電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)
読み方:デンシケイサンキシヨウサギザイ
電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)とは
電子計算機使用詐欺罪とは、電子計算機(コンピュータ)に不正な指示や虚偽の情報を与えて電磁的記録を作る、または電磁的記録の悪用により不法な利益を得る犯罪です。
たとえば、虚偽のキャッシュカードを利用して他人の口座から自分の口座に送金することが該当します。この場合、預金を引き出すのではなく口座への振り込みのため、窃盗罪には当たりません。また、「人」ではなくコンピュータを欺く行為であり、詐欺罪にも該当しません。こうした法律の抜け道に対応するため、電子計算機使用詐欺罪が設けられています。
電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)の具体例
過去には銀行や他のシステムに従業員がアクセスし、虚偽の情報を入力して着服を行う事例や、テレフォンカード(公衆電話用プリペイドカード)の残高情報を、書き換えて販売・利用した事例がありました。昨今では高額給付金が誤って振り込まれたことを利用して、口座の持ち主が銀行のコンピュータに虚偽の情報を与え、オンラインカジノサービスに利用料金を支払った事例があります。