マネタイズ
読み方:マネタイズ
マネタイズとは
マネタイズとは一般的には事業を収益化すること、またその仕組みを構築することを指します。Web業界では「無料のサービスを収益化にもっていくこと」をマネタイズと呼んでいます。これは多くのWebサービスが無料で提供されており、それらを展開する企業は何らかの方法で収益を上げないと事業が成立しないことを意味します。
ここでは主にWeb業界におけるマネタイズについて記述します。
Web業界においてのマネタイズのモデル
Web業界においては、マネタイズのモデルとして主に以下の4点が挙げられます。これらの中からどの手法を選択するかはサービスのモデル、あるいはサービスの利用者によって決まります。
- 広告モデル
広告モデルは自社のサービス上に広告を掲載したり、掲載した広告に対してユーザがアクションを起こしたりした場合に報酬を得るモデルです。広告の表示自体で報酬が発生するタイプをインプレッション型、ユーザがクリックしたり商品を購入したりした場合に報酬が発生するタイプを成果報酬型といいます。広告モデルにおける収益は、広告掲載の依頼者から発生します。
- 課金モデル
課金モデルはサービスに対する対価を得るモデルです。このモデルにはアプリ内課金モデルとサブスクリプションモデルの2つがあります。課金モデルでは有料サービスのユーザから直接収益を得ます。
- アプリ内課金モデル
アプリ内課金モデルはサービスを基本使用料無料で配信し、付加価値をつけた機能を利用する際に課金を促します。代表的な例はソーシャルゲームです。無料プラットフォームを準備したうえで、より効率的に進めたい、他のプレイヤーより強くなりたいといったユーザには有料サービスを提供します。課金してでもプレイしたいとユーザに思わせるコンテンツを用意することが、このモデルのポイントになります。
- サブスクリプションモデル
サブスクリプションモデルとは、コンテンツの利用期間に対して利用料金が発生するモデルです。動画・音楽配信サービスといったコンテンツからオフィスソフトや画像編集ソフトといった業務用ソフトウェアまで、近年では幅広く採用されています。ユーザ側のメリットはバージョンアップごとに買い替える必要がないこと、メーカ側のメリットは顧客離れを防ぎやすいことです。
- EC(Electronic Commerce)モデル
ECモデルは電子商取引において事業者に対しECサイト機能を提供し、手数料を得るモデルです。出店手数料、販売手数料などにより報酬を得ます。ECモデルのタイプとしては下記のとおりです。
・ショッピングモール型:さまざまなショップが集まった総合ECサイト
・ASP型ネットショップ:ネットショップをASP*サービスとして提供するタイプ
*ASP(Application Service Provider):オンラインでソフトウェア・ソフトウェアの稼働環境を提供する事業者
- 仲介モデル
仲介モデルはエンドユーザと商品・サービス提供者の仲介プラットフォームを用意し、仲介料を得るモデルです。一般的な仲介モデルでは、ユーザと提供者との取引が成立した場合に提供者側が仲介料を負担します。ユーザがただ情報を閲覧している間は、利用料は発生しません。そのため、いかにしてユーザと提供者間の契約数を伸ばすかが目標となります。フリマアプリや不動産仲介サイトなどがこのモデルに当てはまります。
マネタイズを成功させるには
上記の4つのモデルのいずれも、まずは集客できるコンテンツを作ることが必要です。そのためには市場調査を行うこと、ユーザのニーズを把握することが重要になってきます。以下の点をしっかり押さえたうえでサービスを設計する必要があります。
- ターゲットにしようとしている市場が成長しているのか
- 競合に勝つ見込みはあるのか
- ユーザはどのようなサービスを望んでいるのか
- お金を払ってでも使いたくなるコンテンツはどういうものか
また、マネタイズのモデルによって収益化の道筋は異なってくるため、集客後の収益化の段階についてもしっかりとした戦略を練っておく必要があります。