリットがあります。

ハイブリッドワークの課題やデメリット

ハイブリッドワークにはメリットがある一方、デメリットや課題がある面も考慮しておく必要があります。

従業員の勤務実態の把握が難しい

社員が自由に仕事する場所を選べるということは、組織や上司にとっては目の届かない場所で仕事をされることになり、勤務実態を把握しにくいのが難点です。また全員がオフィスワーク、全員がテレワークというわけではないため、スケジュールや勤怠管理も煩雑になりがちです。
こうしたことを防ぐため、ハイブリッドワークを取り入れる場合には勤怠管理ツールやグループウェアの導入・活用が必須です。

予想外の業務対応が難しい

緊急の会議や打ち合わせが必要な時、また急なトラブル発生時など、担当者がオフィス不在で対応が難しいといったことも起こりえます。
誰がどこにいてもすぐにコミュニケーションが図れるよう、Webツールやチャットツールを活用するなど、緊急の場合に備えた体制づくりが必要です。

情報漏洩のリスクが高まる

複数拠点で業務を行うハイブリッドワークでは、完全在宅勤務でのフルリモート時よりも端末を持ち出す機会は多くなります。そのため端末や書類などの置き忘れや、インターネット接続からのウイルス感染など、情報漏洩のリスクはさらに高まります。
ハイブリッドワークによる情報漏洩を防ぐためには、これまで以上に厳重なセキュリティ対策と工夫が必要です。

ハイブリッドワーク導入のポイント

ここまでハイブリッドワークのメリット、デメリットを解説しました。デメリットを補うことができれば企業や組織、社員にとってもハイブリッドワークは魅力ある働き方といえます。
本章ではハイブリッドワークを成功させるためのポイントをご紹介します。

細かなルールを決めすぎない

ハイブリッドワークのいいところは、柔軟性。社員一人ひとりが自身に適した環境に身を置き、仕事を行うことで社員の主体性を認めます。それを例えば週に〇日は必ず出社、など細かな規定を作ってしまえば、柔軟な働き方とはいえず、かえって業務効率低下のおそれもあります。
リモートでも業務が行えるよう、ツールやシステム、セキュリティ対策などのルールは詳細に決める必要はありますが、出社日数についてはあえてルールを細かく決めすぎない方がいいでしょう。

業務効率のための専用ツールを活用する

テレワーク、オフィスワークを組み合わせたハイブリッドワークは、テレワークに合わせたツールやシステム選びが重要です。
勤務実態を把握するための勤怠管理ツールはもちろんのこと、テレワークの社員とオフィスワークの社員が円滑にコミュニケーションを取るためのWebツールの導入など、業務効率を落とさないための工夫が必要です。

例えばセラクがおすすめするツールの一つ、Microsoft Teamsの活用例を挙げると

  • 現在、誰がどのような状況か(連絡可、不在、会議中など)社員のステータスが見える
  • グループチャットにより日頃のコミュニケーションの活性化が図れ、常時『報連相』が行える
  • ビデオ会議でもファイル共有や画面共有ができ、議事録も取れるため、オフィス内での会議と遜色ない

など、ハイブリッドワークでもうまくコミュニケーションが図れる体制構築が可能です。

情報漏洩リスクを最小化させる

端末の持ち出しが増えるハイブリッドワークでは、情報漏洩のリスクを減らすため、セキュリティ対策の強化が必須です。まずは自宅や社外などでもオフィスと同じように業務を行えるよう、安全なネット環境を作らなければなりません。
パソコンなどの端末にデータを残さないことでセキュリティ対策を強固なものにするVDI(Virtual Desktop Infrastructure=仮想デスクトップ)の導入や、ネットワーク通信に対し第三者の盗聴や改ざんを防ぐVPN(Virtual Private Network=仮想専用線)の接続も有効です。VPN経由で接続することで、自宅からでも社内リソースの活用や共有ファイルへのアクセスを安心して行うことができます。
他にも認証システムの導入や、社員一人ひとりのセキュリティ意識を高めるためのセキュリティ教育なども重要なポイントです。

VDI、VPNについての詳細な記事は

をご覧ください。

従業員が働きやすい環境を整備する

ハイブリッドワークでは、必ずしもテレワーク、オフィスワークの人数が決まっているわけではありません。出社した社員の人数が極端に少ない時など、せっかくオフィスにいるのに孤立した雰囲気の中では、業務効率向上は望めません。フリールームを開放するなど、オフィス内でも社員が自由に場所を選んで仕事に取り組めるような配慮が必要です。
また、オフィス内のどこからでも快適に業務を行うためには、オフィス内のあらゆる場所からインターネット接続ができるようにしなければなりません。オフィス内で電波状況が悪く業務効率が落ちることのないよう、環境整備も必須です。

オフィス内の電波状況など確認したい、詳しく知りたいとご要望でしたら
オフィスの無線LANが繋がらない…サイトサーベイで原因解消をご覧ください。

導入必須!
ニュースタンダードとなるハイブリッドワーク

新型コロナウイルス流行・拡大により、これまでの働き方が見直されはじめ、今後、ハイブリッドワークはニュースタンダードとなっていくでしょう。企業や組織は世の流れに従い、ハイブリッドワークへの体制を急ぎ整える必要がでてきます。
社員のニーズを満たし、かつ企業や組織にとっても、社員の自主性を育くみ、働きやすい会社として人材を確保できるなど、多くのメリットをもたらすハイブリッドワーク。今後取り入れたい、そのための環境を構築したい、などお考えであれば、セラクへ一度ご相談ください。
セラクではハイブリッドワークをうまく行うためのツールの選定や、ハイブリッドワークには欠かせないセキュリティ対策方法であるVDI(仮想デスクトップ)やVPN(仮想専用線)の導入、さらにはオフィス内のどこからでも快適な無線LAN環境を構築するサイトサーベイまで、幅広い領域でお客様のIT環境を整えるサポートを行います。

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