2023.09.21

リピータ

リピータ

読み方:リピータ

リピータとは

リピータとは、弱まった電気信号の増幅を行う中継機器です。OSI参照モデルでは第1層の物理層で動作する機器です。ネットワークやケーブル上に走る電気信号は常に一定ではなく、信号が弱まる、ノイズが走るといった現象が起こります。電気信号が弱まった状態での通信は、他のコンピュータへ正確なデータを転送できません。コンピュータ同士の間にリピータを設置した場合、弱まった電気信号を増幅、正常な状態へ戻すため、コンピュータ同士で円滑な通信が可能です。

リピータの特徴

  • リピータの役割は電気信号の増幅や整形のため、宛先の機器を識別せずに信号を送信すること
  • 送信元でコリジョン(同時に発信した信号が衝突する現象のこと)が発生しても、そのまま中継する
  • イーサネット規格とともに普及していたが、現在ではほとんど使用されていない

イーサネットにおけるリピータの役割

イーサネットにおけるリピータの役割は、10BASE5や10BASE2などの伝送距離の延長です。10BASE5や10BASE2などは、最大伝送距離が「500m」「約200m」と定められています。伝送距離が長ければ長いほど、電気信号が弱まりやすいです。イーサネット規格で通信を行う場合コンピュータの間にリピータの設置で伝送距離を伸ばします。イーサネット規格で定められた伝送距離を超えても、リピータの使用で弱まった電気信号が正常に戻り、円滑な通信が可能です。

リピータの関連語

  • リピータハブ
    リピータハブとは、電気信号の波形増幅や整形の役割をもつハブ(イーサネットで使用される集線装置のこと)の一種です。1つのポートから送信された電気信号をリピータハブに接続されたすべてのポートに送信します。リピータとの違いは「ポート数」「使用するケーブル規格」です。リピータが2つのポートのみであるのに対し、リピータハブは4ポートほどの卓上に設置できるタイプから数十から数百ポートまで拡張可能なタイプまで幅広い種類があります。また、リピータ接続時は10BASE5と10BASE2、リピータハブ接続時には10BASE-Tが用いられる傾向にあります。
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