業務委託
読み方：ギョウムイタク
業務委託とは
業務委託とは、雇用関係のない外部業者や個人事業主に業務の一部を委託すること、またその働き方のことです。双方が対等な関係で契約を締結し、受託者（業務委託を受けた側）は企業（発注元）の指揮命令（出勤日や労働時間、仕事の順番など業務を効率よく進行させるための指示のこと）を受けずに業務を遂行します。業務委託には「請負契約」「委任契約」「準委任契約」の3種類があります。
業務委託の種類
請負契約
請負契約は、企業側が委託した業務を受託者が納品することを約束する契約で、業務の成果物と引き換えに報酬が発生するのが特徴です。請負契約の具体例として、建設工事や運送業務、ソフトウェア開発・デザイン制作などが挙げられます。企業は納品された成果物にミスがあった場合や、期日までに納品されなかった場合、受託者に対して修正の要求や損害賠償請求を行えます。
委任契約
委任契約は弁護士や税理士などに法律行為を委託する契約形態です。期日までに成果物の納品責任がある請負契約に対し、委任契約は業務を遂行すること自体が報酬の対象になる契約です。委任契約の具体例として、弁護士への裁判手続きの依頼や、税理士との顧問契約の締結などが挙げられます。
準委任契約
準委任契約とは法律行為以外の業務を委託する契約形態です。成果物の完成や結果についての責任は求められず、業務の遂行が目的となり、報酬が支払われます。準委任契約の具体例としてコンサルタントからサービスの提供を受ける、医師に診療を依頼するなどが挙げられます。
業務委託と派遣契約の違い
派遣契約とは人材派遣会社と企業が契約を結び、派遣会社に雇用されている社員（派遣社員）に業務を任せる契約形態です。業務委託と派遣契約はその目的が異なります。受託者への指揮命令がなく業務の納品を目的にした業務委託に対し、派遣契約は業務に不足している人材の確保が目的です。
業務委託の関連語
アウトソーシング
アウトソーシング（英：Outsourcing）とは社内業務の一部を自社系列の子会社や外部の専門業者などに委託することです。業務委託と異なる点は指揮命令が自社側にあるか受託者側にあるかです。業務委託の指揮命令は自社側にあり、受託者側は与えられた業務のみ行います。それに対しアウトソーシングは業務の企画・設計から運営、指揮命令までを受託者側に任せる場合があります。
