社内FA制度
読み方：シャナイエフエーセイド
社内FA制度とは
社内FA制度とは、一定の条件を満たした従業員が、自身のもつ能力や実績を他部署に売り込むことで人事異動を実現させる制度です。従来の人事異動は、上司が人事部や経営者層を交えた話し合いにより決定する仕組みでした。しかし、社内FA制度では人事部や上司を通さずに、従業員が自分の意思で人事異動を行えます。
社内FA制度のメリット
- 従業員の自由度が上がる
従来の人事異動では、企業命令で部署の配属先や異動先が決定されていました。しかし、社内FA制度を使うと、従業員の長所を活かして異動先にアピールできることから、従業員の人事異動に対する自由度が上がります。
- 有能な人材を獲得できる
社内FA制度を用いて人事異動を行うためには、能力や実績などに関して相応の厳しい条件をクリアしなければなりません。条件が厳しい分、異動先部署では有能な人材の獲得ができます。
社内FA制度のデメリット
- 中小企業では導入が難しい
中小企業では部署や人材がそれほど多くなく、従業員一人当たりの担当業務がその分幅広くなるので、人事異動があると業務が滞る可能性も想定できます。
- 制度形骸化の可能性も考えられる
従業員が社内FA制度を利用するにあたり、受け入れに必要な条件の厳しい企業では、長い期間成果を出さないと達成が難しい傾向にあります。条件を達成する従業員がおらず、結果として社内FA制度が形骸化することも予想されます。
社内FA制度の関連語
- 社内公募制度
社内公募制度は、新しい人材の獲得を求めている部署が他部署に募集をかけて面接することで、人事異動を実現させます。社内FA制度は従業員が自分の能力や実績を売り込む形で人事異動を実現させることに対し、社内公募制度は企業内で募集をかける求人型の人事異動です。
