BSC
読み方:ビーエスシー
BSCとは
BSC(Balanced Scorecard)とは、企業業績を「財務」「顧客」「業績プロセス」「成長・学習」の視点で評価を行い、戦略立案するフレームワークです。1992年にアメリカの大学教授と、某コンサルティング企業社長によって発表された論文がもととなっています。日本でも2000年代初頭にこの手法が利用されはじめました。
BSCが重要視されるようになった背景
従来の工業化時代では、企業が立てた予算編成に基づいて経営管理を行っていました。しかし、情報化時代へと移り変わるにつれて産業構造が高度で複雑なものとなり、従来の経営管理方法を継続させることは難しくなりました。さまざまな視点から企業業績を分析・評価するスキルが重要になり、その手法の一つとして注目されたものがBSCです。
BSCの視点
- ・財務的視点
財務面での成功体験を積み重ねるために、株主や債権者などのステークホルダーに対してどのような行動を取るか設定します。企業運営のタイミングを見て、設定内容を柔軟に変更することが必要です。前年度と比較して売上がどのくらい上昇したか、利益率が改善したかなどを評価指標とします。
- ・顧客的視点
業績を達成するために、顧客に対して取るべき行動を設定します。例えば、顧客満足度を向上させるために商品やサービスの質、デザインを改善することや価格と釣り合うような商品開発を行うことがあります。
- ・業務プロセス的視点
株主や債権者、顧客の企業評価を向上させるために、企業の業務プロセスをどのように創出するか設定します。生産の際に不良品は出ないか、取引先から注文があった際に対応は迅速かなどが評価基準です。
- ・学習・成長の視点
企業として、戦略を成し遂げるために必要な変化対応能力や改善能力の維持方法を設定します。各種能力を維持するためのスキル開発やグループワーク、ノウハウの継承などが定期的になされているか確認します。