若者雇用促進法
読み方:ワカモノコヨウソクシンホウ
若者雇用促進法とは
若者雇用促進法とは、就職準備から就職決定後のキャリア形成にかけて支援を行い、若者の早期離職を防ぐことを目的とした法律です。具体的な取り組みとして、ハローワークでの積極的な情報提供や特定企業の不受理、ユースエール認定制度設定があります。元々は、1970年に公布された勤労青少年福祉法を改正した法律です。
若者雇用促進法の内容
職場の情報を積極的に提供する
新卒者の職場と合わないことによる早期離職対策のために、企業側は応募者に対して職場の情報提供を積極的に行う義務があります。具体的には、以下のものがあります。
・幅広い情報提供の努力義務
企業は、以下の3類型につき1つ以上の情報を開示する義務があります。あくまで努力義務であるため、法規制はありません。しかし、応募者から開示要求があった場合には、以下に示された情報を開示する必要が生じます。
- 募集・採用に関する状況
- 職業能力の開発や向上に関する状況
- 企業における雇用の管理に関する状況
・特定の求人を受理しない
企業において特定の法令違反が見られた場合、ハローワークでは求人を受け付けない対応ができます。一例には、以下のものがあります。
- 労働基準法と最低賃金法の規定について、1年間に2回以上、同一条項の違反があった
- 男女雇用機会均等法や育児介護休業法の規定について、是正勧告に従わなかった
・ユースエール認定制度がある
ユースエール制度は、若者の雇用や育成を積極的に行うことで、厚生労働大臣から優良企業として認定される制度です。ユースエール認定企業として優れている企業は、国が企業の情報発信を後押しするため、若者の円滑採用や企業とのマッチングにおいて有利になります。
若者雇用促進法のメリット
- 求職者側のメリット
若者雇用促進法があることで、法令に違反した企業はハローワークから求人を受け付けられなくなり、結果として求職者は適切な企業を選択できます。また、情報提供制度を活用することで雇用のミスマッチをある程度防止できます。
- 企業側のメリット
若者雇用促進法での企業側のメリットは、ユースエール認定企業として認められることにより、資金による補助が受けられます。また、認定マーク付与により広報活動が有利になることも利点として挙げられます。