ITSS
読み方:アイティーエスエス
ITSSとは
ITSS(IT Skill Standard)とは2002年に経済産業省が策定したITスキル体系で、「ITスキル標準」とも呼称されます。IT人材の育成や、ITサービス・プロフェッショナルの教育や訓練を行う際の基準に用いられ、職種を11種類のキャリアに分類し、各専門分野に応じて7段階のレベルが規定されています。IT産業の急速な成長に伴い、高度なスキルをもつ人材確保を行う必要がありました。ITSSは人材確保の際に、どのくらいのスキルを保持しているのかの指標として定められたものです。ITSSのスキルの定義は専門的な知識に加えて、交渉をスムーズに進めるコミュニケーション能力、リーダーシップ、後進への教育や指導などが含まれます。
ITSSの11種類の職種
- マーケティング
- セールス
- コンサルタント
- ITアーキテクト
- プロジェクトマネジメント
- ITスペシャリスト
- アプリケーションスペシャリスト
- ソフトウェアデベロップメント
- カスタマーサービス
- ITサービスマネジメント
- エデュケーション
参照元:IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「6.ITスキル標準とは -キャリアフレームワーク」を基に作成
ITSSの7段階のレベル
- レベル1
情報技術に関する必要な基礎知識を身につけており、上司の指導の下での作業遂行が可能な人材を指します。資格試験への合格は必要ではなく、基礎知識の幅広い学習が求められます。
- レベル2
上司の指導の下に要求された作業の一部を自力で遂行可能な人材を指します。情報技術に関する基礎的な知識と知識を活用する技能が求められます。対応する資格は業務遂行に必要な知識と技能の両方を測る基本情報技術者試験です。
- レベル3
要求された作業をすべて自力で遂行可能な人材を指します。技能を応用して実務をこなせます。対応する資格は業務遂行に必要な知識と記述式による応用的な技能を測る応用技術者試験です。
- レベル4
専門分野を確立し、自力で業務上の課題発見や解決が可能な人材を指します。対応する資格は高度情報処理技術者試験やITストラテジスト試験などです。試験の合格だけでなく、責務遂行や後進育成などの実務能力も求められます。
- レベル5
スキルの専門分野の確立および豊富な実務経験をもつ人材を指します。またレベル5以降、テクノロジーやビジネスなどを創造し、リードする能力が求められます。
- レベル6
企業内外において豊富な知識と実務経験、スキルの専門分野を確立した人材を指します。国内のハイエンドプレイヤーとして認められるレベルです。
- レベル7
豊富な知識と実務経験、スキルの専門分野を確立しており、先進的なサービスの開拓や市場化をリードした経験をもつ人材を指します。国内だけでなく、世界でも通用するプレイヤーとして認められるレベルです。