2024.10.29

高度プロフェッショナル制度

高度プロフェッショナル制度

読み方:コウドプロフェッショナルセイド

高度プロフェッショナル制度とは

高度プロフェッショナル制度は、高い専門的能力をもち、なおかつ就業時間の指示を受けない労働者に対して、労働時間や残業代などの制限を撤廃する制度です。働き方改革の一環として2019年に導入されました。この制度が適用される労働者は、年収1,075万円以上かつ金融商品開発やコンサルティング業、研究開発職など、高度な専門知識を必要とする人です。

高度プロフェッショナル制度のメリット

  • 仕事の効率化が図れる
    高度プロフェッショナル制度では、労働時間ではなく成果によって報酬が支払われるため、社員は短い時間で質のよい仕事をしようと心がけることになります。結果として仕事の効率改善が図られ、生産性の向上が見込まれます。
  • 不公平を是正できる
    これまでの制度では実労働時間に応じて給与が支払われるため、成果や効率を重視する社員が正当に評価されない可能性がありました。高度プロフェッショナル制度では、労働時間より成果を重視するため、そうした従業員に対する不公平を是正できます。
  • 優秀な人材の離職防止につながる
    高度プロフェッショナル制度を利用することで、労働時間の調整に関して労働者の自由が保障されます。結果としてプライベートに使用する時間の確保ができ、優秀な人材の離職防止へとつながります。

高度プロフェッショナル制度のデメリット

  • 長時間労働につながる
    高度プロフェッショナル制度では、労働基準法による労働時間の制限が撤廃されます。成果を出すことが目的の制度であるため、成果が出せないと長時間労働が連続し、過労や精神疾患を招くリスクもあります。
  • 成果に対する評価が難しい
    研究開発職では、実際に業務を遂行しないと期待通りの成果が出せるか、成果を出すまでにどの程度かかるかわからないことがあります。場合によっては成果が出るまでに数年以上かかるケースもあり、それが評価を難しくさせています。
  • 残業代や深夜手当が発生しない
    高度プロフェッショナル制度では、労働基準法が適用されず残業代や深夜手当が発生しません。そのため、長時間労働においても成果や業績に見合った報酬が貰えない場合があります。

高度プロフェッショナル制度の関連語

  • 裁量労働制
    裁量労働制は実際の労働時間と関係なしに、労使契約であらかじめ決められた時間で働いたとみなして報酬を決定する制度です。また、高度プロフェッショナル制度と違い、残業代や深夜手当が発生します。
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