ポータブルスキル
読み方:ポータブルスキル
ポータブルスキルとは
ポータブルスキル(英:Portable Skills)とは、業種や時代背景により環境が変化してもいかせる汎用性の高いスキルです。一例を挙げると、「論理的思考力」や「コミュニケーション能力」、「プレゼンテーションスキル」があります。ポータブルスキルとして分類されるものは、どのような人材にとっても大切なビジネス基礎力やそれを発展させた専門スキルともいえます 。
ポータブルスキルを構成する要素
- 専門技術や専門知識
業務を行っていくうえで必要とされる技術や知識です。円滑な業務を進めるために必要不可欠なスキルで、これまでの労働市場で重視されたものといえます。
- 仕事のしかた
「仕事のしかた」は、以下の5種類に分類されます。
現況の把握 | 担当課題を遂行するための情報収集やデータ分析のしかた |
課題の設定 | 事業や商品、仕事の進めかたなどの課題設定を行うしかた |
計画の立案 | 業務遂行を適切に行うための具体的な計画のしかた |
課題の遂行 | スケジュール管理や調整など、業務を遂行させるうえでのしがらみの排除やプレッシャーへの打ち勝ちかた |
状況への対応 | 予期せぬ出来事やトラブルへの対応のしかたや責任の取りかた |
- 人との関わり方
組織内外におけるコミュニケーション能力を指し、「社内対応」「社外対応」「上司対応」「部下マネジメント」という種類があります。
社内対応 | 経営者や上司などに対する納得度の高いコミュニケーションと社内での支持獲得のしかた |
社外対応 | 顧客や取引先などに対する納得度の高いコミュニケーションと利害調整や合意形成のしかた |
上司対応 | 上司への報告や課題と課題への改善に関する提案の述べかた |
部下マネジメント | メンバーの動機付けや育成、持ち味を活かした業務の割り振りかた |
ポータブルスキルの関連語
- トランスファラブルスキル
「トランスファラブルスキル」は、「ポータブルスキル」同様持ち運びできる能力を意味します。「トランスファラブルスキル」は、スキル開発をするためのプログラムとして日本やイギリスなどの大学が採用を決めた経緯があります。そこから、「ポータブルスキル」と比較して博士人材育成のニュアンスが強いです。
- テクニカルスキル
テクニカルスキルとは、プログラミングの実務経験や会計業務に必要な知識など、特定の領域に特化した専門的なスキルや技術です。ポータブルスキルが問題解決力やコミュニケーション能力など広範囲で活用できるのに対し、テクニカルスキルは特定の領域で通用するための高い専門性が必要とされます。
- アンポータブルスキル
アンポータブルスキルとは特定の企業や業界、職種であれば当たり前のスキルです。ポータブルスキルは問題解決力やコミュニケーション能力などどの組織でも使えます。一方、アンポータブルスキルは企業特有のシステム開発や特殊な機械操作など、使える場所が限られます。