黄犬契約
読み方:オウケンケイヤク
黄犬契約とは
黄犬契約とは、労働組合の新結成や既存組合の構成員となることを認めず、すでに加入した場合でも脱退をしなければ解雇や不利益に取扱うことを雇用条件とした契約です。名前の由来は、英語で使用者に対して従順な態度を取り、労働者集団で団結しようとしない卑劣な裏切り者を意味する「yellow-dog」を直訳したものです。
黄犬契約が禁止されている理由
日本では、日本国憲法第28条で保障されている団結権から、労働組合への加入が権利として保障されています。黄犬契約は、団結権の侵害に当たるので、労働組合法第7条に規定されている不当労働行為として禁止されています。
黄犬契約の関連語
- ユニオン・ショップ協定
ユニオン・ショップ協定は、労働組合の統制力を強化するため、労働組合に加入しないまたは労働組合を脱退した労働者に対して、解雇命令を出せる契約です。黄犬契約と違い、労働組合法に規定されている不当労働行為ではありません。
- 労働組合
労働組合とは、労働組合法により定義された、賃金の引き上げや危険な労働環境の改善などを図るために結成される団体です。労働条件を良くするために、労働者側から代表者を選出し、団体として話し合いや労働協約締結などを行います。