10BASE2(ケーブル規格)
読み方:テンベースツー
10BASE2(ケーブル規格)とは
10BASE2とは、イーサネットの仕様を表す名称の1つです。1985年に「IEEE802.3a」として標準化されていました。名前のそれぞれの意味は「10」が通信速度の10Mbps、「BASE」はベースバンド伝送方式、「2」は最大約200メートルの伝送距離を表しています。
10BASE2は、1本の同軸ケーブルによる基幹回線にすべてのコンピュータを接続する「バス型」と呼称されるトポロジでネットワークへ接続していました。ケーブルの両脇にターミネータ(コネクタやケーブルに取り付ける終端装置)を取り付けます。その後同軸ケーブルにT字型コネクタやBNC(Bayonet Neill Concelman)コネクタを接続します。各コンピュータへネットワークカード(コンピュータにネットワーク機能を追加するための拡張カードの一種)を取り付けて、ネットワークへ接続します。
10BASE2(ケーブル規格)の特徴
- ケーブルは約200メートルですが、リピータの経由で最大5ケーブル分の925メートルまで延長が可能
- 両端にBNCコネクタを取り付けるケーブルを組み合わせて使用する構造のため、一部のケーブルが遮断された場合ネットワークにつながらなくなる
- 10BASE2は半二重通信のみ対応
10BASE2(ケーブル規格)の関連語
- 10BASE5
10BASE5とは、イーサネットの仕様を表す名称の1つです。1983年に「IEEE802.3」として標準化されていました。名前の意味は「10」は伝達速度10Mbps、BASEはベースバンド伝送方式、「5」は最長伝送距離500mを表しています。ネットワークへ接続する際は同軸ケーブルの両端にターミネータを取り付けます。10BASE2と異なるのは、分岐装置のタップや信号変換装置のAUI(Attachment Unit Interface)などさまざまな装置が必要な点です。10BASE5についてはこちらをご覧ください。
- イーサネット
イーサネットとは、IEEE802.3で国際的に標準化されたネットワークケーブルの規格です。OSI参照モデル第1層「物理層」と第2層「データリンク層」で規定されています。当初は送信と受信、どちらか一方を通信する「半二重通信」が主流でした。しかし、半二重通信の場合コリジョン(同時に信号を発信した際にデータが衝突する現象のこと)が発生し、通信速度の低下やそれにともなう円滑なデータのやり取りが不可能といった問題がありました。現在のイーサネットでは、コリジョンが発生しない「全二重通信」が広く普及しています。