クオータ制
読み方:クオータセイ
クオータ制とは
クオータ制とは、ノルウェーで発祥した人種や性別、宗教などを基準に一定の比率で確保したい人数を割り当てる制度です。クオータ(Quota)とは、「割り当て、分担、取り分」を意味する英単語です。政治における男女共同参画を実現させるための仕組みで、女性議員を優先的に割り当てる制度としてヨーロッパをはじめ、さまざまな国で導入されました。政治分野にとどまらず、ビジネス分野でも企業の役員や管理職に一定比率の女性の割り当てが実施されています。
クオータ制のメリット・デメリット
- メリット
クオータ制のメリットは、人材の多様化につながる点です。女性には妊娠や出産、家事・育児などさまざまな役割の負担が多く、フルタイムかつ管理職・役員として勤務するのは困難な傾向にあります。環境整備がきちんとされていれば、管理職として働きたいと考える女性社員が増えるだけでなく、これにより、男女ともに多様な価値観が生まれて、人材の多様化につながります。
- デメリット
クオータ制のデメリットは、企業内での運用に負担がかかる点です。妊娠や出産にともなう時短勤務・長期休暇の用意や、該当社員が復帰するまでの代替人員が必要となります。また、クオータ制の運用は企業の自主性に任されているため、職場の環境整備が行われていない場合もあります。対策として挙げられるのは各種コストの算出や、クオータ制運用計画の策定などです。