リモートアクセスサーバ
読み方:リモートアクセスサーバ
リモートアクセスサーバとは
リモートアクセスサーバは、「リモートアクセス」を提供するためのサーバです。リモートアクセスとは、あるコンピュータやネットワークに別の場所からインターネットなどを介して接続し、操作やデータのやり取りを行うことです。リモートアクセスを利用することで、遠隔地からでもオフィスのコンピュータにアクセスしたり、自宅のPCを操作したりすることが可能になります。
リモートアクセスサーバは、VPN(Virtual Private Network)環境の一部としても使用されます。VPNとは、公開されたインターネット上に仮想的なプライベートネットワークを構築し、安全に通信するための技術です。
VPNについての詳細はこちらをご覧ください。
リモートアクセスサーバを利用したVPN接続の流れ
ユーザはVPNクライアント(ユーザのデバイス)を使用して、リモートアクセスサーバに接続を試みます。この際、ユーザ名やパスワード、二要素認証(2FA)などの認証手段を用いて、そのユーザが正当なアクセス権を持つことを確認します。
認証が成功すると、クライアントとサーバ間には「トンネル」と呼ばれる専用の通信チャンネルが確立されます。このトンネルは暗号化されており、データの安全性を保つために使用されます。データはトンネルを通過する前に暗号化され、インターネット上での第三者による傍受や改ざんから保護されます。
リモートアクセスサーバは、クライアントからのリクエストに基づいて、ユーザがアクセスできるネットワークリソースを制御します。これにより、必要なリソースのみがユーザに公開されます。
リモートアクセスサーバの提供形態
クラウド型
サービスプロバイダがインターネットを通じてリモートアクセス機能を提供する形態です。物理的なインフラの管理やメンテナンスなどが不要なため、簡単に導入でき、運用負担が少ないのがメリットです。反面、ネットワークの品質やセキュリティはサービスプロバイダに依存することになります。
パッケージソフト型
リモートアクセスサービスを提供するソフトウェアを購入し、自社のサーバに直接インストールして運用します。管理者は物理的なサーバまたは仮想サーバ上にソフトウェアを設定し、必要に応じてカスタマイズすることが可能ですが、ハードウェアの維持管理やソフトウェアの更新など運用負担が大きいのがデメリットです。
アプライアンス機器
アプライアンス機器は、リモートアクセス機能を提供するために特化されたハードウェアデバイスです。セットアップが比較的容易で、セキュリティやパフォーマンスが最適化されており、専門的な知識がなくても導入しやすいメリットがありますが、機器の購入という初期投資が必要になります。