コラム

2024.04.09

統合人事システムCOMPANY(R)とは?COMPANY(R)の特徴と魅力を解説

統合人事システムCOMPANY(R)とは?COMPANY(R)の特徴と魅力を解説

はじめに

基幹業務をデジタル化して一元管理するERP(Enterprise Resource Planning)はオンプレミス型が主流でしたが、パンデミックの影響や働き方の多様化への対応で、近年ではクラウド型の需要が高まっています。
このオンプレミスからクラウドへの流行変化は、大企業中心から中小企業へとERPユーザ企業の拡大につながりました。しかし市場拡大にあわせて製品が多様化したため、業界特有の商習慣や例外を巧く自動処理できる、自社にマッチした製品選びは大変になったともいえます。そこで本記事では、国内メーカ開発で日本の商慣習への対応が得意な、大手企業向けのクラウド型人事・給与業務ERP『COMPANY(R)』について紹介します。

『COMPANY(R)』とは

『COMPANY(R)』とは、株式会社Works Human Intelligenceが提供する、大手企業向け市場で国内トップクラスのシェアを誇る製品です。大手企業以外にも、外務省をはじめとする中央省庁や独立行政法人、地方公共団体でも採用されています。
人事・給与業務ERP(Enterprise Resource Planning)パッケージであり、給与計算や勤怠管理などの幅広い機能を持ち、雇用手続きやID管理といった従業員情報に関連するさまざまな業務に対応できます。

以前は主にユーザ企業のサーバにインストールする利用形態でしたが、2019年にクラウドサービスとして利用できるようにバージョンアップされました。現在ではパソコンだけでなくスマートフォンなどの携帯端末からも場所を選ばずに利用できます。

ERPに関するトレンド変化と『COMPANY(R)』の対応

『COMPANY(R)』は、日本でERP導入が積極的に検討されるようになった1990年代、国内の大手企業をターゲットに開発されました。
当時は販売管理や在庫管理といった機能別にシステムをそれぞれ利用する製品が主流でしたが、部門の枠を超えた全社的な最適を目指すために基幹業務を一元管理するシステムが求められはじめた時代です。しかしERPは日本では海外ほどスムーズに普及しませんでした。海外と日本ではビジネスルールや商習慣が異なり、海外で開発されたERPをそのまま利用することは難しい場合が多かったためです。既製品のカスタマイズ利用とアナログ管理を組み合わせる、自社に最適なシステムを開発するといった方法でERP導入を試みる日本企業も少なからずありましたが、導入コストや運用コスト問題は解決できませんでした。そのため「カスタマイズの手間」や「コスト」面から、日本のビジネスシーンで実際に使いやすい国産ERPが求められていたといえます。
『COMPANY(R)』は1990年代に市場に投入された後も、大きなバージョンアップを重ねています。マイナンバー制度への対応のような機能追加だけでなく、2019年にはオンプレミス型からSaaS(Software as a Service)型に運用形態を変えました。

『COMPANY(R)』の特徴

『COMPANY(R)』の特徴について、「自社向けの開発や複雑なカスタマイズを前提としたシステム」と「一般的なSaaS型のシステム」と比較して説明します。

自社向けの開発や複雑なカスタマイズを前提としたシステムとの比較

『COMPANY(R)』は多くのユーザ企業のニーズに対応してバージョンアップを繰り返し、業種や業態で異なる商習慣に対応できるよう「標準機能」を充実させてきました。導入の際には豊富な標準機能からユーザごとに必要な機能を選択できるため、自社向けの開発や複雑なカスタマイズを前提としたシステムと比べて、カスタマイズの工数や費用は少なく済みます。また法制度改正への対応といったシステム改修が不要で、長期的な視点で考えてもコストを抑えられます。

一般的なSaaS型のシステムとの比較

『COMPANY(R)』はもともとオンプレミス型の製品として標準機能の開発を続けてきたため、一般的なSaaS型のシステムと比べて標準機能が多彩です。スモールスタートして徐々に利用する機能を増やしても、標準機能で対応できる範囲が広いため運用コストが嵩まない点も魅力です。

『COMPANY(R)』の主な機能

『COMPANY(R)』は人事・給与業務ERPであり、基幹業務すべてには対応していません。主な機能について、対応している業務ごとに簡単に紹介します。自社でシステム化したい機能が揃っているかどうか確認しましょう。

人事管理

人事に関連するデータを紙やエクセルといった複数の形式または複数システムで管理すると、事業所や事業部をまたぐデータの集計や検索に時間がかかり、データ活用に利用しにくいといった問題が生じます。
『COMPANY(R)』はデフォルト項目以外に、自由にカスタマイズして利用できる項目を複数用意し、企業特有の複雑な組織体系や多様な働き方に合わせて設定可能です。雇用や異動、退職といった人事処理だけでなく、従業員の個人情報や所持資格、評価といった項目も網羅的に管理できます。また管理者が事前に承認フローを設定しておけば、複雑な個人情報更新もフローに沿って簡単な操作で処理できます。入力や管理だけではなく、蓄積した人事情報の検索機能を備えている点も便利です。

タレントマネジメント

日本は労働力人口の減少といった避けられない喫緊の課題に直面しており、タレントマネジメント業務への期待が高まっています。従業員の満足度向上、効果的な教育、適切な配置など人材のポテンシャルを最大限に発揮する方法は多岐に渡りますが、そのためにも事業所や部門が異なる人材データを分析する全社的な人材管理システムは不可欠です。
『COMPANY(R)』は人事や給与計算、勤怠管理といった機能を備えており、従業員ごとに関連するさまざまなデータを蓄積できます。また人材配置の検討の際には、複数人での共同編集が可能で範囲を指定して検討案を共有できるため、異なる事業所で担当者同士が緊密に連携できない場合にも効率的に作業をすすめられます。ほかにも、人材育成計画をサポートする機能も用意されており、従業員に合わせたキャリアアップ計画や研修進捗の管理も可能です。

勤怠管理

近年は働き方が多様化し、勤怠管理には在宅勤務や時差出勤への対応機能が求められています。また過重労働が月末に発覚するといった問題を避けるためにも、従業員の労働時間をリアルタイム集計する機能が必要です。
『COMPANY(R)』はフレックスタイム制や変形労働制、在宅勤務などの多種多様な制度対応だけでなく、所属異動に伴う勤務時間の変化や取得できる休暇の変化にも対応できます。またモバイル端末からの打刻や申請、承認が可能であり、長時間労働を事前に検知するアラートで過重労働を防ぐといった機能も用意されており、管理者だけでなく従業員の働きやすさにも寄与します。

給与計算

関連業務を含めて給与計算を自動化するためには、自社の給与制度の複雑化だけでなく福利厚生への加入状況の反映や社会保険、行政手続きの電子申請などのさまざまな機能が必要です。
『COMPANY(R)』の給与計算機能はカスタマイズ性が高く、職種や社員区分ごとに異なる給与計算ロジックを組み込み、データ管理から計算、チェック処理のすべてに対応しています。またe-Govや e-Tax、eLTAXといった各種届出の電子申請から進捗管理、公文書ダウンロードまでをサポートする機能も備えています。

雇用手続き管理

『COMPANY(R)』は、従業員だけでなく入社予定者のデータも管理できます。オンライン上で入社予定者が直接入力する各種書類データを人事データベースと自動連携できるため、人事担当者の作業負荷軽減につながります。またシステムから入力状況を確認できるため、提出忘れ防止のチェックや内容不備に伴う修正もスムーズです。

ID管理

入退社だけでなく兼務異動や出向などの際に、社内で利用しているさまざまなシステムごとのID権限を変更するのは大きな業務負荷になってしまいます。『COMPANY(R)』を導入することで、従業員ごとにIDを紐づけて管理できます。
ERPとは別にID管理ツールを導入してシステム同士を連携することも可能ですが、利用するツールが増えるほど管理工数が嵩むことは避けられません。『COMPANY(R)』を導入すればIDメンテンナンスを自動化できます。また定期的にアカウントを照合して不正IDを自動検出するといった機能を備え、セキュリティ対策にも寄与します。

『COMPANY(R)』導入を成功させるためのポイント

『COMPANY(R)』導入には、ユーザ企業内の意思統一や導入目的の明確化といった準備と、『COMPANY(R)』専門知識の両方が必要です。
既存業務をどの機能で実装すべきかの判断は、内部人材だけでも外部のプロだけでも難しいため、ERP製品選びの段階からしっかりと相談できる専門家を探しましょう。また導入時のシステム設定や移行作業だけでなく、運用の初期段階も内部人材だけで対応できるかについてしっかりと検討しましょう。従業員が利用に慣れるまでは社内で操作方法など人事システム関連の問い合わせ対応に時間を割く必要があり、通常業務と並行するとどうしても少数の担当者に負荷が集中する、といったリスクがあるためです。

まとめ

これからの労働力人口が減少する時代には、『COMPANY(R)』のようなERPの導入による基幹業務効率化は不可欠です。しかし新しいシステムの導入によって既存の業務フローを大きく変更すると、かえって生産性に悪影響を及ぼしかねず、担当者の負荷も大きくなってしまいます。そのため、導入前に検討体制を構築して製品選択の段階から、今後の新しい運用体制や活用のビジョンについて社内で議論を深めましょう。
新規導入の際の要件定義や導入後の運用体制など、『COMPANY(R)』導入についてお悩みであれば、ぜひ実績豊富なセラクへご相談ください。当社には100名以上のCOMPANY(R)に関する専門知識を持った技術者が在籍し、お客様のご要望に応じて柔軟に対応いたします。「リモートサポート」「半常駐サポート」「常駐サポート」の3つの勤務形態のプランをご用意しており、「週1出社+リモート対応」といったご要望に合わせた対応も可能です。

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