チャーンレート

チャーンレート

読み方：チャーンレート

チャーンレートとは

チャーンレート（英：Churn Rate）はある一定の期間内に、既存顧客が年会費や月額料金が発生するサービスなどを解約した割合を表す指標です。一定期間内の解約者数や収益をもとに、期間前の総ユーザ数や収益額で割って算出します。SaaSやサブスクリプションサービスの運営におけるKPIに採用されることが増えてきており、重要な指標として注目されています。

チャーンレートの重要性

チャーンレートは収益に直結するため、LTV（Life Time Value：1人のユーザが生涯を通じて企業にもたらす価値の合計）に大きく関係します。LTVの計算式はビジネスモデルによって異なりますが、チャーンレートをもとにした計算式は以下の通りです。

LTV=顧客平均単価×粗利率÷チャーンレート

チャーンレートが下がるとLTVは上昇しますが、チャーンレートが上がるとLTVは低下し、ユーザ1人がもたらす利益は減ってしまいます。
SaaSやサブスクリプションサービスは不要になればすぐ解約できるため、ユーザにとって気軽に利用しやすいサービスです。しかし企業にとっては新規ユーザを獲得しやすい反面、既存ユーザが競合他社へ容易に流れてしまうリスクもあります。
LTVを高めるためには、ユーザの離脱やサービス乗り換えを思いとどませるなど、チャーンレートを下げる施策を講じることが重要です。

チャーンレートの種類と計算式

・カスタマーチャーンレート
カスタマーチャーンレート（英：Customer Churn Rate）は、「顧客数」のうちライセンス数やユーザ数をもとに算出した割合です。一定期間にサービスを解約したユーザ数や、有料版から無料版へ移行したユーザ数を期間前の総ユーザ数で割って求めます。計算式は以下になります。

CCR=一定期間内の解約ユーザ数÷期間前の総ユーザ数×100（％）

・レベニューチャーンレート
レベニューチャーンレート（英：Revenue Churn Rate）は「収益」をもとに算出した割合で、本来得られた収益をどれだけ損失したのか、または価格・プラン別の解約率や収益の増減を把握する際に用います。計算式は以下になります。

RCR=（サービス単価×一定期間内の解約ユーザ数）÷一定期間内の総収益×100（％）

チャーンレートの関連語

・リテンションレート
リテンションレート（英：Retention Rate）はサービスの維持率や定着率を数値化したもので、一定期間内の継続顧客数を新規顧客数で割って算出できます。既存ユーザと良好な関係を築けているかどうか数値で把握できるため、カスタマーサクセスのKPIに設定されることが多い指標です。